著者
石田 夏樹 尾形 わかは
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.200, pp.141-148, 2004-07-14
被引用文献数
1

公開検証可能な電子投票方式は,MIX-netに基づいた方式と準同型性に基づいた方式に大別することができる.前者では,投票者は投票内容を暗号化して公開するだけでよく効率的であるが,集計サーバは投票締め切り後に多入力のMIX-netを実行しなければならない.一方,後者では,集計サーバにとっては非常に効率的であるが,投票者の負担は前者と比べると大きくなってしまう.本稿では,準同型性に基づいた方式にMIX-netを併用することで,投票者の負担を少なくできる公開検証可能な電子投票方式を提案する.
著者
水野 眞治 小島 政和 比嘉 邦彦 二宮 祥一 尾形 わかは 中川 秀敏 中田 和秀 中野 張 北原 知就 高野 祐一 高橋 幸雄
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

数理ファイナンス/金融工学に関連する数理技術、特に「最適化・オペレーションズ・リサーチ」「確率数値解析」「情報ネットワークセキュリティ」という3つの要素技術に関して理論的研究を行った。また、それらを実装したソフトウェアをインターネット上で公開した。さらに、金融数値計算を行うシステムの設計と構築を行った。その結果、高度な専門的数理技術を容易にアクセスできるようになった。
著者
松尾 真一郎 尾形 わかは
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.511, pp.1-6, 2002-12-09
被引用文献数
1

電子投票は暗号プロトコルの研究における有望な応用形態の1つと考えられており,これまでにも数多くの研究がなされている.既存の方式のほとんどは,一般的な選挙を主な用途として,投票者1人が1票を投じる形態の電子投票を実現したものであった.一方,現実の世界では,株主総会の投票や,持ち点を複数の選択肢に分配するアンケートのように,各投票者が個別の複数の票を持ち,場合によっては複数の選択肢に分配して投票を行うケースが存在する.既存の投票方式は,これらの場合に対して現実的ではない.本稿では,各投票者がそれぞれ異なる複数の票を持ち,複数の候補に分配して投票を行うことができる,新たな電子投票方式を提案する.本稿では,提案投票方式に対する要求条件を示し,次にプロトコルの提案を行い,提案プロトコルがこの要求条件を満たすことを示す.このプロトコルでは,各投票者の投票内容のプライバシは守られ,また,各投票者は不正な投票を行うことができない.提案プロトコルはゼロ知識証明が含まないため,他の投票方式に比べて実用的である.
著者
板倉 征男 岩田 哲 尾形 わかは 黒澤 馨 辻井 重男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.213, pp.137-144, 2000-07-18
被引用文献数
1

生体情報を用いて本人識別を適確に行う手法は, バイオメトリックス認証技術として近年脚光を浴びている課題であり, 多角的に研究実用化が進んでいる.本論文では, 個人識別情報として一意性のあるデジタル情報が得られるDNA情報の採取と取扱及びその特徴について述べ, それを公開鍵暗号体系に組込んだシステム及びその効果について論ずる.次に公開鍵に組込むなどの具体的な事例を数種提案する.