著者
和田 恵美子
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.49, no.9, pp.499-508, 2006 (Released:2006-12-01)
参考文献数
6
被引用文献数
1

健康情報棚プロジェクトは,患者・市民にわかりやすい健康・医療情報を提供することを目的とした民間研究グループである。これまで統一された分類がなくわかりづらかった闘病記に着目し,入手可能な約1,800冊を集め疾患別に分類した。リスト作成および収集,データベース化を行うとともに,モデルケース「闘病記文庫」の設置は公共図書館,患者図書館,医学図書館など全国10か所に及んだ。「闘病記文庫」は,同じ疾患に悩む患者やそれを支える家族,市民に活用され,患者中心医療の具現化として,ひとつの社会提言となった。
著者
佐藤 (佐久間) りか 和田 恵美子
出版者
北海道大学科学技術コミュニケーター養成ユニット
雑誌
科学技術コミュニケーション (ISSN:18818390)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.89-100, 2008

The DIPEx webpage created by researchers at Oxford University contains over 1,500 narratives of users of health services in the UK, which are presented in the form of text, audio and video files. Although the webpage gives only fragments of the original narratives given during the interview, it has become a quite powerful and highly-evaluated information tool for patients’ decision-making. Authors argue that segmented patient narratives can be useful in assisting patients to cope with the uncertainty in medicine and health care. Authors also report on the development of the Japanese version of DIPEx modules on breast cancer and prostate cancer.
著者
和田 恵美子
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.49, no.9, pp.499-508, 2006
被引用文献数
1 3

健康情報棚プロジェクトは,患者・市民にわかりやすい健康・医療情報を提供することを目的とした民間研究グループである。これまで統一された分類がなくわかりづらかった闘病記に着目し,入手可能な約1,800冊を集め疾患別に分類した。リスト作成および収集,データベース化を行うとともに,モデルケース「闘病記文庫」の設置は公共図書館,患者図書館,医学図書館など全国10か所に及んだ。「闘病記文庫」は,同じ疾患に悩む患者やそれを支える家族,市民に活用され,患者中心医療の具現化として,ひとつの社会提言となった。
著者
高橋 春子 和田 恵美子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.190-195, 1972-05-20 (Released:2010-03-09)
参考文献数
5

It seems that colors play an : important role in providing the good environment for the very young children and in cultivating the noble sentiment in them. In many cases, mothers and teachers create the environment according to their own preference. However, feeling and desire of little children should be concerned and their sense of beauty should be nurtured. Consequently study was made on the color preference shown by the kindergarteners, the resemblance between the results obtained by the three methods described below, and the relations between favorite colors among color samples and colors of their clothing.1. Subjects : 180 boys and girls of Shotoku Kindergarten and 400 of Ogaki North Kindergarten2. Dates of test : May and June in 19693. Method of elucidating preference : (1) Using the colored paper(2) Using abstract figures(3) Using paper dolls4. Results : (1) The test result by method (1) shows no difference in color preference between boys and girls of 3 years old. They both are fond of “red”. When they become older, girls still like “red”, while boys like “blue” or “yellow”. Girls' color preference is likely to be changeless, but in the case of boys it varies in a wide range.(2) Four or five year old boys like “blue”, and dislike “red”. Girls who like “red” dislike “blue”. Generally speaking, the young children who like “red” dislike “blue”.(3) Children who show their decided color preference in the tests using color samples have the same color preference in selecting their clothes.Color preference of little children is heteronomous and therefore it is greatly affected by their environment.
著者
登喜 和江 高田 早苗 蓬莱 節子 和田 恵美子 山居 輝美 前川 泰子 山下 裕紀 仁平 雅子 柴田 しおり
出版者
大阪府立看護大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

脳卒中後遺症としてのしびれや痛みの実態および対処の様相を明らかにすることを目的に面接法と質問紙法による調査を行った。脳卒中後遺症としてのしびれや痛みは,(1)約7割に発症している。(2)約5割の人々が四六時中しびれや痛みを感じている。(3)約7割の人々が生活に支障を感じながらも何とか生活している。(4)最大の強さを100とした場合,約1割の人々が80以上と感じている。(5)個々の参加者によって多様に表現される一方,表現しがたいとする人も少なくない。(6)明確に区別されにくく,人によってはしびれが強くなると痛みに近い感覚として体験される。(7)気象の変化等による深部や内部のしびれ・痛みとして知覚される場合と雨風が直接当たることで誘発される皮膚表面のしびれ・痛みといった一見相反する感覚を併せ持つ。(8)眠ると感じない,他に意識が向いている時は忘れている,しびれ・痛みに意識が集中すると強く感じられる等の特徴が見出された。しびれや痛みの受けとめは,「強さ」「罹病期間」「医療者や身近な人々の対応」に影響を受けていた。治療効果については,様々な医学的治療や民間療法が用いられていたが,「温泉」「マッサージ」「温湿布」などの身体侵襲が少なく心地よさを感じる療法に効果があったとしていた。また,しびれや痛みは,それ自体として知覚されるだけでなく<感覚の不確かさ><温冷感覚の変化><感覚の違和感>といった特異な感覚を伴っている。さらに,この痛み・しびれは,脳卒中者の生活に多様な影響をもたらしており,参加者は<しびれ・痛みそのものへの対応><身体との折り合い><道具世界との協調><周囲との付き合い><自分自身と向き合う>といった対処で生活を維持しようと努めていた。
著者
和田 恵美子
出版者
大阪府立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究の目的は、患者・家族の相談活動・自己決定支援の具体的方策、精神的支援をめざすツールとして闘病記の活用可能性を明らかにすることである。闘病記文庫を有する施設における地域住民の活用度を調査するとともに、看護師との闘病記朗読会を行い、彼らの反応およびインタビューデータを分析した。その結果、市民の闘病記に対する関心度は高く、利用環境について更なる整備が必要であること、また闘病記朗読は患者へ活用できる可能性があるが、それ以前に看護師に与える影響が大きく、教育ツールとして意義があることが示唆された。