8名の被験者(20代男性)について1/fゆらぎを持つとみなせる楽曲(以下,1/fゆらぎ楽曲)および環境音(白神山地のせせらぎ音)を聴取させたときの加速度脈波解析を行った.加速度脈波の測定は1/fゆらぎ楽曲および環境音の聴取前・聴取中・聴取後の合計300s間行い,その後Visual Analog Scale(VAS)による主観評価測定を行った.加速度脈波解析の結果,交感神経活動の指標値であるLF/HFについては,1/fゆらぎ楽曲の聴取時に有意に減少する傾向が見られた.一方,環境音聴取時には増加する傾向が見られた.また,これらの音源の印象についてのVASによる主観評価値から被験者を分類し考察することを試みた.
自律神経活動推定および主観評価測定を組み合わせることにより、学校における健康相談活動を支援するシステム構築に必要となる基礎的事項の開発を試みた。そのため、自律神経活動推定については脈波を測定した結果を解析することにより実施し、もう一方の主観評価については、Visulal Analog Scaleを応用した質問紙および我々が開発したiPadアプリにより測定した。その結果、学生生徒の微妙な感情をこれら二つの指標の複合体として表現できる示唆が得られた。