著者
潮田 ひとみ 仲西 正 中島 利誠
出版者
一般社団法人 日本繊維製品消費科学会
雑誌
繊維製品消費科学 (ISSN:00372072)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.322-329, 2001-05-25 (Released:2010-09-30)
参考文献数
18
被引用文献数
2

湿度刺激とべたつき感や濡れ感などの湿潤感覚との関係を調べた.その結果, 温度感覚や圧迫感覚と同様に, 湿潤感覚も刺激に対して一定の変化をすることが明らかになった.湿潤感覚の変化は, Weber-Fechnerの法則よりもStevensのべき法則で評価した場合に, 直線性が高いことがわかった.更にこのStevensのべき法則から得られた湿潤感覚の指数と環境の水蒸気圧との間に一定の関係がみられた.湿潤感覚は, 環境湿度に伴って変化するが, 環境の相対湿度よりも環境の水蒸気圧によって制御されることが示唆された.
著者
小見山 二郎 橋場 浩子 牛腸 ヒロミ 仲西 正
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.404-412, 2004 (Released:2013-02-19)
参考文献数
33
被引用文献数
5

ナイロン中の酸性染料の拡散挙動の解析のためにつくった二元収着拡散理論を, 加熱調理時の大根中の食塩の拡散挙動の解析に適用した.このために, 98℃ で簡便に一次元拡散のプロファイルを測定する実験方法を考えた.大根の軸方向の拡散プロファイルとして, 典型的な分配型とラングミュアー型の二元機構に対応するパターンを得た.このプロファイルから, フィックの拡散係数が極大を示すことが導かれ, さらにこの結果を解析して, 大根中の食塩の熱力学的拡散係数は, 2.1×10-5cm2s-1で沸騰水中のそれの約1/3であること, ラングミュアー型の結合定数は4.0×102kg/molであることを示した.この手法そのものと, 食材の調理に応用する場合の拡がりと問題点について議論した.
著者
相澤 清香 中島 利誠 山野 春子 仲西 正 菅屋 潤壱 小川 徳雄
出版者
日本生理人類学会
雑誌
日本生理人類学会誌
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.31-38, 2000-02-25

The present study was carried out to examine the hypothesis that ocular surface temperature measured at the site over the iris by an infrared radiation thermometer could be an indication of core body temperature. In healthy young subjects, ocular surface (T_<os>), tympanic(T_<ty>), esophageal(T_<es>), mean skin(T^-_<sk>) temperatures, and local sweating rates and skin temperature of the forehead(T_<sf>) were measured in a chamber controlled at a moderate climate of 28℃-40%(rh) on two separate tests, a passive body warming and an exercise. The passive body warming was induced by immersion of lower limbs in hot water bath regulated 43℃. The moderate exercise was performed with cycle ergometer at the intensity of 80 W. In both tests, T_<os> didn't follow either core (T_<ty>, T_<es>) or shell (T^-_<sk>, T_<sf>) body temperatures. In the second series of experiments, ambient temperature (T_<am>) was raised from 27℃ to 34℃, or lowered from 34℃ to 27℃ for 10 min. In both tests, T_<os> followed the change of (T_<am>) rapidly in spite of the steady T_<ty>, and the change rates of T_<os> were greater than of T_<sf>. When T_<am> was raised slowly from 20℃ to 23℃ for 20 min, the T_<os> rise was almost simultaneous with the T_<am> rise, and there was a high correlation between these two factors (r=0.99). Moreover, the regional thermograms around eyes showed that skin temperature surrounding eyes was significantly higher than T_<os> (p<0.01). These results suggest that ocular surface temperature measured by an infrared radiation thermometer might reflect corneal temperature rather than iris temperature, and could not be an indication of core temperature.
著者
小林 泰子 仲西 正 稲垣 サナエ 井上 広子 久保田 夏子 鈴木 理絵 小阪 君枝 葛西 路子 大野 藍 寺川 未央
出版者
東京家政大学短期大学部
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

高齢化社会を快適に過ごすために,身体や環境から発生するにおいの除去と抗菌作用を持つ消臭機能綿布を調製した.反応染料や直接染料と銅塩で媒染した綿布は,モデルにおい物質のエタンチオールに対し高い消臭・抗菌性を示した.さらに,ガスクロマトグラフを用いて,媒染綿布のエタンチオールに対する消臭機構を調べた.銅媒染により,エタンチオールが綿布に吸着,または,ジエチルジスルフィドに分解することがわかった.
著者
福原 美三 仲西 正
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.470, pp.129-134, 2009-02-28
被引用文献数
2

オープンコースウェア(OCW:Open Course Ware)は大学講義情報の公開活動として世界的に拡大している.日本でもJOCW(日本オープンコースウェア・コンソーシアム)を中心に活動されており,この組織に21の大学が加盟し,講義情報公開を実施している.OCWでは当初,テキスト中心の講義ノートの公開が主流であったが,最近では多くの大学が講義ビデオを公開している.慶應義塾大学とNTTは共同研究の一環として複数の大学が自己設備を持たずに簡単に講義映像を公開・共有できるサイト(cliplife.jocw.jp)を構築し,公開を開始した.本講演では講義映像公開についての現状と共有サイト構築の概要について報告する.また,公開実験の状況についても最新状況を報告する.