著者
公文 誠
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム学会誌 (ISSN:02850885)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.243-249, 2009 (Released:2016-04-19)
参考文献数
26

本稿では耳介を利用して音源方向を推定する方法について述べる.耳介は音刺激に対して音源方位に応じてその特性が変化するフィルタとして捉えることができるので,受聴音の周波数成分を調べることで音源方向の推定が可能であると考えられている.本稿では,この考えにたって簡単な形状の耳介を有するロボット頭部において,音源の方向を推定し,推定した情報を用いて頭部を音源方向に向ける方法について考察する.
著者
李 銘義 公文 誠 足立 紀彦
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.94-101, 2001 (Released:2002-02-28)
参考文献数
15
被引用文献数
1

The objective of this article is to provide the basic formulation of the affordance of environment. Study on affordance has been mostly focusing on the significance of perception, behavior and workspace, while leaving the problem of application unaddressed. Using the proposed method, it is possible to apply reinforcement learning algorithm on the robot within a certain environment, making the abstraction of affordance of the environment with interaction between the reinforcement learning agent and the environment available. Conclusion is made in the latter part of the paper that the percipient(robot) should simplify the number of perception in order to get enough valid equivalence relationship which abstracts affordance from environment with in the limit of incomplete perception; and the structure of the environment(workspace) would restrict the robot’s behavior. The prospect of this study, therefore, focuses on the interactive processes between the robot and the workspace from which the robot could set up it’s perception for particular tasks, and on how the robot could continuously manage it’s perception.
著者
公文 誠 FURUKAWA Tomonari
出版者
熊本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

能動的に動作する耳介を持つロボットシステムを用いた音源定位法を検討した.音源方向の推定には,事前測定した音響データベースとの照合による方法を考え,不確かさを確率モデルを導入した推定手法を提案した.実際の能動耳介ロボットによる実験を通じて,提案手法がロバストな音源定位が可能であることが示された.また,ロボット動作に伴う騒音の影響を検証し,基本的な動作生成法について研究を行った.
著者
奥乃 博 中臺 一博 公文 誠 糸山 克寿 吉井 和佳 佐々木 洋子 昆陽 雅司 合原 一究 鈴木 麗璽 加賀美 聡 田所 諭
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2012-05-31

本研究では,ロボット聴覚ソフトHARKの「聞き分ける技術」を基に,自然環境・災害現場でも通用するように,豊富な機能拡充・高性能化と応用に取り組んだ.HARKはWindows版提供により9万件弱のダウンロードがあった.多人数インタラクション,音楽共演ロボットの可能性を示し, iGSVD-MUSICの開発によるUAV用音源定位の頑健化,索状ロボット用に姿勢推定・音声強調の開発により,レスキューロボットへの音利用の可能性を示し,さらに,カエルの合唱の解明,野鳥の鳴交解析のためのHARKBirdの開発と実地検証により音響生態学への可能性を実証し,ロボット聴覚の多面的展開のための基礎技術が確立できた.