著者
南部 功夫 和田 安弘 大須 理英子 大須 理英子
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究では、直感的で操作が容易な脳情報バーチャルキーボード構築に向けた基礎検討を行った。最初に、脳波(EEG)を用いて、運動実行時および想起時の個々の指運動(想起)を予測できる可能性を明らかにした。次に、機能的核磁気共鳴画像法(fMRI)により、運動準備時には対側の運動前野や補足運動野に高精度な指運動情報(系列)が含まれることがわかった。最後に、機能的近赤外分光計測(fNIRS)を用いた運動情報の抽出を目指し、fNIRS信号に混在する頭皮血流アーチファクトを除去し、脳活動の推定精度を向上させる手法を開発した.以上の結果は、脳情報を利用したバーチャルキーボード構築に貢献すると期待される。
著者
野添 恒幹 和田 安弘 木下 卓也 熊沢 忠躬 浜田 栄幹
出版者
The Society of Practical Otolaryngology
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.78, no.6, pp.1041-1049, 1985
被引用文献数
1 1 3

30才男性の両側性他覚的耳鳴を経験し, 耳鳴の発生に関与する筋および機序について検討した. その結果, 口蓋帆張筋間代性痙攣で耳管軟骨部内壁の急激な離開あるいは耳管周囲軟骨の変形が生じ, これが他覚的に click 音として聴取されたものと推定した. また本症例では口蓋帆張筋のみならず鼓膜張筋の間代性痙攣も確認された. 耳鳴時の鼓膜コンプライアンスの増大は鼓膜内陥運動と外耳道容積の増大とによるものと考えられた.
著者
大川 慶 和田 安弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.381, pp.17-24, 1999-10-21

パターン認識の研究において,ニューラルネットワークの学習などを応用した場合には,その学習に多数の多様な形状の文字が必要となるが,これらの多様な形状の文字を収集する方法として,人工的に変形された文字を利用することが考えられる.本報告において我々は,計算論的書字運動モデルが,文字の変形に応用できることを示す.ここで用いる計算論的書字運動モデルは,最適化原理を基にしており,モデルの表現としては,書字運動の経由点情報としたものである.つまり,経由点情報を変化させることによって,変形文字が書字運動の生成モデルにより生成可能である.本報告で我々は,遺伝的アルゴリズムによって経由点情報を変化させる方法を提案する.提案する方法によって,多様な文字形状が生成できることを示し,モデルにより変形された文字は,学習パターンセットとしての使用が期待できる.