著者
田畑 貞寿 宮城 俊作 内田 和伸
出版者
社団法人 日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.53, no.5, pp.169-174, 1989-03-30 (Released:2011-07-19)
参考文献数
8
被引用文献数
7

本研究では, わが国の近世城郭跡の保存と活用を目的とした公園化による環境整備がどのようにすすめられているのかを明らかにし, 史跡保存のため新たな史跡公園化の方途を探ることを目的とした。国内90ケ所の城址公園を対象として行った調査により, 多くの事例において史跡指定→指定地内の土地公有化→施設の移転→遺構の発掘調査→復元整備→史跡公園化といった事業のプロセスが確認された。
著者
内田 和伸
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.61, no.5, pp.459-464, 1997-03-30 (Released:2011-07-19)
参考文献数
18
被引用文献数
1 1

近世城郭・陣屋・要害から社寺に移築され現存する城郭建築遺構 (以下, 社寺移築遺構と呼ぶ) 161件について, その種類や来歴, 所有者の保存意識等に関する調査を全国的に行った。その結果, 社寺移築遺構の入手方法は社寺による購入だけでなく旧藩主からの寄贈が多く見られ, 社寺移築遺構を当該社寺で保存する意向の社寺が多かった。今後の社寺移築遺構の調査では建築構造や意匠だけでなく, 来歴や移築された意味, 現在の環境利用状況を評価し, 移築を文化として捉える視点が必要になろう。また, 社寺での保存のためには登録文化財制度の活用や指定文化財では修理時の補助率の引き上げが望まれる。
著者
内田 和伸
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.61, no.5, pp.459-464, 1998-03-30
被引用文献数
1

近世城郭・陣屋・要害から社寺に移築され現存する城郭建築遺構(以下,社寺移築遺構と呼ぶ)161件について,その種類や来歴,所有者の保存意識等に関する調査を全国的に行った。その結果,社寺移築遺構の入手方法は社寺による購入だけでなく旧藩主からの寄贈が多く見られ,社寺移築遺構を当該社寺で保存する意向の社寺が多かった。今後の社寺移築遺構の調査では建築構造や意匠だけでなく,来歴や移築された意味,現在の環境,利用状況を評価し,移築を文化として捉える視点が必要になろう。また,社寺での保存のためには登録文化財制度の活用や指定文化財では修理時の補助率の引き上げが望まれる。
著者
今井 晃樹 内田 和伸 今井 晃樹
出版者
独立行政法人国立文化財機構
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

平城宮第一次大極殿院の〓積擁壁の設計方法を検討した結果、同心3円と偏心円を用いて設計施工していることがわかった。これはキトラ古墳の石室天文図の内規・赤道・外規・黄道と同様の構造である。古代中国では宮殿は宇宙を象って造営していることが歴史史料にあり、日本でもその設計思想を学んだことが明らかとなった。また、同心円の中心に置かれるのが高御座であることなどから、高御座は地軸を意識した記紀神話の「天の御柱」を象るものと考えることができた。