著者
今村 圭介
出版者
国立大学法人 東京医科歯科大学教養部
雑誌
東京医科歯科大学教養部研究紀要 (ISSN:03863492)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.17-31, 2017 (Released:2018-11-18)

This paper examines the generational change in the use of Japanese loanwords in Palauan. The Japanese occupation of Palau from 1914 to the end of World War II generated inevitable social change which impacted the Palauan people and their language. During this time over 850 Japanese loanwords were adopted into Palauan. Now, seventy years after the end of the Japanese rule,Japanese loanwords still constitute a considerable fraction of the Palauan language. However, the number of Japanese loanwords in use has been gradually decreasing and the meaning of some loanwords is changing. We conducted questionnaires and interviews surveying the use of the 850 plus Japanese loanwords with 6 Palauan natives of different generations. The results suggested that the use and comprehension of the Japanese loanwords vary among the speakers and decline generationally.
著者
今村 圭文 河野 茂
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.104, no.10, pp.2228-2236, 2015-10-10 (Released:2016-10-10)
参考文献数
6

肺炎は死亡率,発症率ともに高い重要な疾患である.つまり,肺炎の診療には専門医だけでなく非専門医も携わる機会が多く,日本の肺炎診療の質を向上させるためには優れた肺炎診療ガイドラインが不可欠である.エビデンスがまだ十分ではなかった時代に初版の市中肺炎診療ガイドライン,院内肺炎診療ガイドラインが作成され,その後,よりエビデンスに裏づけられ,かつシンプルで実用性の高いガイドラインとしてそれぞれが改訂された.また,超高齢社会の日本では市中肺炎と院内肺炎のいずれにも分類しがたい中間的な肺炎症例も多く,医療・介護関連肺炎として新たに定義され,診療ガイドラインが作成された.今後は,便宜性も考慮し,これらのガイドラインを1つにまとめた肺炎統一診療ガイドラインの作成が進められている.EBM(evidence-based medicine)の重要な要素はエビデンスだけではない.医療者の経験・技量,患者の背景・意向・価値観も考え合わされたガイドラインが今後も作成されることが望まれる.
著者
今村 圭介 岩村 きらら 若森 大悟 宮﨑 捷世 濵野 良安 範 静 沈 璐
出版者
社会言語科学会
雑誌
社会言語科学 (ISSN:13443909)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.40-55, 2023-03-31 (Released:2023-04-08)
参考文献数
53

本稿は,ミクロネシア地域の南洋諸島の主要8言語における日本語起源借用語(JOL)の比較考察を行うものである.これまでの当該地域のJOLの研究は個別で行われることが多く,比較研究がほとんど行われてこなかった.そのため,JOL数など各言語における日本語の影響の違いが,どのような要因によって形成されたのか,明らかでないことが多い.本稿において各地域の詳細な社会的・歴史的・言語的背景とともに,JOL全体の数及び意味分野ごとの数の違いを考察することによって,各地域における言語的影響及び日本統治の影響の検証を試みた.その結果,次のことが明らかになった.1)各言語におけるJOL全体の数の違いは「日本人との交流の密度」,「接触前の文化的距離」,「文化的同化への志向」,「日本語使用の威信」の違いによって形成されると考えられる.2)取り入れられたJOL数は意味分野によって明確な差が存在し,それらは現在まで残る日本統治の現地人への影響の違いを表している.
著者
Daniel Long 小西 潤子 今村 圭介 斎藤 敬太
出版者
首都大学東京
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

この研究で旧南洋群島に当たるパラオ共和国のアンガウル島における接触言語「アンガウル日本語」の存在を指摘し、その特徴や社会的・歴史的背景、さらには接触言語学的な分類について考察した。現地調査に基づいた分析、参与観察、面接調査に加えてアンガウルを離れてコロールに移り住んでいる島民も多数調査した。調査の目的は以下の2点にあった。(1)アンガウル島民がどのような日本語を話しているか。特に戦後育ちの島民で、日本滞在経験もなく、日本語学習経験がないパラオ人が日本語を使っているか。(2)「アンガウル日本語」は言語学的にどのような言語変種(ピジン、クレオー ル、混合言語、中間言語、など)として分類されるか。
著者
今村 圭子 立石 憲彦 イマムラ ケイコ タテイシ ノリヒコ IMAMURA Keiko TATEISHI Norihiko
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿児島大学医学部保健学科紀要 (ISSN:13462180)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.39-45, 2015-03

介護職者は利用者の生活の場で利用者の生きる意欲を引き出し、個々の自立に向けて多面的な生活支援を行っている。しかし、介護職員・訪問介護員の離職率は、他業種の離職率に比べ高い状態が継続している。今回、ホームヘルパーの自己評価と仕事の意欲との関係を明らかにすることを目的とし、ホームヘルパーを対象に自記式質問用紙を用いて調査を実施した。自己評価と仕事の意欲の各項目の関連を見た結果、自己評価の基本的態度の項目と仕事の意欲の向上志向の項目間において有意な関係を示した項目が比較的多く見られた。特に仕事の意欲を示す向上志向の項目の仕事の現状を変化させたいと自己評価の基本的な態度の項目に関連性を示し、意向を汲み取ることが出来るとする自己評価と仕事の意欲との関連性は認められなかった。これらの結果を踏まえ、コミュニケーション技術をスキルアップすることは仕事の意欲を強くする要因の一つであり、また、様々な利用者に対し援助過程を実践し経験値を増やすことが仕事の意欲に繋がっていると考えられた。Care workers help each patient discover their will to live at a given life stage, giving multi-faceted support aimed at individual self-reliance. However, the turnover rate of nursing staff and home helpers continues to be higher than that of other professions. We carried out a self-administered survey of home helpers, with the intended goal of shining light on the relationship between self-assessment and the desire to work in home helpers. Looking at the results on the relationship between self-assessment and the desire to work, we observed, in a relatively large number of points, a significant relationship between points in the basic manner of self-assessment and points related to intended improvement in the desire to work. In particular, the desire to change the current conditions at work, among intended improvement points showing the desire to work, and points of the basic manner of self-assessment indicated a relationship. We were unable to identify a connection between the desire to work and a self-assessment that takes into account intentions. Based on these results, improving communication skills is one factor involved in increasing the desire to work. We also believe that implementing various assistance processes and the followed increase in experience is tied to the desire to work.