著者
室橋 春光 河西 哲子 正高 信男 豊巻 敦人 豊巻 敦人 間宮 正幸 松田 康子 柳生 一自 安達 潤 斉藤 真善 松本 敏治 寺尾 敦 奥村 安寿子 足立 明夏 岩田 みちる 土田 幸男 日高 茂暢 蓮沼 杏花 橋本 悟 佐藤 史人 坂井 恵 吉川 和幸
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

発達障害は生物学的基盤を背景とし、社会的環境の影響を強く受けて、非平均的な活動特性を生じ、成長途上並びに成人後においても様々な認知的・行動的問題を生ずる発達の一連のありかたである。本研究では発達障害特性に関する認知神経科学的諸検査及び、社会的環境・生活の質(QOL)に関する調査を実施した。脆弱性と回復性に関連する共通的背景メカニズムとして視覚系背側経路処理機能を基盤とした実行機能やワーキングメモリー機能を想定し、事象関連電位や眼球運動等の指標を分析して、個に応じた読みや書きなどの支援方法に関する検討を行った。また、QOLと障害特性調査結果の親子間の相違に基いた援助方法等を総合的に検討した。
著者
吉川 和幸
出版者
北海道大学大学院教育学研究院
雑誌
北海道大学大学院教育学研究院紀要 (ISSN:18821669)
巻号頁・発行日
vol.120, pp.23-43, 2014-06-30

本研究では,私立幼稚園において,特別な支援を要する幼児に対して作成される個別の指導計画の分析を通して,特別な支援を要する幼児に対して,保育者はどのような目標を立てているのか,その傾向を明らかにすることを目的とした。分析対象資料として,76 園,248名分の個別の指導計画を用いた。分析対象資料から長期目標,短期目標,領域別ねらいの3 つの目標を抽出した。そして,幼稚園教育要領に記載されている5 領域のねらい及び内容を参考にし,抽出した3 つの目標ごとに,記述内容が5 領域のいずれに該当するか分類を行った。分類後,それぞれの領域ごとに,KJ 法を用いて,記述内容のカテゴリー分類を行った。5 領域への分類の結果,長期・短期目標,領域別ねらいともに,領域「人間関係」,「健康」,「言葉」に該当する目標の割合が高く,領域「表現」,「環境」に該当する目標の割合は低いことが示された。また,KJ 法によるカテゴリー分類では,長期・短期目標,領域別ねらいともに,特定のカテゴリーに関する記述内容の割合が高い結果が示された。考察では,目標が特定の領域やカテゴリーに偏る背景には,保育者が,特別な支援を要する幼児の,幼稚園における集団への適応を重視する傾向があることを指摘した。また,記述された目標の学年間の差異について,領域ごとに考察するとともに,今後の課題について論じた。