著者
今城 健太郎 南 健太郎 伊藤 克哉 中川 慧
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回 (2020)
巻号頁・発行日
pp.4Rin120, 2020 (Released:2020-06-19)

株式投資におけるポートフォリオ構築は金融分野で重要な課題である.本論文では,株式市場における共通因子をヘッジしたあとに残る残差リターン (residual return) という概念に着目し,その分布予測に基づいてポートフォリオを構築する新しい手法を提案する.提案手法の特徴は,単純なスペクトル分解を用いることで残差リターンの情報を抽出すること,および金融時系列に特有のスケール不変性を考慮した新しい深層学習のアーキテクチャを利用した分布予測を行うことである.本論文では,日本の株式市場のデータを用いた実証実験によって提案手法の有効性を示す.
著者
稲葉 大輔 釜阪 寛 南 健太郎 西村 隆久 栗木 隆 今井 奨 米満 正美
出版者
有限責任中間法人日本口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.112-118, 2002-04-30
被引用文献数
10

馬鈴薯澱粉由来のリン酸化オリゴ糖(カルシウム塩;POs)が,溶液中ミネラルの不溶化と沈澱形成を阻害することが確認されている。本研究では,リン酸化オリゴ糖を配合したシュガーレスガムがエナメル質の再石灰化に及ぼす効果を口腔内実験により検討した。健常成人12名(男6名,女6名;平均年齢:21歳)を被検者とし,ランダムに3群に分け(n=4/群),二重盲検デザインの口腔内実験を行った。各被検者は,3個の脱灰エナメル質試料を接着した口蓋プレートを装着して,キシリトールガム, 2.5%POs配合キシリトールガム,ショ糖ガムのいずれかのガムを1日4回組閣した。実験期間中,フッ化物は使用せず,また試料の乾燥を防止した。エナメル質試料は1,2および4週間後に順次回収し,マイクロラジオグラフィで脱灰深部ld(μm)を評価した。2週間後,POsガム群の脱灰深度は40±3μmで,ショ糖ガム群(58±13μm)およびキシリトールガム群(61±6μm)よりも有意に低い値を示した(pく0.05)。また,4週間後では,POsガム群の説灰深度は29±3μmで,ショ糖ガム群(72±16μm)の60%,またキシリトールガム群(56±14μm)の48%へと有意に減少していた(p<0.01,p<0.05)。 2.5%POs配合シュガーレスガムを毎日利用することは,エナメル質の再石灰化を著しく促進することが示唆された。
著者
南 健太郎 Kentaro Minami
出版者
熊本大学
雑誌
熊本大学社会文化研究
巻号頁・発行日
vol.5, pp.193-211, 2007-02-28

A lot of cultures flowed in from China and a Korean peninsula around northern part Kyushu in the age of Yayoi. The bronze mirror is one in this, Northern part of Kyushu has been mainly brought from first Han to post Han. Yayoi period circulates Chinese mirror, divided mirror and imitative mirror. The purpose of this thesis is to catch a time, spatial transition of the bronze mirror and the realities of the metal mirror circulation are clarified. The going side by side relation between Chinese mirror and imitative mirror clarified. And Chinese mirror and imitative mirror distribution situation were compared, and the feature brought together. Result of analysis the first stage Chinese mirror is shown limited distribution and Korean imitative mirror was distributed to the remote place. The second stage, the bronze mirror is produced in northern part Kyushu. The reason for the factor of the production beginning is that a new thing for people who were managing circulation to distribute it to the surrounding is needed. This is thought for the factor of the production beginning to have existed on not the one that originates in the lack of Chinese mirror and the expansion of the mirror holder layer but the side where circulation was managed to the end.
著者
相澤 文恵 岸 光男 森谷 俊樹 南 健太郎 米満 正美
出版者
有限責任中間法人日本口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.53, no.5, pp.535-543, 2003-10-30
被引用文献数
6

自己の口臭に対する主観的評価と客観的口臭レベルの関連性を分析するため,2000年5月,宮城県の高校生106名を対象として,口臭に関する質問紙調査を実施した.また,学校歯科健診時にイラストを用いた歯肉炎症程度の生徒自身による評価,揮発性硫化物(VSC)測定機器ハリメーター^[○!R]による口臭の測定,舌苔スコアによる舌苔付着の評価を実施した.本調査の結果,口臭の主観的評価は口腔関連の自覚症状の認識頻度と関連し,口臭の客観的評価であるVSC値とは関連しないことが示された.また,自己の口腔に対して高い関心をもつ人ほど自己の口腔内状態に対する評価が厳しく,口臭の主観的評価も厳しい傾向にあることが示された.さらに,口臭がないにもかかわらず口臭に対する主観的評価が高い人は,自己の口腔状態に敏感であり,ストレスを強く感じる傾向が認められた.これらのことから,口臭を過度に意識する状態は,もともと自己の口腔内状況に対する評価が厳しい傾向にある人が,日常生活におけるさまざまな出来事をストレスと感じるようになった場合に成立する可能性があることが示唆された.
著者
相澤 文恵 岸 光男 南 健太郎 米満 正美
出版者
有限責任中間法人日本口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.189-197, 2000-04-30
被引用文献数
7

1997年5月,宮城県内の某高等学校の生徒529名を対象に口臭,歯科保健行動,一般的保健行動,口腔関連の自覚症状に関する質問紙調査を実施し,口臭が心配になる頻度と状況にかかわる要因を分析した。自分の口臭が心配になることが「よくある人」は全体の11.4%おり,男女間に有意差は認められなかった。また,自分の口臭が気になる状況は「対話中」カ1最も多かった(46.7%)。さらに,対語中に自分および他人の口臭が気になるのは男子より女子に多く,女子のほうが口臭を強く意識する傾向にあることが示された。また,対話中に自分の口臭が心配になる人は,歯や歯ぐきの痛みや口腔内の乾燥感など,口腔関連の自覚症状を強く感じていることが示された。このことを男女別に分析した結果,男子では関連が認められるのに対して,女子では認められなかった。このことから,女子生徒においては口臭への意識と他の口腔状態の自覚とは独立している可能性が強いと考えられた。一方,口臭に対する意識と口腔診査の結果との関連を無作為に抽出した125名について分析した結果,口臭に対する心配が頻繁にある人のPMAおよびDTは,ときどきある人のものに比べて有意に低いことが示された。以上のことから,この年代においては口臭に対する心配には性差があり,口腔に対する関心度が高い人ほど口臭に対する心配が強い傾向にあると考えられた。したがって,口腔に対する過度の関心が自臭症のリスク要因の1つではないかと考えられた。