著者
斎藤 幸雄 柴 光年 山川 久美 馬場 雅行 木村 秀樹 藤沢 武彦 山口 豊 大和田 英美
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.95-100, 1991-01-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
12
被引用文献数
2

症例は60歳男性, 主訴は乾性咳嗽, 胸部X線写真にて右上肺野に腫瘤影が認められ, 気管支鏡検査で気管浸潤を伴う右S1原発の肺癌と診断された. 化学療法 (CDDP+VDS) 1クール, 続いて放射線療法 (50Gy) が施行されたがいずれの療法も奏効せず腫瘍の増大による気管圧迫のため呼吸困難が出現し, また上肢および体幹部に皮膚転移巣が多発した. 救命的にNd-YAGレーザーで気道の開大を行い呼吸困難および全身状態の改善が得られたため, 皮膚転移巣に対してはエタノールの局所注入あるいは摘出を行い退院となった. 外来での経過観察中 (退院時より約2ヵ月間) に残存する全ての皮膚転移巣が消失し, 続いて原発巣も退縮を示した. 現在, 発見から5年経過したが臨床的には腫瘍の再増殖は認められず健在である. 退縮の機転に関しては明らかではないが, 本症例は極めて稀な肺癌の自然退縮例であると考え報告した.

4 0 0 0 OA 江戸名所図会

著者
斎藤幸雄 編
出版者
吉川弘文館
巻号頁・発行日
vol.巻1, 1928

2 0 0 0 OA 江戸名所図会

著者
斎藤幸雄 編
出版者
有朋堂書店
巻号頁・発行日
vol.1, 1922
著者
鈴木 祥之 鎌田 輝男 小松 幸平 林 康裕 後藤 正美 斎藤 幸雄
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2004

本研究では、伝統構法木造建物に高い耐震性能を与える耐震設計法、耐震補強法および新しい耐震補強用の構造部材の開発を行い、また京町家や社寺建築など文化財的木造建築物の保全・補強に役立てることを目的として、以下の研究を実施した。(1)伝統構法木造建物の耐震性能評価法の開発:E-ディフェンスで実施した京町家ならびに伝統構法木造住宅の実大振動台実験で耐震性能評価法の検証を行った。また、2007年の能登半島地震、新潟県中越沖地震の被害調査を実施し、民家、社寺建築物の構造詳細により耐震性能評価を行った。(2)木材の構造的劣化診断:木造部材の構造的劣化特性を調査し、耐久性の検査方法を確立し、構造劣化の診断法を開発した。2007年能登半島地震被害調査から腐朽・蟻害などの被害が顕著であった民家を対象に構造部材の劣化程度を調べるとともに軸組の耐震性能に及ぼす影響を調べた。(3)耐震性能設計法の開発:伝統構法木造建築物の耐震性能設計法として、限界耐力計算に基づく設計法の開発を行った。また、2007年6月に建築基準法が改正され、伝統構法の設計において非常に大きな社会問題になった。これに伴い、限界耐力計算による耐震設計法の検討を行うともに、伝統構法木造建築物の設計法の課題となっていた柱脚の滑りや水平構面の変形などの研究を進め、設計法の実用化を図ってきた。(4)既存建物の耐震補強法の開発:伝統構法木造建物に適用可能な耐震補強用の構造部材として乾式土壁を用いた小壁や袖壁やはしご型フレームの開発を行った。振動台実験などで補強効果を検証するとともに、住宅用と社寺など大型木造建築物用として実用化を図った。(5)文化財・歴史的木造建築物の保全・補強への応用:実在の寺院建築物の耐震性能を評価し、耐震補強法の開発を行い、実用化した。この耐震補強法は、有用な方法であり、多くの社寺建築物などの文化財・歴史的木造建築物に応用可能である。
著者
甲斐 彰 斎藤 幸雄
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
pp.NSKKK-D-23-00055, (Released:2023-10-31)

炊飯米から製造するペーストについて, 一般的な高速せん断加工とは異なる押出加工による製造方法を試みた. 従来は困難であった加工直後の米ゲルの物性評価に, 塗装や油脂の調整などで用いる簡易的な工業計測の適用を試みた. そして, 次の結果が得られた. (1) ポートホールダイスを用いて均質なペーストを短時間に得ることができる. (2) ポートチャンバー部で剪断力を与えることにより, 炊飯米の硬い部分もクリアランスより小さい粒子に破砕することができる. (3) コンテナ径およびダイスの仕様により, 人力によるペースト加工が可能となる. (4) 必要荷重が大きくなるが, 硬めに炊飯した米でもペースト加工が可能である. (5) ペーストに含まれている粒子の大きさの評価にグラインドゲージが利用でき, 加工直後の高温条件であっても迅速に評価ができる. (6) ペーストの柔らかさの評価にちょう度計が利用でき, 加工直後の高温条件であっても迅速に評価ができる. (7) 炊飯米から加工したペーストには肉眼で判別可能な白い塊が見られ, これは触感では粒状には感じない程度に容易に塑性変形する.
著者
野本 靖史 藤沢 武彦 山口 豊 柴 光年 馬場 雅行 門山 周文 山川 久美 斎藤 幸雄 ト部 憲和 木村 秀樹
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.247-253, 1990-05-25 (Released:2016-10-01)
被引用文献数
8

中枢気道の狭窄性病変・出血性病変29例, および肺末梢病変3例に対し, 気管支ファイバースコープ下エタノール注入療法(Bronchofiberscopic Ethanol Injection=BEI)を施行し, 以下の結果を得た。(1)出血に対する止血作用は強力で, 100%有効であった。(2)気道内腔にポリープ状に突出する腫瘍に対しての気道開大効果も大きかった。(3)速効性の点ではNd : YAGレーザー照射に劣ると思われた。(4)壁外腫瘍の圧排による気道狭窄例では気道開大効果はほとんど得られなかった。(5)合併症は注入部位から漏出したエタノールにより惹起された咳嗽以外認められなかった。(6)末梢病変に対する腫瘍縮小効果は, 1例のみ認められたが, エタノール注入の方法・量など検討すべき点は多いと考えられた。(7)BEIは高価な機器を必要とせず操作も容易であり, 適応を選べば, 中枢気道の狭窄性病変・出血性病変に対する極めて有効な内視鏡下治療の一手段であると考える。
著者
鈴木 祥之 斎藤 幸雄 樫原 健一 野島 千里
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
構造工学論文集. B (ISSN:09108033)
巻号頁・発行日
vol.49, pp.627-633, 2003-03-20

To perform seismic reinforcement for traditional wooden structures, it is essential to evaluate the seismic performance precisely in advance. In this paper, the seismic performance of wooden structures is evaluated by using a simple method that can estimate the maximum displacement response by tracing the bearing capacity-deformation relationships of wooden frame in wide range of deformation under a given seismic response spectrum. A design method of seismic reinforcement based on the seismic performance is also proposed. As a case study, the seismic reinforcement of an existing old temple is illustrated herein. The seismic reinforcement techniques actually employed here are reported in detail. To verify the effect of seismic reinforcement, the seismic performance of the reinforced structure is compared with that of the original structure. The proposed procedure for the seismic reinforcement has advantages of effectively profiting the deformability and toughness of wooden frames and of easily applying existing traditional old wooden structures.

1 0 0 0 OA 江戸名所図会

著者
斎藤幸雄 編
出版者
有朋堂書店
巻号頁・発行日
vol.2, 1922
著者
鈴木 祥之 小松 幸平 下川 雄一 中尾 方人 北守 顕久 秦 正徳 中治 弘行 森 拓郎 須田 達 松本 慎也 向坊 恭介 向井 洋一 山田 耕司 後藤 正美 斎藤 幸雄 斎藤 幸雄 棚橋 秀光
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2007

伝統構法木造建築物では、仕口・接合部や耐力壁など構造ディテールの性能評価を含めた総合的かつ合理的な構造設計法は、いまだ確立されていない。本研究では、木材のめり込みなどによる仕口・接合部の耐力発現のメカニズムおよび土塗り壁や木造軸組の力学特性や破壊性状を実験的かつ解析的に解明するとともに、構造ディテールに基づく伝統木造建築物の設計法に適用するための評価手法を開発した。