著者
杉山 泰平 中川 秀敏
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:24240982)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.325-361, 2019 (Released:2019-09-25)
参考文献数
16

概要. Additional Tier1 債券(AT1 債)は,強制元本削減トリガー条項が付されたデフォルト可能性のある債券である.本論文では,完全情報および不完全情報下において,財務トリガーやPONV トリガーと呼ばれる元本削減トリガーを考慮できるように改良した構造型のAT1 債プライシングモデルを提案する.そして,日欧の実際のAT1 債の市場価格データを用いた実証分析を通じて,提案するモデルの有用性を検討する.
著者
金子 拓也 中川 秀敏
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:09172246)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.317-343, 2006
参考文献数
11

In this paper, we propose a bank loan pricing model for non-listed companies. At first, we present a pricing formula for a principal-equal-repayment loan and obtain the corresponding formula of relevant loan interest rate, which is sufficiently tractable. Indeed, the pricing model is specified by the distribution of recovery rate estimated from Balance Sheet(B/S), the term structure of default probability and the default-risk-premium structure. Discussing how to compute the parameter called B/S-adjusted asset-debt coverage ratio that specifies the distribution of recovery rate, we give some numerical results based on real accounting data of non-listed companies.
著者
杉山 泰平 中川 秀敏
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.325-361, 2019

<p><b>概要.</b> Additional Tier1 債券(AT1 債)は,強制元本削減トリガー条項が付されたデフォルト可能性のある債券である.本論文では,完全情報および不完全情報下において,財務トリガーやPONV トリガーと呼ばれる元本削減トリガーを考慮できるように改良した構造型のAT1 債プライシングモデルを提案する.そして,日欧の実際のAT1 債の市場価格データを用いた実証分析を通じて,提案するモデルの有用性を検討する.</p>
著者
監物 輝夫 中川 秀敏
出版者
一般社団法人 日本金融・証券計量・工学学会
雑誌
ジャフィー・ジャーナル (ISSN:24344702)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.15-44, 2019 (Released:2019-04-18)

Hawkes過程を用いたイベント発生のモデル化はファイナンス分野でも近年注目されている.本研究では,日本における比較的長期の倒産履歴データを対象に,業種および企業規模に基づいて倒産発生イベントを複数のイベントタイプに分類し,そのうえで,多次元Hawkes過程を用いて倒産発生の伝播構造をモデル化する.Hawkes過程に付随する強度過程を特徴づける手法として,指数減衰型カーネル関数を仮定して最尤法で推定する従来からの手法に加えて,Embrechts and Kirchner (2018)によって提唱されたノンパラメトリックな推定法の適用を試みる.この二つの手法による 多次元Hawkes過程の強度過程の推定結果を Hawkesグラフ表現を用いた視覚化によって比較・考察を行い,Embrechts-Kirchner の推定法が多次元Hawkes過程を用いた倒産発生の伝播モデルに対して応用可能性があることを確認する.
著者
山中 卓 中川 秀敏 杉原 正顯
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
応用数理 (ISSN:24321982)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.5-12, 2017 (Released:2017-06-30)
参考文献数
18

This article comprehensively reviews some applications of Hawkes process to credit risk modeling with “contagion effect”. Credit risk is the risk associated with financial losses caused by credit events such as debtorsʼ defaults or credit rating transitions. Financial institutions are required to assess more accurately total credit risk of their large credit portfolios for better risk managements. As such, credit risk quantification models are desired to capture the effect of credit risk contagions, which may cause extreme financial losses. Hawkes process is a nonnegative integer-valued stochastic process which has been often used as a basic model for counting contagious events such as infectious diseases in epidemiology and earthquake in seismology. Similarly, modeling with Hawkes process enables us to easily capture some features of contagious credit events and thus to improve the performance of assessing total credit risks. In addition, a multivariate Hawkes process has capability of estimating mutual contagion effects among different industrial sectors. In this article, as for credit risk modeling and analyses with Hawkes processes, not only an introductory theoretical review but some illustrative results from some recent works of the present authors of empirical analyses are presented.
著者
中川 秀敏 足立 高徳 高田 英行 山中 卓 監物 輝夫
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

従来ファイナンス研究では用いられなかった「圏論」という抽象数学のフレームワークに沿って、金融リスク尺度を見直して、確率的ジャンプを含む信用リスク事象等のモデル化、さらには一般的でリスク尺度以外にも多くの応用可能性を含んだ、一般性が極めて高い「圏Prob」という全ての確率空間を対象にもつ圏の導入に成功した。また、信用リスク、特に企業の倒産集中リスクの評価への応用を視野に、倒産等の発生強度の自己励起性・相互励起性を推定する新たな手法、および事業利益の確率変動モデルに基づく倒産確率の計算手法について、倒産履歴データベース等に基づく実証分析も通じて応用可能性を確認した。
著者
水野 眞治 小島 政和 比嘉 邦彦 二宮 祥一 尾形 わかは 中川 秀敏 中田 和秀 中野 張 北原 知就 高野 祐一 高橋 幸雄
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

数理ファイナンス/金融工学に関連する数理技術、特に「最適化・オペレーションズ・リサーチ」「確率数値解析」「情報ネットワークセキュリティ」という3つの要素技術に関して理論的研究を行った。また、それらを実装したソフトウェアをインターネット上で公開した。さらに、金融数値計算を行うシステムの設計と構築を行った。その結果、高度な専門的数理技術を容易にアクセスできるようになった。