- 著者
-
小笠原 司
井上 博允
- 出版者
- The Robotics Society of Japan
- 雑誌
- 日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
- 巻号頁・発行日
- vol.2, no.6, pp.507-525, 1984-12-30 (Released:2010-08-25)
- 参考文献数
- 22
- 被引用文献数
-
2
5
本論文は, 知能ロボット研究用に開発したプログラミングシステムCOSMOSについて述べたものである.COSMOSは, Cognitive Sensor Motor Operations Studyの略称である.高水準のロボット言語, ロボットアームとそのコントローラ, 3次元視覚機能敏感な触覚センサ, および, ユーザインターフェイスより構成される.ホストのミニコンピュータとマイクロコンピュータはGPIBで結合され, 基本ロボットコマンドによって交信している.システムは階層構造をとっており, ハードウエア, ソフトウエアともにモジュール化および拡張性が重視された設計になっている.逐次, 人工知能の手法を組み込んでゆくため, システムのソフトウエアの主な部分はLispで記述されている.本論文ではロボット言語AL/L (Assembly Language in Lisp) とその環境モデル管理システム, ロボットソフトウエアの構成およびタブレットを用いた教示システムについて述べる.ロボット言語の処理系では, 環境モデルの管理が重要な役割を占めていることが明らかになった.また, システムを用いた実験を通して, タブレットが教示用デバイスとして優れていること, およびCOSMOSのロボットプログラミングシステムとしての有効性が確認された.