著者
辻内 琢也 扇原 淳 桂川 泰典 小島 隆矢 金 智慧 平田 修三 多賀 努 増田 和高 岩垣 穂大 日高 友郎 明戸 隆浩 根ケ山 光一
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2020-04-01

本研究は、「帰還か移住か避難継続か」の選択を迫られる原発事故被災者が、今後数年間で安心して生活できる新たな居住環境をどのように構築していくのか、現状と問題点を明らかにし、「居住福祉」に資する心理社会的ケアの戦略を人間科学的学融合研究にて提言していくことにある。「居住は基本的人権である」と言われるように、被災者が安心・安全に生活できる基盤を構築するためには、内科学・心身医学・公衆衛生学・臨床心理学・発達行動学・社会学・社会福祉学・平和学・建築学・環境科学といった学融合的な調査研究が欠かせない。応募者らは2011年発災当時から被災者支援を目指した研究を継続させており、本課題にてさらに発展を目指す。
著者
加瀬 裕子 多賀 努 久松 信夫 横山 順一
出版者
日本老年社会科学会
雑誌
老年社会科学 (ISSN:03882446)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.29-38, 2012-04-20 (Released:2020-01-30)
参考文献数
16

本研究は,認知症の行動・心理症状(Behavioural and Psychological Symptoms of Dementia;BPSD)に対し効果的な介入行動の傾向を明らかにすることを目的としている.質問紙調査により収集したBPSD改善事例130を,多重コレスポンデンス分析を用いて分析した. 分析の結果,BPSDの内容と効果的な介入行動は,4群に分かれた.第一群は,行動性・攻撃性のあるBPSDであり,落ちつかせる介入が効果に関連していた.第二群は,混乱と失見当識への対応が主要課題であるBPSD群で,その改善には,社会性と能力活用を刺激する介入が関連していた.第三群は「幻視」等生理学的な原因に由来するBPSDであり,対立を避けつつメリハリのある生活をめざす介入が効果に結びついたことが明らかになった.第四群からは,被害妄想改善には聴覚の低下を補完する介入の効果が示唆された.