- 著者
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松田 慶士
田中 真琴
野村 泰之
鴫原 俊太郎
大島 猛史
- 出版者
- 日本口腔・咽頭科学会
- 雑誌
- 口腔・咽頭科 (ISSN:09175105)
- 巻号頁・発行日
- vol.35, no.1, pp.55-61, 2022 (Released:2022-07-15)
- 参考文献数
- 15
症例は70歳代男性.数ヵ月前から39℃を超える発熱,咽頭痛,皮疹の出現を繰り返していた.初診時,口腔内および咽頭喉頭にアフタ性潰瘍が多発していたため,急性咽喉頭炎による重症感染症を疑い抗菌薬治療を行った.咽頭喉頭所見は加療により概ね改善し,皮疹も消退傾向であったが,軽微な炎症反応,弛張熱,大球性貧血は遷延していた.貧血の精査目的に骨髄生検を施行.精査中に新たな皮疹も出現したため,皮膚生検を施行した.生検の結果,骨髄異形成症候群を合併したSweet病の診断に至った.
急性咽喉頭炎に皮疹を合併した症例で,抗菌薬治療を行っても症状が遷延する場合には,背景にSweet病や自己免疫疾患などが存在する可能性がある.