- 著者
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龍澤 彩
- 出版者
- 金城学院大学
- 雑誌
- 若手研究(B)
- 巻号頁・発行日
- 2011
本研究では、中世から近世にかけての作品調査と文献資料調査を行い、同時期における絵巻・絵本類の製作と受容について考察した。作品研究の一例としては、土佐派が手がけた冊子表紙絵の模本を紹介し、物語絵製作の一端について明らかにした。また、尾張徳川家伝来の「平家物語図扇面」などの調査を通じ、写本(肉筆による絵入本)と版本の両方が隆盛した17世紀における絵屋・絵草紙屋のイメージ流通について考察を行った。また、受容面では、現存作例と蔵帳や売立目録などの資料から、大名家で武士が活躍する物語の絵本類が求められていた状況が確認できた。これらの成果は、論文4点・学会発表3回・図書(共著)1点の形で発表した。