著者
中野 張
出版者
東京工業大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

非線形放物型偏微分方程式及び線形確率偏微分方程式に対するメッシュフリー選点法の厳密な収束と,適用に有用な基底関数のクラスとグリッドについて研究を行った.その結果,これらの方程式が全空間で定義されている場合に,収束が厳密に保証される動径基底関数のクラスとグリッド構造及び補間点数の取り方を明らかにした.また,これらのことを数値実験においても確認した.以上の成果により,多次元の有限期間確率制御問題及び拡散過程のフィルタリング問題に対し,相対的に高速で計算可能かつ厳密に収束が保証される数値解法の開発に成功したことになる.
著者
中野 張
出版者
東京工業大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

確率制御問題の数値解法の研究を行い、数学的に厳密に収束が保証され、かつ広範囲の問題に適用でき実装も容易な新しい近似手法の開発に成功した。この手法は計算時間の短縮についてまだ研究の余地があるが、既存手法には欠けていた厳密性・汎用性を兼ね備えている。さらに、より単純で使いやすい近似法の研究を行い、確率制御問題に対応するハミルトン・ヤコビ・ベルマン方程式の2次近似により解を生成する手法の近似誤差を評価した。その結果、問題の目的関数が2次的で、状態のダイナミクスが線形に近い場合は、単純な2次近似法でも精度が高いことが分かった。
著者
水野 眞治 小島 政和 比嘉 邦彦 二宮 祥一 尾形 わかは 中川 秀敏 中田 和秀 中野 張 北原 知就 高野 祐一 高橋 幸雄
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

数理ファイナンス/金融工学に関連する数理技術、特に「最適化・オペレーションズ・リサーチ」「確率数値解析」「情報ネットワークセキュリティ」という3つの要素技術に関して理論的研究を行った。また、それらを実装したソフトウェアをインターネット上で公開した。さらに、金融数値計算を行うシステムの設計と構築を行った。その結果、高度な専門的数理技術を容易にアクセスできるようになった。
著者
木村 俊一 澤木 勝茂 井上 昭彦 鈴木 輝好 辻村 元男 鈴木 淳生 高嶋 隆太 八木 恭子 後藤 允 中野 張
出版者
関西大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

「OR指向ファイナンス」とは,数理ファイナンス理論をオペレーションズ・リサーチ(OR)における意思決定支援という観点からそのモデル作りを見直そうという本研究の基本概念である.この基本概念の下に,5つの研究テーマ(1) オプション価格評価;(2) 仕組債の価格評価;(3) 数理ファイナンス理論 (4) 企業ファイナンスにおける価値評価;(5) リアルオプションに対する数理モデルの開発とそれらの応用に関する研究を行い,数多くの国際的な研究成果を得た.