著者
田畑 貞寿 宮城 俊作 内田 和伸
出版者
社団法人 日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.53, no.5, pp.169-174, 1989-03-30 (Released:2011-07-19)
参考文献数
8
被引用文献数
7

本研究では, わが国の近世城郭跡の保存と活用を目的とした公園化による環境整備がどのようにすすめられているのかを明らかにし, 史跡保存のため新たな史跡公園化の方途を探ることを目的とした。国内90ケ所の城址公園を対象として行った調査により, 多くの事例において史跡指定→指定地内の土地公有化→施設の移転→遺構の発掘調査→復元整備→史跡公園化といった事業のプロセスが確認された。
著者
野口 学 田畑 貞寿
出版者
社団法人 日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.271-276, 1991-03-31 (Released:2011-07-19)
参考文献数
4
被引用文献数
1

夜間利用を考慮した公園や緑道の設計計画の諸要因を導き出すためには, 夜間における公園利用者の行動, 意識等の適切な評価が必要である. 本研究では調査対象地として日比谷公園 (東京都), 山下公園 (横浜市), グリーンパーク遊歩道 (武蔵野市) を取り上げて, 直接面接法によるアンケート調査と公園平面図等による図上計測を行い考察した. その結果, 夜間利用を考慮した公園や緑道の設計計画の諸要因において重要な位置を占める要因は, 「樹木被覆地率」と「照明計画」等であることが明らかになった.
著者
斉藤 庸平 田畑 貞寿
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.355-360, 1991
被引用文献数
2 4

本研究は, 江戸時代の古地図の実測, 江戸時代の資料および火除地等に関する関連調査研究の文献調査および延焼遮断帯効果算定法を用いて火災想定による効果計算をおこない, 火除地等について都市防火対策上の機能について実証的な解明を試みたものである。その結果, 火除地等は大火の延焼を防ぐもの, 大火に成長することを防ぐもの, 橋や門を防衛し, 避難誘導に活用するもの等, その目的に応じて合理的な形態と防火性能を持って配置されていることが明らかになった。
著者
田畑 貞寿
出版者
社団法人 日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.21-28, 1966-03-25 (Released:2011-07-19)
被引用文献数
1

This study of purpose, which clear up for planning unit on open space, by dint of analysis in relation to open space and occupancy rate.The contents of a Report No.1, analyzel with effective ration of open space, by district and housing type in group of occupancy.Acording to this survey and analisis ratio of open space, with involved in each relaton to land of building and circulation, dencity of popuration and number of houses, plot ratio.
著者
田畑 貞寿 木下 剛
出版者
千葉大学園芸学部
雑誌
千葉大学園芸学部学術報告 (ISSN:00693227)
巻号頁・発行日
no.47, pp.p75-83, 1993-03

Castle town "Mito" in the Edo era consisted of basic open space system. These open spaces had multiple function; urban frame, urban defense and transportation of goods, and there were ones which was of utility for public recreations among these open spaces. But, since the Meiji era, its open space system of the Edo era has been destroyed through modern urban developments; infrastructure improvements and developmints of public institutions and town area, etc. Therefore, these open spaces role that forms castle town in the Edo era had changed certainly, and these open spaces became mere spacl for construction of modern facilities. On the other hand, in the Meiji era, though the public open spaces like "urban park" were invented through reusing the existing open spaces, these open spaces that formed basic urban structure in the Edo era had been become lost.
著者
長田 光世 森 清和 田畑 貞寿
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.56, no.5, pp.151-156, 1993-03-24
被引用文献数
1 3

本研究は,生態学的な水辺緑地計画の視点から,計画指標となりうるトンボの種の把握を目的に,トンボの生息環境としてきわめて良好な環境である桶ケ谷沼におけるトンボの優占種の検討を行い,それを基礎とした複数の池の比較考察を行ったものである。その結果,トンボ科の広域分布種について,環境復元の段階的な発展に伴い種を4段階に分類し,それぞれ有効と推定できる指穏種を提示した。また,特にチョウトンボは,池を中心とする水辺緑地の多様な構造に対応して個体数密度を増加させ,さらに最もトンボ相が豊かになるような多様な構造をもった水辺緑地では,夏期調査時のトンボ科全体に対して最大の優占種となる指標性をもつことが把握された。