著者
森口 佑介 渡部 綾一 川島 陽太 中村 友哉 森本 優洸聖 石原 憲 土谷 尚嗣
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
日本心理学会大会発表論文集 日本心理学会第86回大会 (ISSN:24337609)
巻号頁・発行日
pp.SS-013, 2022 (Released:2023-07-07)

主観的で現象的な「○○であるという感じ」を意識と呼ぶ。近代心理学を創設したヴントやジェームズは,意識を心理学のテーマとしたが主観的な意識は実証主義を目指した心理学から排除されてきた。しかし近年は計算論的アプローチの導入や脳活動計測技術や心理学的実験パラダイムの発展により,主観的な意識を客観的な行動や脳活動と結びつける取り組みが進められてきた。これらの取り組みにより神経科学や工学,心理学等複数の分野にまたがる学際性を持つ重要なテーマとして意識の研究が進められている。本シンポジウムでは様々な視座から意識の理解・解明に挑戦している5人の若手研究者が,現在最前線で意識研究を行っている土谷と議論する。川島は意識の神経相関とその階層性,中村は錯視の時間形成,森本は知覚処理と運動・決定に関する処理の分離,石原は身体と外環境のインタラクションの熱力学的定式化,渡部は意識の発達について話題提供する。本領域のトップランナーである土谷を迎え,現在の心理学研究は意識に迫ることができるか,また迫るためには何が必要かを皆さんと一緒に考えたい。
著者
中須賀 真一 酒匂 信匡 津田 雄一 永島 隆 船瀬 龍 中村 友哉 永井 将貴
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.88, no.1, pp.41-48, 2005-01-01
参考文献数
8
被引用文献数
14

2003年6月30日,東京大学中須賀研究室が開発した超小型衛星CubeSat-XI(1kg,10cm立方)がロシア連邦プレセツクより高度820kmの太陽同期軌道に打ち上げられた.その後,当初の予想を超え1年以上の長期にわたり順調に動作し,バス機器の軌道上実証,画像取得・ダウンリンクなどの実験を行って大きな成果を収めた.この衛星は学生の手作りにより開発された衛星で,その第一の目的は宇宙工学教育であるが,民生品をベースに低コスト・短期に衛星を提供することによる新しい宇宙開発を試行することをその先の目的としている.本論文では,CubeSat-XIの概要と軌道上実証の成果を述べ,その開発経験や成果を踏まえ,宇宙開発の低コスト化・短期開発化を目指した小型・超小型衛星開発のあり方を論じる.
著者
犬飼 佳吾 中村 友哉
出版者
明治学院大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2019-06-28

本研究では行動経済学、実験経済学分野における主要知見について、大学生を対象とする追試に加えて、一般人市民を対象にも同様の追試を行う。同時に、実験報酬単位、実験プラットフォーム(実験室実験やweb実験)の違いという観点からの検証も同時に行い、行動経済学・実験経済学分野の研究知見の頑健性の検証を通じて、同分野の基礎的手法の精査検討を行う。
著者
上原 優香里 兎澤 良輔 藤巻 晶 中村 友哉 加藤 宗規
出版者
了德寺大学
雑誌
了德寺大学研究紀要 = The Bulletin of Ryotokuji University (ISSN:18819796)
巻号頁・発行日
no.12, pp.191-197, 2018

本研究では,腓骨筋に対する伸縮性テーピングの施行が,ハムストリングスおよび体幹伸展筋群に与える影響について検討した.対象者は健常成人8名とした.腓骨筋に対する伸縮性テーピング施行前後で,指床間距離(FFD),下肢伸展挙上角度(SLR),modified schober test(MST)の3項目の評価を実施し,介入前後の値を比較した.介入前後結果(中央値)は,FFDが-4.2㎝,-2.4㎝,SLRは46.0°,48.5°となり,有意に向上した.また,MSTは介入前後ともに21.2㎝となり,有意差はなかった.FFD,SLRの結果から,腓骨筋に対するテーピング貼付において,ハムストリングスの伸張性が向上したと考えられる.これは,長腓骨筋と大腿二頭筋の間に筋膜性の直接接続があることが要因として考えられた.体幹伸展筋群は,脊椎後方の靭帯や軟部組織などの伸張性が大きく変化しない状況では可動域はそれほど変化しない可能性が考えられた.本研究により,腓骨筋に対する伸縮性テーピングはハムストリングスの伸張性を向上させることが明らかになったが,体幹伸展筋群には変化が認められなかった.