著者
佐々木 高弘
雑誌
人間文化研究
巻号頁・発行日
no.41, pp.238(1)-206(33), 2018-11-20
著者
小松 和彦 徳田 和夫 ADAM Kabat 佐々木 高弘 横山 泰子 安井 眞奈美 常光 徹 山田 奨治
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2003

四年計画の研究は、以下のテーマにしたがって展開され、成果がまとめられた。1.「怪異・妖怪伝承データベース」を活用した怪異関係記録の数量的分析手法の開発:すでに公開されている民俗学雑誌記事をもとにしたデータベースを利用し、信仰や心意現象に関するデータの計量分析手法の開発と研究をおこなった。四年間の調査・研究実績は、研究代表者・研究分担者がそれぞれ論文を執筆し、報告書(冊子体)にまとめた。2.怪異関係記録の収集および分類・整理:『日本伝説体系』全17巻(みずうみ書房1982-90)、および日本全国の都道府県史(民俗編に該当するもの)などを対象に、各地域に根付いた持続性のある「伝説」を中心とした怪異・妖怪伝承についてのデータを集積した。集積方法については、すでに公開されている「怪異・妖怪伝承データベース」作成時のマニュアルを参考にして都道府県史専用マニュアルを作成、それに従って作業を進めた。なお、都道府県史(民俗編)については合計6625件の事例を収集し、カードを作成した。3.妖怪・怪異関係典籍の収集:各地域・各時代の妖怪・怪異関係典籍を中心に発掘及び収集を行った。絵画資料については、二次資料(妖怪展などの図録資料)、一次資料(絵巻物・浮世絵・黄表紙などの現物)を対象として収集を行った。4.絵画資料データベースの試作版作成:日文研所蔵の妖怪・怪異に関する絵画資料をデジタルデータとして保存し、その画像についての書誌情報のデータベース構築をめざし、研究・開発を行った。
著者
佐々木 高弘
出版者
京都文化短期大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1997

1、 蛇聟入・苧環型の昔話および伝説の資料収集:本年度は『日本伝説大系』『日本昔話大成』に加えて『日本昔話通観』に基づき、鳥取県・宮城県・大分県・鹿児島県・岩手県・福岡県・福井県・石川県の各県立図書館および市町村立図書館において資料調査を行った。伝説が伝承されている地域については、当該地域の市町村誌および関係地図等を市町村役場、教育委員会において購入した。結果、上記の『日本伝説大系』『日本昔話大成』『日本昔話通観』において簡略化されて上げられている事例を全文確認し、さらにそれらを上回る数の文献を得ることが出来た。また昔話として挙げられている事例のいくつかが、実際は伝説であることも確認出来た。更に今年度は本説話の古典資料および海外の類似説話も収集した。2、 伝説の現地調査:本伝説で語られる場所を具体的に地図上において確認するため、現地における資料調査および聞き取り調査を行った。現地調査を行い伝承される場所の確認が出来たのは、大分県佐賀関町・臼杵市・津久見市・大野町・緒方町、福岡県二丈町、岩手県雫石町・宮城県本吉町・中田町・志津川町、鹿児島県宇検村・大和村・喜界町、福井県今庄町・永平寺町。伝承地の明治期の地籍図撮影をし、フィルムスキャナーで判読加工作業が出来たのは、鳥取県用瀬町大字金屋(明治27年)・日南町大字多里・河原町大字湯谷・牛戸(明治24年)である。なお撮影された地籍図の保存にはMOドライブを使用した。3、 データベースの作成:前年度および今年度の収集資料のデータベースを作成した。昔話については「蛇の棲家/娘の家/解決/儀礼/話型/来訪男/教訓」、伝説については「蛇の棲家/所在地/記念物/娘の家/所在地/記念物/解決/儀礼/来訪男」の項目を立てて分類し、一覧表および分布図を作成した。