著者
杉浦 令人 和田 邦孝 荒井 友章 山本 圭一 前田 則弘 田村 亮介 土屋 裕規 杉浦 徹 和田 弘
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.584-588, 2017-10-25 (Released:2017-12-07)
参考文献数
5

当法人では“介護の標準化”を図る事を目的に介護士育成のための客観的介護技術評価ツールの開発に着手した.今回,介護部役職者に研修および試験を実施し,評価シートの信頼性を分析した.検者間の相対信頼性は,食事でICC:0.797,排泄でICC:0.952であった.また,より詳細な検証が可能になる一般化可能性理論を用いた結果として,一般化可能性係数は,食事:0.466,排泄:0.743であり,食事よりも排泄で高い信頼性が示された.
著者
高橋 英紀 中川 清隆 山川 修治 田中 夕美子 前田 則 〓 永路 謝 羅乃 曽 平
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
Geographical review of Japan, Series B (ISSN:02896001)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.179-191, 1989-12-31 (Released:2008-12-25)
参考文献数
16
被引用文献数
2 2

中国海南島の北部にゴムの木のプランテーションが展開されている農場(林段)があるが,そこで1986年4月から1989年3月までの3年間に観測されたデータを基に,微気象特性を調べた。粗度,地面修正量,ゴム林のキャノピーを通過する放射透過率など空気力学的パラメーターは,落葉前後で明らかに異なる。キャノピー上の短波放射のアルベードは,冬季には10%であるが,夏季と秋季には16%になる。落葉後,キャノピー上の顕熱フラックスが増加すると,潜熱フラヅクスは急激に減少する。林床上における顕熱フラックスは1日を通して非常に小さい。また,夜間には,負の正味放射による熱の損失があるが,それは地熱フラックスにより補償されることなどが明らかとなった。
著者
前田 則子 多田 純一
出版者
奈良教育大学
雑誌
奈良教育大学紀要. 人文・社会科学 (ISSN:05472393)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.147-162, 2007-10-31

Works of Chopin (Fryderyk Franciszek Chopin, 1810~1849) have been loved by and familiar with many people. Those whoever aim at pianists have also studied his works. Actually his music has been numerously published until now. In his lifetime, there are both his autographs and copies by his pupils. His first editions were published in France, German and Great Britain. After his death, many manuscripts have been edited in the world. Thus these editions brought about differences in various ways. As for fingering, revisers often added numbering to play well. The fingering is important for players since it influences their playing. There are several ways of fingering in a passage, and it changes not only quality and vibration of a sound but also expression of the fraise. Furthermore, it is necessary to propose suitable fingering for each person since individual hands and fingers are different in size. In the last autumn, we happened to obtain a photocopy of "Etudes op.10" in Warsaw that is one of the autographs of Chopin on which he himself made notes. In this study, we examined the fingering presented by Chopin himself and revisers in the entire parts of "Etudes op.10", and followed the alterations. From these verifications, we discuss relevancy between the fingering and piano-playing, and also significance of the fingering by Chopin.
著者
内田 悦生 前田 則行 中川 武
出版者
Japan Association of Mineralogical Sciences
雑誌
岩鉱 : 岩石鉱物鉱床学会誌 : journal of mineralogy, petrology and economic geology (ISSN:09149783)
巻号頁・発行日
vol.94, no.5, pp.162-175, 1999-05-05
被引用文献数
3 23

アンコール遺跡に使用されている主要石材の一つであるラテライトの研究を行った。調査はアンコール遺跡の主要25遺跡において行った。<br>   アンコール遺跡に使用されているラテライトはその組織によりピソライト質ラテライトと多孔質ラテライトとに分けられる。その主要構成鉱物はどちらも同じであり,針鉄鉱,赤鉄鉱,カオリナイトおよび石英である。<br>   調査した25遺跡は,使用されているラテライトの孔隙サイズと帯磁率に基づき5つのグループに分けられる。ただし,プノム・クロムとバンテアイ・スレイは例外である。この分類は微量元素であるAs, Sb, SrおよびVの含有量からも裏付けされる。このことはラテライトの石切り場が時代とともに変化したことを示している。<br>   ラテライト材の層理面方向を調査した結果,層理面が縦になっている石材の割合はアンコール・ワットより前の建造物では高いが,アンコール・ワット以降の建造物ではその値が低くなっている。このことは,アンコール・ワット以降では層理面方向を意識して建造が行われたことを示している。<br>   プラサート・スープラとクレアンに隣接する池は,その護岸に使用されているラテライトの孔隙サイズ,帯磁率,層理面方向および微量元素の含有量からクレアンと同じ時代に建造されたと推定される。