著者
塚本 博之
出版者
静岡産業大学
雑誌
静岡産業大学情報学部研究紀要
巻号頁・発行日
vol.9, pp.57-70, 2007

現在、喫煙行動が健康に害を及ぼすことは広く認識され、社会全体へ浸透している。公共の乗り物内では禁煙は当然、建物内では喫煙場所の限定、もしくは分煙、外に出れば条例で歩きタバコやポイ捨て禁止など、数年前とはうって変わって喫煙者にとって厳しい社会となった。その甲斐あってか、近年の成人喫煙者は全国的に減少傾向をみせている。しかし未成年、特に中・高・大学生の喫煙行動は確実に増加している。本学部においても喫煙学生が年々増加傾向にある一方で、特に女子学生の喫煙者の増加、および喫煙状況も大変気になるところである。女性の喫煙者は男性と比較して、その死亡率は3割〜5割高いという報告があるからである。また、学内には所構わずタバコの吸い殻がポイ捨てされ、毎日事務局の職員や大学で契約した清掃会社の職員が拾っているという、高等教育機関とは言い難い光景が見受けられる。昨年度まで学内にあった5ヶ所の喫煙所が、平成18年度からは1ヶ所になったことも原因のひとつであろう。今後は学生への喫煙マナーに関する教育や禁煙指導の必要性が一層高まると考えられる。このプロジェクトを発足するに当たり、まずどのような喫煙経験を持つ学生が入学してきているのか、またその喫煙に関してどのような認識でいるのか、これら現状把握が急務であると考え、入学生全員にアンケート調査を行った。まず、平成18年度情報学部入学生236名全員に喫煙経験の有無、性別、年齢、国籍を調査した。次に喫煙者には、喫煙開始年齢・喫煙のきっかけ・一日の平均喫煙量・喫煙の状態・罪の意識の有無・禁煙への意識・家族の喫煙環境・タバコの害・未成年の喫煙について、また吸わない学生には、家族の喫煙状況・周囲での喫煙に関する意識・今後の喫煙・タバコの害・未成年の喫煙について調査した。その結果、喫煙者は30名(男29名・女1名)、非喫煙者は206名であった。この30名の喫煙者をその環境や意識の違いでいくつかのパターンに分けクロス集計し、さらに深く分析した。また喫煙に関しての認識度や、現在は非喫煙者でも今後喫煙者と成りうることなど、アンケート調査から読み取れる傾向をここに報告する。
著者
古瀬 由佳 塚本 博之 湯澤 芳貴
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.68, pp.236_1, 2017

<p> バレーボールで勝利するためには、相手より多く得点を得ることであるが、それ以上に重要なのは、連続得点を与えないことである。そのためには、レセプションからのサイドアウト率を高めることが必要である。通常は守備の要であるリベロを中心に、2人~4人でレセプションすることが多い。小・中学生などのバレーボール初級者は、セッター以外の5名でレセプションすることが多く、経験やレベルが上がると、より少ない人数でフォーメーションを組む傾向が強い。トップレベルでは2人でコートの全面をカバーしている例もある。そこで本研究は、関東大学女子1部の試合を例にとり、それぞれのレセプションフォーメションシステムとリベロ以外のどのポジションの選手が何人でレセプションに参加したのか、その目的や内容を明らかにすることで今後の指導の一助とすることとした。対象は、平成29年春季関東大学バレーボールリーグ戦全45試合とした。データは公益財団法人日本バレーボール協会JVIMS及びDATA VOLLEY 2007から算出されたものを参考とし、さらに実際の試合映像から分析を試みた。詳細については当日発表する。</p>
著者
渡邉 志 塚本 博之 松本 有二 中川 雅文 白濱 成希 宮本 和典 中谷 直史 冨田 雅史 森 幸男
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 (ISSN:13451537)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.75-84, 2014-04-25

8名の被験者(20代男性)について1/fゆらぎを持つとみなせる楽曲(以下,1/fゆらぎ楽曲)および環境音(白神山地のせせらぎ音)を聴取させたときの加速度脈波解析を行った.加速度脈波の測定は1/fゆらぎ楽曲および環境音の聴取前・聴取中・聴取後の合計300s間行い,その後Visual Analog Scale(VAS)による主観評価測定を行った.加速度脈波解析の結果,交感神経活動の指標値であるLF/HFについては,1/fゆらぎ楽曲の聴取時に有意に減少する傾向が見られた.一方,環境音聴取時には増加する傾向が見られた.また,これらの音源の印象についてのVASによる主観評価値から被験者を分類し考察することを試みた.
著者
渡邉 志 松本 有二 塚本 博之
出版者
静岡産業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

自律神経活動推定および主観評価測定を組み合わせることにより、学校における健康相談活動を支援するシステム構築に必要となる基礎的事項の開発を試みた。そのため、自律神経活動推定については脈波を測定した結果を解析することにより実施し、もう一方の主観評価については、Visulal Analog Scaleを応用した質問紙および我々が開発したiPadアプリにより測定した。その結果、学生生徒の微妙な感情をこれら二つの指標の複合体として表現できる示唆が得られた。