- 著者
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青木 志郎
三橋 伸夫
- 出版者
- THE ASSOCIATION OF RURAL PLANNING
- 雑誌
- 農村計画学会誌 (ISSN:09129731)
- 巻号頁・発行日
- vol.3, no.1, pp.6-15,58, 1984-06-30 (Released:2011-04-13)
- 被引用文献数
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10
9
本研究は, 農村空間を構成する部分空間を集落とし, それらの相互関係からみた農村空間の構造を明らかにするとともに, 農村計画における基礎的計画課題を提示することを目的としている。前稿1) においては, 中心機能によって周辺集落と結びつき結節的な役割を担う中心集落の存在とその中心性の内容について検討を行った。本稿ではこれをふまえて, 集落間相互が地域住民の生活圏からみてどのように結びついているのか, その結びつきの背景にはどのような地域条件があるのか, について検討する。そして中心集落の存在とあわせて農村空間構造に関する考察を行い, 以上にもとついて基礎的な計画課題に言及する。ここで地域住民の生活圏とは, 生活主体である個人, 世帯あるいはその他の地域集団それぞれがとり結ぶ生活連関の総体が示す空間的なひろがりをさすが, 調査上の制約から生活行動および社会関係のそれぞれ一部分に限定される。調査内容および調査地については前稿と共通するため, ここでは説明を省略する。