著者
古荘 真敬 野矢 茂樹 信原 幸弘 高橋 哲哉 梶谷 真司 石原 孝二 原 和之 山本 芳久
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

「感情」現象をあらためて哲学的に吟味することを通して、倫理的価値の発生する根源的な場所を明らかにし、ひいては新たな価値倫理学の基礎づけを試みること、それが本研究の目標であった。われわれは、現象学、中世哲学、心の哲学、分析哲学、現象学的精神病理学、精神分析という、各研究分担者の専門的視座から持ち寄られたたさまざまな「感情」研究の成果を相互に批判的に比較検討することを通じて、人間存在にとっての感情現象の根本的意義(謎にみちたこの世界において行為し受苦するわれわれにとっての感情現象の根本的意義)を明らかにする多様な成果を上げることができた。これにより上記目標の核心部分は達成されたと言いうるだろう。
著者
福地 信義 木原 和之 土井 康明 豊貞 雅宏 若菜 啓孝 篠田 岳思 小川原 陽一
出版者
九州大学
雑誌
試験研究(B)
巻号頁・発行日
1992

軽量構造船は構造材がアルミ合金であるため、火災時には溶融・発熱燃焼が起こる危険性があり、軽量構造船特有の防火対策が不可欠である。このため、アルミ合金の船における火災伝播現象のシミュレーションと防火対策の等価性評価のための評価法の提案を行った。主な研究成果は次の通りである。(1)火災伝播現象シミュレーションのための数学モデル軽量構造船を対象に、火災時に破損孔を生じる可能性のある場合について火災伝播の様相を調べるために、火災現象の状態方程式と船内区画をリニアグラフで結合によりモデル化し、可燃物の燃焼特性、ガスの発生、熱および気流に関する状態方程式により火災現象の数学モデルを構築した。これにより火災伝播現象の数値シミュレーションのための計算法を確立した。(2)軽量構造船の火災伝播状態形状を簡易化した3層甲板客船モデルおよび単胴型高速船の延焼状態について計算を行い、壁体の破損温度、防熱材厚さおよび火災荷重と火災拡大の関係を明らかにした。また、壁体に破損が起こる場合の火災の拡大要因は、破損孔による酸素補給の有無と熱移流であり、防火構造の防熱性能と耐熱強度が問題であること、特に発火区画での火災減退期までの熱封鎖の可否が火災拡大の分岐条件となることを示した。(3)防火対策の等価性評価のための手法評価対象を評価する際に、代替項目により優れた特徴のみを問題視する代替的評価と欠点のないものを選好する補完的評価がある。このような多面性問題に対して、評価選好基準にBelief測度あるいはPlausibi-lity測度のようなFuzzy測度を用いた多基準分析法による代替性・補完性評価の手法を提案した。
著者
花原 和之 多田 幸生
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
設計工学・システム部門講演会講演論文集 (ISSN:13480286)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.13, pp.86-89, 2003-10-30

Trial-and-error optimal design discussed in this article is an optimization process which is basically performed based on the designer's own intuition and experience. Such an approach does not have any rational or objective background; it is, however, widely used in the practical design process in many engineering fields. In this preliminary study, we conduct an evaluation of this optimal design process. A simple structural design problem is considered and a computer program which supports as well as records the designer's trial-and-error process is developed. The optimality and other properties of the trial-and-error optimal design process is discussed based on the obtained results.