著者
池田 資尚 板村 英典 池信 敬子 森下 伸也
出版者
日本笑い学会
雑誌
笑い学研究
巻号頁・発行日
no.19, pp.75-85, 2012-07-21

私たち人間は日常生活を送る中で「笑い」という行為を意識的あるいは無意識的に表出している。このような人間の「笑い」という現象を科学的に考察するためには、それらを客観的に把握する手法を構築することが求められる。本稿では、笑いが発生する際に反応の見られる「顔」、「喉」、「腹」の3つの身体部位に着目し、それらの動きを計測する「3点計測システム」を用いて、笑い発生時の各身体部位の反応の有無を検出することから笑いの客観的な分類を試みるとともに、それらの組み合わせから笑いを論理的に8つのパターンに分けて捉える「笑いの分類モデル」を導出した。「3点計測システム」の視座から人間の笑いを客観的に把握・分類することは、「笑い」の多様性に対して新たな視点を提起することにつながり、日々の生活の中で忘却されがちな私たち人間の笑いのあり方を自覚的に捉えるための契機になると考えられる。
著者
板村 英典 池田 資尚 池信 敬子 森下 伸也
出版者
関西大学人間健康学会
雑誌
人間健康学研究 : Journal for the study of health and well-being (ISSN:21854939)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.79-90, 2012-03-31

The purpose of this paper is to show a method of the objective and quantitative measurement of the human laughter by electromyography (EMG). There are two existing clues in catching the human smile and laughter: smiling expression (face) and laughing voice (throat). Both of these are not available in terms of detecting a spontaneous laughter, because human beings can express a smile and a laugh selectively or consciously without feeling funniness. We have developed "DLMS" (Diaphragmatic Laughter Measuring System) in order to measure the spontaneous laughter. This system is composed of an electromyograph and a personal computer, which make it possible to measure the myoelectricity of the human belly muscles moved in accordance with the one's spontaneous laughter breaking out. In this paper, it is proposed that "DLMS" has some advantages in measuring spontaneous human laughter with funniness which can contribute to the human health and well-being.
著者
森下伸也
出版者
日本実業出版社
雑誌
社会学がわかる事典
巻号頁・発行日
2000
被引用文献数
1
著者
池田 資尚 板村 英典 池信 敬子 森下 伸也
出版者
日本笑い学会
雑誌
笑い学研究 (ISSN:21894132)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.75-85, 2012-07-21 (Released:2017-07-21)

私たち人間は日常生活を送る中で「笑い」という行為を意識的あるいは無意識的に表出している。このような人間の「笑い」という現象を科学的に考察するためには、それらを客観的に把握する手法を構築することが求められる。本稿では、笑いが発生する際に反応の見られる「顔」、「喉」、「腹」の3つの身体部位に着目し、それらの動きを計測する「3点計測システム」を用いて、笑い発生時の各身体部位の反応の有無を検出することから笑いの客観的な分類を試みるとともに、それらの組み合わせから笑いを論理的に8つのパターンに分けて捉える「笑いの分類モデル」を導出した。「3点計測システム」の視座から人間の笑いを客観的に把握・分類することは、「笑い」の多様性に対して新たな視点を提起することにつながり、日々の生活の中で忘却されがちな私たち人間の笑いのあり方を自覚的に捉えるための契機になると考えられる。
著者
森下 伸也
出版者
関西社会学会
雑誌
フォーラム現代社会学 (ISSN:13474057)
巻号頁・発行日
no.1, pp.24-32, 2002-05-25

社会が猛烈な速度で変化している。その結果、人間の生理的限界を超えるところまで生活が慌ただしくなり、生活世界が破壊されるにいたっている。このアリス的速度の元凶はグローバル化である。市場原理主義にもとづくアメリカ一極集中型のグローバル化は、南北問題や環境問題もさらに深刻化させるであろう。また、個人はグローバル市場経済の猛威に直接対峙させられることになる。この危機に対する反応として、世界各地に新しいタイプのナショナリズムや反グローバル化運動が出現している。この危機的状況を突破するには、国家が中間集団、セーフティネット、生活者の相互扶助機構として再構築されることが最も重要である。ところが日本にあっては、政治家も国民もこのことを理解していないため、市場原理主義に翻弄されるままで、失業率や自殺率の急速な上昇を招いている。同時に日本では、高度消費社会がもたらす決楽主義や金銭崇拝のために、過労死、社会的ひきこもり、少子化、学級崩壊、公共道徳・職業道徳の著しい低下といった現象に象徴される人的資源の喪失と劣化が急速に進んでおり、将来の日本社会の展望を非常に暗いものにしている。このような時代状況はしかし、まさしく社会そのものを原理的に問う社会学者の出番であろう。いまこそ日本の社会学者は、その存在理由をかけて、全体社会への構想力をとりもどし、雄弁に語ることにチャレンジしなければならない。