著者
栢原 佑輔 林 倫子 尾崎 平
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D1(景観・デザイン) (ISSN:21856524)
巻号頁・発行日
vol.76, no.1, pp.1-12, 2020 (Released:2020-04-20)
参考文献数
42

1987(昭和62)年から実施された京都鴨川の戦後の鴨川改修計画においては,背後地との調和,河川空間からの眺望景観保全などが設計内で考慮されており,その景観設計に対する評価も高い.本研究ではこの鴨川改修計画に着目し,その改修計画における景観設計の内容の変遷を明らかにした.その成果として,1) 鴨川改修協議会において検討案(1)~(4)が提示されており,検討案(1)から検討案(2)にかけての基本設計の変化が景観設計の転換点であったこと,2) その際「鴨川らしい景観」の具体化が行われ,視覚面・空間面のなじみ,調和を考慮した景観設計へと変遷したこと,3) この設計変更には,協議会における議論や設計者の自由な発想が大きく寄与していたこと,が明らかとなった.
著者
折原 佑輔 和気 洋子 宇都宮 仁 青島 均
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.101, no.5, pp.349-356, 2006-05-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
16
被引用文献数
1 4

1) 赤味樽および甲付樽に清酒を, 0, 2, 7, 14日間貯蔵し, グルコース, 着色度, 低沸点香気成分及び杉樽由来成分セスキテルペン類香気成分量を測定した。2) グルコース, 低沸点香気成分は, 樽貯蔵しても増加しなかった。着色度とセスキテルペン類は貯蔵日数と共に増加した。セスキテルペン類は甲付樽の方が早く抽出され, カディネン, オイデスモールは甲付樽に保存した方が赤味樽に保存したものに比べて含有量が大きかった。3) アフリカツメガエル卵母細胞にGABAA受容体を発現させて, 清酒の効果を検討した。清酒は応答を引き起こしGABA様活性を示した。また, この応答は清酒中のGABA含有量に対して大きかった。しかし, この応答は樽貯蔵しても増加しかった。4) 樽酒をペンタン抽出して芳香成分のGABAA受容体応答への影響を測定したが, 有意な効果は見られなかった。5) 樽貯蔵により, 総ポリフェノール量及びDPPHラジカル捕捉活性は相関して増加した。しかし, 過酸化水素の有意な増加は見られなかった。
著者
荻原 佑輔 尾下 真樹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.109, pp.43-48, 2008-10-31
参考文献数
7

近年の映画やテレビゲームでは,数千人単位の大規模な戦闘シーンや街中のシーンにおいて,群集モデルを用いて生成された群集アニメーションが利用されている.群集モデルとは,一定のルールによってエージェントを独立に操作する手法である.しかし,群集モデルを用いてアニメーションを生成するためには,エージェントの移動速度,他のエージェントとの距離といった群集パラメタを手作業で設定する必要があり,利用者の望むようなアニメーションの生成には手間がかかる問題がある.そこで,本研究ではマウスやペンタブレットを用いて,利用者が数本の軌道を入力するだけで,移動経路,移動速度,エージェント同士の標準距離,距離の補正量などの群集パラメタを自動的に決定し,群集アニメーションを生成する手法を開発した.Recently, crowd animation based on an agent model has been used for making a scene of large-scale battles and a scene in a town for movies and video games. Agent model is a method to operate each agent independently based on specific rules. In order to use an agent model, however, a user should specify crowd parameters such as path, velocity and distance manually. It is difficult for a user to specify appropriate for generating an animation that the user wants. In this paper, we propose a technique to set crowd parameters such as path, velocity, standard distance among agents and variation of distance automatically based on few trajectories that are given by a user using a mouse or a pen-tablet.