著者
吉田 朋子
出版者
名古屋大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2001

本研究は、放射性廃棄物の有効利用への道を開くことを目標としており、その具体例としてγ線エネルギーを利用した水の分解(水素製造)を可能とするシステムを開発するものである。従来報告されているG(H_2)値=0.45から予想されるように、γ線による水の直接分解では水素生成量は僅かと考えられるため、γ線エネルギーを化学反応に有効な数〜数十eVへの光子・電子へ効率よく変換することが本研究の鍵である。前年度までに、γ線ー固体相互作用(主にコンプトン効果)によってγ線を適当な波長の光または電子に変換し、これを反応容器に入れた水に対して照射することによって水の分解反応を促進させることに成功している。本年度は共存させる固体金属の種類や体積、反応系での空間的分布を制御してγ線の低エネルギー光子・電子への変換効率を向上させることに重点を置き、理論計算(EGS、MCNPコード)によるエネルギー変換シュミレーションを行い、実際の分解反応結果を相互に比較検討することによって、本システムの逐次改良・構築を行った。シミュレーションの結果、水中に共存させる金属板を重ねて入れると、固体金属から放出される二次電子が何度も金属と衝突することによって、電子のエネルギーを段階的に低下させたり、水中に放出させる電子数を増倍させたりできることが明らかとなった。この知見を基に、共存金属の形状や金属同士の間隔を制御することによって、水のみの時に比べて約40倍の水素を発生させることに成功した。
著者
中村 俊春 根立 研介 森 雅彦 河上 繁樹 安田 篤生 加須屋 誠 森 雅彦 河上 繁樹 安田 篤生 加須屋 誠 平川 佳世 深谷 訓子 皿井 舞 吉田 朋子 剱持 あずさ
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

本研究では、近代的な展覧会制度が確立する18世紀以前のいわゆる前近代の日本・東洋および西洋で行われた「つかのまの展示」について、作品調査および関連史料の分析に基づき個別事例を精査するとともに、比較研究の視点を交えつつ、各々に関して同時代の宗教観、経済活動、政治的文脈、社会状況等に照らした詳細な考察を行った。その結果、今後、本領域において指標的な役割を果しうる包括的な成果を得た。
著者
吉田 朋子
出版者
京都大学
雑誌
京都美学美術史学 (ISSN:13471627)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.197-227, 2003-03-10
著者
武藤 俊介 吉田 朋子 巽 一厳
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

ハードウェア開発としてTEM用波長分散型X線分光器の開発を行い, 軟X線領域の状態分析を可能とした。またデータ測定・解析ソフトウェア開発としてスペクトル回復ソフトウェア, オンラインEELSペクトルのドリフト補正スクリプト及び多変量解析に基づくスペクトル分解・成分空間分布可視化プログラムを開発した。これらを基にした応用研究として, 電子チャネリングを利用したサイト選択的電子状態測定, リチウムイオン二次電池正極材料のドーパント効果及び画像劣化診断, 窒素注入による可視光応答化チタニア光触媒の窒素の状態分析, 水素吸蔵材料の状態分析及び9)その他のナノ構造分析を行った。