著者
長瀬 綾佑 藤田 晃佑 唐山 英明 ギヨーム ロペズ 戸辺 義人
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.335-336, 2017-03-16

近年インターネットの普及により、ネットワークを利用して遠隔で個別講義を行うことが可能となってきた。こうした遠隔講義は、時間や場所の制約を緩和するという長所を有する反面、講師にとっては、受講者である通信相手の集中状態を知ることができないと問題を抱える。そこで本研究では、通信相手が装着する脳波計から抽出されるα波を基に集中状態を算出し、一定間隔で連続的に講師に算出された集中状態を送るシステムを提案する。本論文で本システムの設計・実装を述べる。
著者
水口 聖史 唐山 英明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.155, pp.1-4, 2011-07-16

本研究では,前腕の筋電信号から楽器演奏時の手指の姿勢を判別するものである.本研究で使用する楽器はギターとした.本実験では,ディスプレイにより指示されたギターのコードを被験者に握る課題を与え,その際のEMGを計測する.主成分分析と線形判別分析の結果,被験者3名で脱力時を含めたメジャーコード「C」「D」「E」「F」「G」「A」「B」の計8種類の手指の姿を平均94.4%の精度で認識できることが分かった.
著者
森 政人 唐山 英明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.278, pp.1-3, 2014-10-18

本研究では、複数のイヌの事象関連電位計測システムの開発を行った。複数のヒトの事象関連電位を同時に計測するシステムはあるがへと応用し、複数のイヌの脳波を計測できるようにした。また、音声での刺激のタイミングを同期し、複数のイヌの感情を誘起するような刺激を与え、脳波を解析することによりイヌの感情について理解することを目指している。イヌの行動で感情を推定するのではなく、生体情報によりイヌの感情を推定し、イヌ用のBMIやBCIの開発につなげる。
著者
唐山 英明
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.606-616, 2014-04-15 (Released:2014-05-29)
参考文献数
22

脳波インタフェースは,ユーザの脳波を解読し,その意図を抽出することにより車椅子などを制御可能であり,医工学分野や福祉工学分野などで精力的に研究が行われている.特に近年,ウェアラブル型の脳波計が市販されるようになってきた.本論文では,近年のこのウェアラブル型脳波計の一般普及を想定し,その際に要請される脳波個人認証の利用環境の拡張に向けて,聴覚刺激を採用し,屋外環境における脳波を利用した個人認証精度について検証した.7名の被験者に対して,特に屋内安静着座条件,屋外安静直立条件,屋外歩行条件の3条件で,オドボール課題により,低頻度聴覚刺激と高頻度聴覚刺激を提示した結果,低頻度聴覚刺激時に事象関連電位を検出した.機械学習手法を用いて個人認証精度を導出し,ウェアラブル型脳波計を用いた屋外での脳波個人認証の実現可能性について述べる.
著者
藤澤 順也 唐山 英明 廣瀬 通孝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.91, no.11, pp.2616-2623, 2008-11-01
被引用文献数
3 1

計測手法としてEEG (electroencephalogram:脳波)を採用した,運動想起を用いたBCI (Brain-Computer Interface)システムを開発した.従来のBCIシステムはその低信頼性とビットレートの低さから主にコンピュータスクリーン上での制御が行われてきたという問題点を挙げ,実世界でのアプリケーション構築の架け橋として,より実世界に近い環境のVR空間でBCIシステムが構築できるかを検証した.右手・左手の運動想起時の脳波は単試行で判別され,3人の被験者で平均80%程度の正答率が得られ,実物体制御への動機付けとでき得る結果が得られた.また,被験者の訓練の負担軽減の考察を行った.訓練されていない被験者に対し,正答率の向上・訓練負担軽減が可能であることをCommon Spatial Patternで抽出された空間パターンとSN比の推定であるr^2の分布を比較することにより示すことができた.
著者
前田 一也 唐山 英明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.155, pp.5-10, 2011-07-16
被引用文献数
1

本研究は,従来のBCIの欠点であったユーザの身体拘束の緩和のため,携行性を持たせたウェアラブルブレインコンピュータインタフェースシステムを開発するのが目的である.そのために本研究では脳情報のみを用いて撮影することができるBCIカメラシステムを試作し,その性能を検証した.実験はラーニングフェイズとテストフェイズから成り,ラーニングフェイズでは,被験者は直立状態で2種類の聴覚刺激を用いたオドボール課題を行い,被験者のP300を計測した。ラーニングフェイズで計測した脳波を教師データとして,テストフェイズで被験者は屋外においてBCIカメラシステムを使って対象物を撮影する課題を行った,実験の結果,すべての被験者が課題を達成した.