著者
新妻 邦泰 冨永 悌二 Rashad Sherif 坂田 洋之 伊藤 明
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2020-04-01

高齢に伴う認知症患者の急増は、患者と家族の生活の質の低下、医療費や介護費用などの増加を招き、大きな社会問題である。現状では認知症には根本的治療はないが、細胞治療は今までの治療法とは一線を画する治療になると考えられ、その発展が期待されている。Muse細胞は、生体に存在する自然の多能性幹細胞であり、安全性と組織修復性を両立している有望な細胞である。本研究では、Muse細胞を用いた認知症の細胞治療を開発するため、臨床応用の前段階として細胞や動物を用いた検証を行う。認知症へのMuse細胞治療が確立すれば、要介護者の減少、患者や家族の生活の質の向上、医療費削減等、大きな社会的波及効果が生じる。
著者
清野 哲也 坂田 洋満
出版者
独立行政法人 国立高等専門学校機構 木更津工業高等専門学校
雑誌
木更津工業高等専門学校紀要 (ISSN:21889201)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.36-41, 2017-01-31 (Released:2017-08-02)
参考文献数
6

It is pointed out that group learning can foster learners' sociability and enhance their learning motivation. In physical education classes, these effects can be expected by setting an appropriate tasks to carry out in a group. In the case of judo lessons, Maemawariukemi is more technically difficult than Usiroukemi and Yokoukemi. Therefore, the speed to acquire the skill, Maemawariukemi, varies from individual to individual. The purpose of this study is to examine the effects of group learning as an active learning method to learn Maemawariukemi.
著者
藤村 幹 冨永 悌二 新妻 邦泰 麦倉 俊司 坂田 洋之
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

もやもや病は小児や若年成人に多い原因不明の脳血管障害であり、基礎病態として病的異常血管網発達あるいは代償的な側副血行路を含めた血管新生能を内在する特有の疾患である。本研究は、もやもや病における内因性多能性幹細胞に着目し、血行再建術後の血管新生における多能性幹細胞の役割について検証する。さらに、もやもや病に対して日常診療で汎用されている抗血小板剤シロスタゾールを用いて内因性幹細胞由来の血管新生を誘導することにより血行再建術の効果を促進するという新しい試みである。細胞移植という手段によらず間接血行再建術からの血管新生を誘導する手法の開発により、もやもや病の治療成績の飛躍的な向上が期待できる。
著者
谷津 勲 朝倉 伸司 名倉 正明 福田 収 横山 公要 坂田 洋一 浅野 泰 目黒 輝雄
出版者
The Japanese Society for Dialysis Therapy
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.27, no.8, pp.1159-1167, 1994-08-28 (Released:2010-03-16)
参考文献数
35

透析時残血発生機序の検討の一つとして再生セルロース膜に吸着されるマトリックス蛋白質の動態および血液凝固反応の関与を検討した. 血液凝固反応に関しては血液凝固亢進の分子マーカーであるTAT複合体の変化を検討した. 合併症のない慢性腎炎より腎不全へ移行した安定した血液透析患者を対象とした. そのうち透析時残血の存する群 (残血群n=4), 残血のない群 (非残血群n=5) に分けてマトリックス蛋白質であるFbg, VNの透析時血漿中濃度の推移および透析器膜よりの50mM Tris HCl-1M NaCl, pH 7.4による溶出分画中の濃度, 分子パターンを検討した. TAT濃度に両群間で差はなくまた正常範囲内であり残血群でも血液凝固反応が進行している所見はない. このことより残血は血小板の膜への接着を中心とする一次止血機構に似た反応が推定された. マトリックス蛋白質であるFbgの血漿中濃度の推移は両群間で差は認められなかった. しかしVNの血漿中濃度の推移は残血群でより高値の傾向を示した. Immunoblotting法による分子パターンは大きな差は認められなかった. しかしながら透析器膜の1M NaCl-Tris buffered saline (TBS) による溶出分画中の蛋白質には他のマトリックス蛋白質に比しVNが多く含まれていた. またそのimmunoblotting法による分子パターンではVN-multimerが残血群でより多く認められた. この溶出分画中にはFibrinおよびFibrin-bound FNは認められなかったことから, このVN-multimerはFibrin由来とは考えられず, 従って残血の結果生じたものではなく, むしろ残血発生の原因の一つと考えられた. これらの結果より透析時残血発生機序の一つとしてVN-multlmerが強く関与していることが推定された.
著者
前田 剛司 坂田 洋
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.28, no.5, pp.495-501, 2002-10-10 (Released:2011-03-04)
参考文献数
10
被引用文献数
1 2

The injection auto ample dispensing equipment, combined with an ordering system, was established at the Kasugai Municipal Hospital. This equipment enabled us to give a patient one injection per prescription unit out of approximately 400 different prescriptions. In the hospital, this is now available in every ward except in the ICU. This system has been functioning favorably since its installation : it accurately produces prescriptions for injections, written instructions for injections, and labels for infusion bottles. Due to these traits, the people who work in the wards think highly of this system.A safety control system to prevent medical mishaps has been established because drug duplications and interactions with all types of medications can be checked with the injection auto ample dispensing equipment before administering injections to patients. However, we still have some problems to solve : namely, we still have to check the incompatibility and maintain the stability in mixing injection drugs.
著者
新岡 祥平 香取 拓 坂田 洋一 林 隆久 井内 聖 小林 正智 太治 輝昭
出版者
日本植物生理学会
雑誌
日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 第52回日本植物生理学会年会要旨集
巻号頁・発行日
pp.0438, 2011 (Released:2011-12-02)

セシウム(Cs)はカリウム(K)と化学的に類似しており、同様の経路を通り植物体に吸収され、微量で植物体に毒性を示す事が知られている。モデル植物Arabidopsis thalianaは世界中で1000種以上のaccessions(エコタイプ)が存在する。accessions間では百塩基に一塩基しか違いがないにも関わらず、形態形成やストレス耐性等に大きなバリエーションがあることが知られている。そこで本研究では、354種のaccessionsを用いてCs耐性評価を行った。その結果、実験系統Col-0と比較して顕著な耐性を示すCs耐性系統と、逆に高感受性を示すCs高感受性系統を見出した。Csストレス下における地上部のCs蓄積量を測定した結果、Cs耐性系統のCvi-0がCsを低蓄積している事が明らかとなった。