著者
宇佐美 しおり 福嶋 好重 野末 聖香 岡谷 恵子 樋山 光教 右田 香魚子 平田 真一 北里 眞弓
出版者
熊本大学
雑誌
熊本大学医学部保健学科紀要 (ISSN:18807151)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.9-18, 2009-02-27
被引用文献数
6

The purpose of this study was to show the effectiveness of psychiatric liaison consultation team for the people with chronic illness in the general hospital. Psychiatric liaison consultation team was constructed by certified nurse specialist (CNS), psychiatrist, clinical psychologist, nurse and social worker. Case manager was CNS and team intervened to the patients according to the standard of intervention by team. Intervention had been implemented by CNS mainly. Thirty one patients who consented to this study were intervened by CNS and team between July of 2007 and Feb.2008. They had chronic illness which was SLE, cancer and other physical illness without mental illness. BPRS, GAF, and LSP were written by CNS at the time of baseline before intervention and at the end time of intervention. Furthermore patients wrote CES-D and SF-36 by themselves at the baseline and the end point of intervention. Those questionnaires were returned by mail. CSQ was written by patients at the end of intervention. Thirty one patients had high depression score at the baseline and after intervention depressive state was improved. And they had lower SF-36 compared with that of the people who had chronic illness in another study. Furthermore they needed to be supported psychosocially by CNS to prevent worse their symptom. And they had psychosocial needs and those needs should be intervened by interdisciplinary team. In conclusion, the role of CNS and interdisciplinary team were discussed in order to meet the patients' needs and to prevent worse their symptom in the general hospitals.
著者
宇佐美 しおり 中山 洋子 野末 聖香 藤井 美香 大井 美樹
出版者
日本精神保健看護学会
雑誌
日本精神保健看護学会誌 (ISSN:09180621)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.70-80, 2014

本研究は,退院後早期の再入院予防のための急性期治療病棟および退院後のケアを明らかにすることを目的とした.入院中,退院後の看護ケアを疾病ごとに抽出し,質的な内容分析を行った.ケア対象者である患者の平均年齢は47.4歳,発病からの期間は11.5年であった.ケア提供者である看護師は24名で平均年齢41.1歳,看護師の平均経験年数14.5年,精神科看護の平均経験年数は,10.2年であった.分析の結果,統合失調症,気分障害患者双方に抽出された看護ケアは,<退院後の安定した生活を意識しリソースを活性化する><地域生活を維持するために必要な在宅での安全・安心なケアを提供する>で,統合失調症患者には症状管理やセルフケアの獲得支援に関する支援が,気分障害患者には,うつ状態に関する自己理解を促進する支援が行われていた.本研究結果から,退院後早期の再入院予防のためには,急性期入院治療中から退院後まで継続的な症状の自己管理支援,危機時の速やかな介入,多職種による有機的連携強化が重要であることが示唆された.また,退院後3か月未満で再入院した患者と再入院しなかった患者の入院中の看護ケアの違いは見いだせなかった.すなわち,患者のこれまでの入院の仕方・地域での生活の仕方,患者の疾患,再入院の理由などを理解した個別的な看護ケアが十分に展開されているとはいえず,この区別が課題として残された.
著者
宇佐美 しおり 西阪 和子 田中 美恵子
出版者
熊本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

平成18年度は九州管内の私立K精神病院にて、海外のアサーティブ・トリートメントモデル(以後ACT)が日本の精神障害者を対象として実施できるのかどうか、についてのパイロットテストを行った。GAF35以下、入退院を繰り返すか長期入院の患者で本調査に同意の得られた統合失調症患者5名(介入群)にACTを実施し、その評価を病状、日常生活機能、社会的機能、ケア満足度で行い、また介入内容を記録に残し、介入内容の検討を行った。介入は海外のスタンダードにそって実施し、介入にあたってはスタッフ訓練を行った。これらの結果を対照群5名の結果と比較した。その結果、ACTチームのフィディリティスケールが若干低いこと、地域資源をチームメンバーにいれることが困難であったが、海外のスタンダードにそって介入が可能であることがわかってきた。そこで、平成19年度は、ACTチームを固定化して、介入群10名、対照群10名で介入前後の比較を行った。ACT介入群の病状、日常生活機能、社会的機能は入院時、退院時、退院3か月後と改善し、対照群と有意な差がみられていた。また介入内容については地域での生活を念頭にいれた介入が中心的となっていたが、患者のニーズを中心とした支援より、再燃予防を目的とした介入であることが明らかとなった。今後、病状を含めた患者のニーズを中心とした介入の必要性が示唆された。