著者
橋本 成仁 今村 陽子 海野 遥香 堀 裕典
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.827-833, 2021-10-25 (Released:2021-10-25)
参考文献数
15
被引用文献数
1 3

近年、「サードプレイス」という概念が浸透してきている.サードプレイスとは,家と職場以外の第3の居場所とされ,1989年に孤独感やコミュニティの欠如などの課題を低減させるためにその必要性が提唱された.また,コロナによる影響により,サードプレイスの利用形態が変化していると考えられ,それは都会と地方の地域差も大きいと考えられる.そこで本研究では,東京と地方でサードプレイスを持つことと幸福感の関連性,またコロナ前後の比較をし,その関連性の違いを明らかにすることを目的とする.結果として,コロナ前の東京と地方では,サードプレイスの保有率や交通手段,幸福感,コロナ前後の幸福感の変化に関して違いが見られ,サードプレイスの有無と幸福感の関連性は,現在の東京では見られなかったが,コロナ前の東京とコロナ前と現在の地方にて関連性があることが示された。
著者
中島 恵太 河田 侑弥 氏原 岳人 堀 裕典
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.1, pp.22-00053, 2023 (Released:2023-01-23)
参考文献数
9

近年,都市計画の分野では空き家の増加が問題となっているが,心的要因により行動変容を促す「心理的方略」に基づく施策は十分ではない.そこで本研究では,戸建住宅所有者の自宅の将来に対する関心・行動を高める要因を把握し,それを踏まえた心理的方略に基づく施策を検討した.本研究の主な成果を次に示す.1)自宅の将来に対して関心が高まるきっかけと行動を起こすきっかけは「(戸建住宅所有者の)息子・娘のライフイベント」と「住宅取得」である傾向にあった.また,「息子・娘のライフイベント」では,行動を起こす人と比較して関心に留まる人が多い傾向にあった.2)分析結果に基づき,住宅取得や(息子・娘の)婚姻届提出のタイミングにおける情報提供の手法などを検討した.
著者
堀 裕典 田中 暁子
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住総研研究論文集 (ISSN:21878188)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.83-94, 2014

本研究は,日本やアメリカと同じゾーニング制を取り,イギリスやフランスの影響を受けているカナダ諸都市における裁量的デザインレビュー制度の運用実態を明らかにすることを目的とした。研究の方法として,人口50万人以上の都市を対象に,特徴的なケーススタディ都市を選定し,制度の詳細分析と運用実態及び周辺状況との調和について調査を行った。その結果,バンクーバーを除く主要都市で,制度導入の際にトライアル期間を設けていたことや,分権の度合いにより大きな課題がある都市も存在したが,多くの場合,デザインレビュー制度が存在することで,周辺環境へのインパクトを軽減し,事業計画の改善が図られていたということが分かった。
著者
嘉名 光市 佐久間 康富 堀 裕典 堀口 朋亨
出版者
大阪市立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

(1)回遊型社会実験データベース:海外8都市、国内4都市のインタビュー、現地調査を参考に回遊型社会実験データベースを構築し、社会実験は「交通」「空間」「イベント」に分けられることを明らかにした。また、全国の常設的オープンカフェ事業の展開の特徴、富山市グランドプラザの利用目的を明らかにした。(2)実証社会実験:都心エッジ型、既成市街地型の社会実験を実施し、橋上カフェ社会実験の評価と回遊行動に与える影響を明らかにした。