著者
伊澤 華子 吉田 望 白貝 紀江 青柳 康夫
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.253-257, 2008-05-15 (Released:2008-06-30)
参考文献数
16
被引用文献数
9 11

豆類41種類の熱水抽出液のACE阻害をスクリーニングしたところ,ナタマメを除きいずれも強いACE阻害を示した.IC50値の比較ではササゲ属が他の属に比較して阻害力が弱い傾向が見られた.豆類のニコチアナミン量は,絹さや(生)で77.0mg/乾物100gと最も多く,インゲン属,ダイズ属,エンドウ属などでは,ほとんどが30~55mg/乾物100gと豊富に含まれていた.属間の比較では,ササゲ属はエンドウ属(p<0.05),インゲン属,ダイズ属(p<0.001)と比較して有意にニコチアナミン量が少ないことが示された.豆類抽出物のACEに対するIC50値はニコチアナミン量と相関があることが示された.また,そのときの抽出物中ニコチアナミンの存在量は,ニコチアナミン標品のIC50値と一致していた.このため,豆類熱水抽出物のACE阻害は,ほぼニコチアナミン単独で発現しているものと推測された.
著者
宮崎 和光 吉田 望 森 利枝
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.142, no.2, pp.117-128, 2022-02-01 (Released:2022-02-01)
参考文献数
32

In 2017, it became mandatory for universities in Japan to disclose their policies in degree granting (Diploma Policy: DP, hereafter) that state standards to confer degrees. Meanwhile, since 1991, nomenclature of major fields that appear in diplomas has been the responsibility of individual universities, instead of the national regulation. This study examines whether the former reasonably evokes the latter, given that both of them are deemed to represent the learning outcomes that the graduate has obtained. In order to do so, we compared the ability of humans and that of a deep-learning system (which is based on the Character-level CNN), to match DPs and major fields that are randomly given. In the examination of human ability, which was implemented with a large enough number of participants to obtain statistically significant results, we found there were a certain number of DPs that the majority of people failed to match with major fields. Given this fact, we analyzed such DPs to demonstrate that the deep learning system shows a high success rate in sorting out the DPs that poorly evoke major fields.
著者
吉田 望 篠原 秀明 澤田 純男 中村 晋
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
地震工学論文集 (ISSN:1884846X)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.170, 2005 (Released:2010-11-22)
参考文献数
10
被引用文献数
1

設計用の地震動は多くは工学的基盤で設定されるが, この場合, 表層地盤の存在を考慮せず設定されることが多い。本論では, まず表層を考慮しないと工学的に重要な周波数領域で増幅率の評価を誤ることをケーススタディをにより示す。表層を考慮しないで設計用の地震動を定義することは, 表層から工学的基盤への下降波, 深い基盤からの再反射による上昇波などを無視することを意味するが, これが無視できないからである。さらに, 工学的基盤より上の表層の計算用地震動を工学的基盤で設定する場合の設定法として, 表層で線形の挙動を仮定して工学的基盤の波形を求める方法, 地表で設計用の地震動を設定する方法を示す。ケーススタディによればこれらの方法は弾性時にはほぼ完全に地表の波形を再現でき, また, 非線形挙動時でも既往の方法に比べれば格段に精度よい予測ができる。
著者
後藤 浩之 澤田 純男 吉田 望 羽田 浩二
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A1(構造・地震工学) (ISSN:21854653)
巻号頁・発行日
vol.70, no.4, pp.I_1061-I_1070, 2014 (Released:2014-07-15)
参考文献数
24
被引用文献数
1 1

2011年東北地方太平洋沖地震の本震において福島県浪江町で記録された地震動の特徴と,地震動により被災した浪江町市街地の建築被害悉皆調査の結果を整理した.浪江町に位置する防災科学技術研究所KiK-net浪江(FKSH20)の観測記録は,他の浜通り地方の記録と比較してピーク周期の異なる強い地震動であったことを示唆している.この成因は,最表層が軟弱地盤であることのみならず,深い基盤構造の影響も考えられる.公益立ち入りが可能となった直後に実施した市街地の建築被害悉皆調査から,同地域の木造建物全壊率は11%と算出される.観測点周辺の木造全壊率とPGVとの対応は過去の地震におけるデータと比較して矛盾しない.また,市街地を代表的な3地区とその他の地区に分割して地区毎の全壊率を算出したところ,自然堤防上と考えられる地区の全壊率が有意に低いことが統計的に示された.
著者
吉田 望絵 Moe Yoshida
出版者
神奈川工科大学
巻号頁・発行日
pp.1-128, 2021-03-20

神奈川工科大学 学位論文 令和3年3月20日授与(甲第40号)
著者
宮崎 和光 吉田 望 森 利枝
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.142, no.2, pp.117-128, 2022

<p>In 2017, it became mandatory for universities in Japan to disclose their policies in degree granting (Diploma Policy: DP, hereafter) that state standards to confer degrees. Meanwhile, since 1991, nomenclature of major fields that appear in diplomas has been the responsibility of individual universities, instead of the national regulation. This study examines whether the former reasonably evokes the latter, given that both of them are deemed to represent the learning outcomes that the graduate has obtained. In order to do so, we compared the ability of humans and that of a deep-learning system (which is based on the Character-level CNN), to match DPs and major fields that are randomly given. In the examination of human ability, which was implemented with a large enough number of participants to obtain statistically significant results, we found there were a certain number of DPs that the majority of people failed to match with major fields. Given this fact, we analyzed such DPs to demonstrate that the deep learning system shows a high success rate in sorting out the DPs that poorly evoke major fields.</p>
著者
山口 晶 吉田 望 飛田 善雄
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集C (ISSN:1880604X)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.407-417, 2010 (Released:2010-06-18)
参考文献数
13

本研究では,一度液状化した地盤が別の地震によって再度液状化する現象(再液状化現象)が発生する理由として土粒子の水中落下に着目した.これは,液状化後の体積減少によって発生する土粒子の水中落下現象を想定したものである.土槽に作製した模型地盤を強制的に水中落下させ,その前後でせん断抵抗の変化を調べた.この結果,土粒子の水中落下距離が大きいほど,土層のせん断抵抗が減少する層厚が増加した.この実験から,土粒子の水中落下現象が,再液状化が発生する原因の一つであることを示した.