著者
林 光緒 堀 忠雄
出版者
Japanese Society for Physiological Psychology and Psychophysiology
雑誌
生理心理学と精神生理学 (ISSN:02892405)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.45-59, 2007
被引用文献数
7

眠気は, 午後に頻繁にみられる現象であり, これがいわゆるパフォーマンスにおける「昼食後の低下」を招いている。近年, 30分以下の短時間仮眠が日中の覚醒水準の維持にポジティブな効果を持つことが明らかにされてきた。これらの仮眠は徐波睡眠を含まないため, 起床直後の睡眠慣性は少ない。カフェインや高照度光, 音楽や洗顔, 自己覚醒法は, 睡眠慣性を低減するとともに, 短時間時間仮眠の効果を高めることが指摘されている。
著者
林 光緒 堀 忠雄
出版者
日本生理心理学会
雑誌
生理心理学と精神生理学 (ISSN:02892405)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.45-59, 2007-04-30 (Released:2012-11-27)
参考文献数
95
被引用文献数
3 7

眠気は, 午後に頻繁にみられる現象であり, これがいわゆるパフォーマンスにおける「昼食後の低下」を招いている。近年, 30分以下の短時間仮眠が日中の覚醒水準の維持にポジティブな効果を持つことが明らかにされてきた。これらの仮眠は徐波睡眠を含まないため, 起床直後の睡眠慣性は少ない。カフェインや高照度光, 音楽や洗顔, 自己覚醒法は, 睡眠慣性を低減するとともに, 短時間時間仮眠の効果を高めることが指摘されている。
著者
玉木 宗久 城田 愛 林 光緒 堀 忠雄
出版者
広島大学
雑誌
Memoirs of the Faculty of Integrated Arts and Sciences, Hiroshima University. IV, Science reports : studies of fundamental and environmental sciences (ISSN:13408364)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.99-108, 1998-12-28

This study investigated attitudes toward daytime nap on the 470 aged people (M=73.7 years old) by two measures. One measure was 13 items-scale on an attitude toward positive effects of daytime nap (AE). Another measure was 15 items-scale on an attitude toward napping person (AP). A factor analysis confirmed that AE consists of 3 dimensions of effects of daytime nap : effects on work, physical effects, and psychological effects, and that AP consists of 2 dimensions of beliefs about napping person : belief about taboo and belief about rest. The survey results clearly show that most of the aged people have positive attitudes toward daytime nap. So far, it has been proposed that there are social pressures which inhibit daytime nap in Japanese country and that daytime nap in the aged people is harmful to their health. The results of present study were, however, inconsistency with these previous issues.
著者
堀 忠雄
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.1363, 2007-07-10

なぜ夢を見るのかという根本的なことはよくわかっていません.しかし,夢は毎晩誰もが見ており,夢を見ることはごく自然な生理心理現象と考えられています. 夢はノンレム睡眠とレム睡眠のどちらでも見ていますが,記憶に残る夢はレム睡眠中に現れます.鮮明で情動性に富んでおり,印象的です.レム睡眠中に起こして夢を見ていたかを尋ねると,見ていたという報告は80%以上になります.ノンレム睡眠ではこれが30%程度です.夢を「よく見る人」と「見ない人」の違いは,どちらの眠りから目覚めるかによっていると考えられています.目覚める直前の睡眠段階を調べた研究では,若い人(19~28歳)はレム睡眠から目覚める割合が全体の47%であるのに対して,高齢者(60~82歳)では27%でした.「年をとると夢を見なくなる」というのは,このような朝の目覚め方に関係しているのかもしれません.
著者
重田 眞義 高田 公理 堀 忠雄 豊田 由貴夫 福田 一彦 藤本 憲一
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

これまで科学的側面に偏っていた人間の睡眠行動に関する研究を、人間の文化的行動=「睡眠文化」として考究する新しい学問的な視座の確立と普及につとめた。医学、心理学などの分野でおこなわれてきた最新の睡眠科学研究の成果をふまえながら、アジア、アフリカにおける睡眠文化の多様性とその地域間比較をおこなった。また、現代社会において、睡眠をめぐるさまざまな現象が人間の健全な生活に対する「障害」としてのみ問題化されている現実をふまえ、生物医療的観点に偏りがちな睡眠科学による知見を文化の観点から相対化してとらえなおす作用を備えた「睡眠文化」という視点を導入した。
著者
堀 忠雄
出版者
日本生理心理学会
雑誌
生理心理学と精神生理学 (ISSN:02892405)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.45-52, 2012 (Released:2013-01-25)
参考文献数
34
被引用文献数
2 4

睡眠心理学の最近30 年のトピックスとして,三つの実験研究を取り上げた。 1. 夢理論の実験的検証 夢理論の中からHobson-McCarley(1977)の“ 活性化-合成仮説” とOkuma(1992)の“ 感覚映像-自由連想仮説”について,レム睡眠中の急速眼球運動の開始点と停止点で求めた事象関連電位を用いた検証作業が進められている。 2. 睡眠依存性の記憶向上現象の検証 新たに獲得された視覚・運動学習はその後の睡眠により成績が向上する。この記憶向上には睡眠紡錘波活動が緊密に関連していることが指摘されている。 3. 予防仮眠の開発 午後にはしばしば強い眠気が起こり,産業事故や交通事故を引き起こす原因となっている。これを防ぐ方法として20 分以下の短時間仮眠法が開発されている。
著者
松浦 倫子 林 光緒 堀 忠雄
出版者
日本生理心理学会
雑誌
生理心理学と精神生理学 (ISSN:02892405)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.61-69, 2002
被引用文献数
2

本研究では習慣的自己覚醒が夜間睡眠に及ぼす効果を検討した.朝, 習慣的に自己覚醒している13名の被験者が2夜の実験夜に参加した.1夜は強制覚醒夜で, 被験者は習慣的な起床時刻に実験者によって強制的に起こされた.もう1夜は自己覚醒夜で, 被験者は習慣的な起床時刻に自己覚醒を試みた.就床直前の不安, 夜間のポリグラフ記録, さらに起床直後の睡眠の主観的評価が分析された.19夜の自己覚醒夜のうち, 自己覚醒に成功したのは8夜 (42.1%) であった.不安, 睡眠の主観的評価, 睡眠段階1の出現量以外の睡眠変数には, 強制覚醒夜と自己覚醒夜の間で有意差は認められなかった.これらの結果は, 習慣的自己覚醒は夜間睡眠, 起床後の気分, 睡眠満足感を悪化させないことを示唆している.
著者
堀 忠雄 山上 精次
出版者
広島大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1987

事務的で魅力のある課題の遂行にも、ウルトラディアン・リズムの影響が表われるかを実験的に検討した。課題は言語情報処理に関して、ワープロ入力(邦文研究論文原稿の入力)を、空間情報処理に関しては、ファミコン(ゲーム名:ゼビウス)ゲームを採用した。男子大学生及び大学院生20名を、ワープロ課題10名、ファミコン課題10名割付け、朝の8時から夕方の18時まで10時間、15分毎に5分間の課題遂行とその前後に各1分ずつ閉眼安静を課した。残る8分間は被験者は食事・用便・休憩・ジクソウゲーム等の自由行動が許された。実験期間は恒常環境室を閉鎖し、孤立条件で実施した。行動観察とともに脳波・眼球運動・心電図をポリグラフィ記録し、脳波については課題中とその前後の安静期について、1分間の記録をスペクトル分析し、脳波の左右差指数とコヒーレンスを計算した。ウルトラディアン周期変動成分の同定は、最大エントロピー法(MEM)によった。ワープロ入力課題では、作業速度と誤りを指標として時系列分析した。成績曲線には'ゆらぎ'は認められるが、MEMスペクトルは平坦なパタンを示し、ランダム変動であることがわかった。しかし、原稿内容に自動変換で正しく入力できる部分と自動変換が誤りの発生因となる部分もあり、作業成績の適正評価という点に問題がある。従って、実務作業にはウルトラディアン変動はないと言い切るのは早計のようである。この点については、今後、指標の洗練化を試みる。ファミコンの成績は得点数とクリア場面数、使用機数を重み関数として時系列を作った。最も明確にMEMスペクトルにピークがみられたのは、単純なゲーム得点で約90分周期のウルトラディアン変動が認められた。脳波はゲーム中に右半球活性の状態を示しながらも、約100分周期の変動を示した。コヒーレンスに全く周期変動がみられないのは、単純作業と著しく異なる。