- 著者
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杉山 道雄
伊藤 由香
- 出版者
- 岐阜大学
- 雑誌
- 岐阜大学農学部研究報告 (ISSN:00724513)
- 巻号頁・発行日
- vol.53, pp.221-240, 1988-12-25
ブロイラー経営の経営計画についての研究は極めて少ない。とくに円高による海外産ブロイラーの輸入増大傾向の下でブロイラー価格は低迷し,各ブロイラー経営はコストを国際水準である180円以下に抑えると共に,所得は家族経営の場合でも,専業型では500万円以上,兼業型でも300万円以上,企業型では,利子率以上の利潤を目標としなければならない。本研究では,東海地方の代表的なブロイラー経営を対策としながらも,ブロイラー経営計画策定とその方法の吟味を行ないながら,バセッティングメソッドで,家族経営(専業型,兼業型),企業経営の3タイプ別にコスト及び所得又は収益試算を行なった。本研究によれば専業型家族経営で年間251,230羽出荷4.2回転でコストは175.9円/1kg,所得は6,547, 041円,兼業型家族経営では年間出荷羽数,125,712羽で4.5回転でコストは176.3円/1kg,所得は363,664円を得られる計画である。企業型経営では3,122,280羽出荷4.5回転で,コストは166.9円,年間利益は3,599.1万円となった。これらを策定するには今迄いくつかの前提条件があり,その各々を予め,検討している。