著者
澤田 康徳 鈴木 享子 小柳 知代 吉冨 友恭 原子 栄一郎 椿 真智子
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.40-53, 2023 (Released:2023-03-08)
参考文献数
28
被引用文献数
1

本研究ではGLOBEプログラムを例に,身近な自然環境調査成果の全国発表会に関する感想文から,生徒と教員の発表会のとらえ方および生徒の調査の継続志向の特徴を示した.発表会のとらえ方には,生徒の参加や発表,調査に関する観点が生徒と教員に認められた.発表会の多様性は生徒に特徴的な観点で,日本各地や他の学校の環境およびその認識などを含む.すなわち生徒において全国発表会は,自然環境の認識や理解を日本規模で深める場の機能を有する.また,異学年間の活動の継続を考え今後の活動意欲につながっている.教員において全国発表会は,充実した調査の継続に重要な自校の測定環境をとらえなおす場として機能している.生徒の調査の継続志向は,科学的思考より調査結果や探究活動過程全体,生徒をとりまく人と関連することから,継続的調査に,発表会においてとりまく人などと連関させた生徒の振り返りや教員の測定環境のとらえなおしが重要である.
著者
原子 栄一郎
雑誌
環境教育研究 : 東京学芸大学環境教育実践施設研究報告 (ISSN:13416464)
巻号頁・発行日
no.6, pp.33-42, 1996-07-10

1. はじめに/2. RDDAアプローチ : 環境教育を国際的に推進するストラテジー/3. 理論は実践に応用される : RDDAアプローチに見られる理論と実践の関係/4. オルタナティブな理論と実践の関係/5. おわりに
著者
原子 栄一郎
出版者
一般社団法人 日本環境教育学会
雑誌
環境教育 = Environmental education (ISSN:09172866)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.88-101, 2010-03-31
参考文献数
31
被引用文献数
2 2

&nbsp;&nbsp;On the special occasion of the 20th anniversary of the Japanese Society of Environmental Education, systematic reviews of environmental education research were conducted. In this paper I as an editor in charge reflect on these reviews as a whole with an aim to developing an academic field on the basis of the ideas of environmental education. The following questions lead my argument: 1) What is an overall framework of the systematic reviews of environmental education research? 2) What is the ultimate goal of the reviews? 3) What mentality underlies the framework? 4) What would another mentality look like? 5) What reviews could be conducted on the premise of another mentality? and, 6) What possibilities would there be of environmental education research in the future? </br>&nbsp;&nbsp;I compare the systematic reviews of environmental education research in Japan with those conducted in the international environmental education community using English as a common language and consider the former to be underpinned by &lsquo;instrumental mentality&rsquo; and the latter by &lsquo;reflexive mentality.&rsquo; I also argue that there are contrastive differences between these two environmental education communities in terms of orientations in the overall framework of research reviews and the ultimate goals of the reviews. </br>&nbsp;&nbsp;I conclude the paper by suggesting that an attempt to &lsquo;re-story&rsquo; action in the interwoven spheres of culture, environment and education, which is work across various fields of green in the environmental education and related communities, should be one of the possibilities of environmental education research in the future.
著者
安藤 聡彦 古里 貴士 平塚 眞樹 高橋 正弘 小栗 有子 関 啓子 宮北 隆志 境野 健兒 土井 妙子 高田 研 岩川 直樹 原子 栄一郎 石井 秀樹 片岡 洋子 広瀬 健一郎 小寺 隆幸
出版者
埼玉大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では、①1960年代以降世界各国において教育の「環境化」過程が生じてきたが、日本の公害教育運動は他国の社会批判的な環境教育運動と比較して、教育の目的・内容及び担い手の面でユニークであること、②チェルノブイリ原発事故後ベラルーシ共和国では放射線生態学教育が組織的に取り組まれ、日本でも福島原発事故後放射線教育が活発だが、公害教育運動の経験をふまえたアプローチも求められること、③ベラルーシ共和国において見られるリハビリ健康増進施設が日本においても有効であり、そのために公害教育研究の対象の拡大が求められること、④公害教育論の社会批判的アプローチの批判的再構築が求められること、が明らかとなった。
著者
小澤 紀美子 原子 栄一郎 樋口 利彦 小川 潔 森茂 岳雄
出版者
東京学芸大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1999

本研究は、1999年より北京師範大学と東京学芸大学の共同研究で持続可能な社会の構築をめざした環境教育の推進のための教師研修の内容、実施体制などの課題を分析し、さらに国際的な環境教育の理論的根拠などを歴史的背景も含めて分析し、教師への意識調査、具体的な授業実践の比較などから、日本及び中国における環境教育の理論、内容、方法などに関する到達点とその課題の明確化を目的に進めてきた。中国の環境教育は大きく4段階でその進展がとらえられるが、環境教育推進の原点は、1996年12月に制定された「全国環境宣伝教育行動綱要(1996年〜2010年)」にある。そのカリキュラムはイギリスの影響を受け、統一的なカリキュラム展開となっている。その原則は、啓発性の原則、参加性の原則、浸透性の原則、批判性の原則となっている。日本の環境教育は、50年代に始まるが、70年代後半から80年代前半の国際的な動向に後れをとり、90年代後半から大きな進展がみられる。日本では特に社会科、理科、家庭科等の教科と「総合的な学習の時間」での環境教育の実践が多いが、中国では浸透教育や選択教科などで展開されている。日本では、環境教育の推進の主体が多様化している。また、その内容の多様性、各種主体(教育界、行政、市民、NGOなど)の協働による新局面が期待されており、教員研修における方法、内容、評価システムを確立が望まれる。報告書は、1章:日本及び中国における環境問題と環境政策の変遷、2章:環境教育の概念の変遷、3章:教育課程の変遷とその背景、4章:教育課程における環境教育の動向、5章:環境教育にかかわる教師の意識調査、6章:環境教育の実践と分析、7章:教師研修の現状と課題、8章:日本及び中国の環境教育の方向、といら構成で各国の言語と英文で構成されている。