著者
繁田 良則 赤間 清 宮本 衛市
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能 (ISSN:21882266)
巻号頁・発行日
vol.10, no.6, pp.971-979, 1995-11-01 (Released:2020-09-29)

To describe knowledge in Prolog, programmers have to represent it only by terms, which might not only impose complicated programming on them, but also result in inefficient programs in some applications. To improve the above points in Prolog, many extended languages with more expressive data structures are proposed so far. Infinite trees in Prolog II and ψ terms in LOGIN are such extensions of Prolog terms. Each extended language, however, only provides specific and fixed data structures. Still, it is not well suited to various applications. This paper reports a knowledge representation language called UL/α. It provides facilities for programmers to define logical objects and unification rules, where logical objects are extensions of Prolog terms and work as "logical" data structures. Using UL/α, programmers can easily define many logical objects such as class objects, constraints, sets, strings, typed objects and function objects. In order to justify computations logically, we should have theoretical basis for newly-introduced data structures. It is, however, not so easy to construct a new theory of logic each time a programmer defines data structures for some application domains. This difficulty is reduced in the case of UL/α, since it is designed on a general axiomatic theory of extended logic programs, which provides programmers with safety conditions of newly-defined objects and their unification rules so that the programs consisting of the objects have logical meanings. Thus, UL/α is unique as a knowledge representation language in that (1) it provides programmer-defined logical objects, (2) it permits programmers to define both syntactic forms and unification rules for logical objects, and (3) it is based on an axiomatic theory which enables programmers to justify their unification rules.
著者
原田 康徳 浜田 昇 渡辺 慎哉 三谷 和史 宮本 衛市
雑誌
情報処理学会研究報告計算機アーキテクチャ(ARC)
巻号頁・発行日
vol.1989, no.60(1989-ARC-077), pp.67-74, 1989-07-13

分散環境上の多くの資源を自由に使用し、複数のユーザで協調して利用したいという要求が高まっている。このような分散型アプリケーションを記述することは容易ではない。本研究は並列オブジェクト指向モデルKamuiに基づいたネットワークプロトコルKamuiProtocolについて報告する。KamuiProtocolは、異なったマシン、言語間の上で動作する。各プログラムは幾つかのKamuiオブジェクトとしてみなされ、それらが共通のKamuiProtocolによって通信しあう。
著者
渡辺 原田 康徳 三谷 和史 宮本 衛市 Shin-ya Watanabe Yasunori Harada Kazufumi Mitani Eiichi Miyamoto 北海道大学工学部情報工学科 北海道大学工学部情報工学科 北海道大学工学部情報工学科 北海道大学工学部情報工学科
雑誌
コンピュータソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.41-55, 1989
被引用文献数
7

並列性が内在する問題を計算機上で表現する時,1対1の通信を基礎とするモデルでは不自然な表現を強いられる場合が存在する.そこで,オブジェクト同士が制限付きブレードキャストによって相互作用を行う並列計算モデルを提案し,そのモデルによる同期や相互排除の表現について論じる.また,分散協調型問題解決システムを構築する道具として本モデルを適用した場合の有効性に関しても述べている.
著者
桃内 佳雄 小林 茂 宮本 衛市
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.24, no.6, pp.812-820, 1983-11-15

基本的なプロタクションシステムにおいては プロダクションメモリは一様な構造をもつプロタクションルールの集合として構成され これはプロダクションシステムにおけるプログラミングのしにくさ 効率の悪さなどの一つの原因となっている.また プロダクションシステムは学習や問題解決のモデルの作成に広く応用されているが 一様な構造をもつプロダクションメモリでは学習や問題解決などのための構造的な知識を適切に表現することができない.さらに 学習や問題解決などのモデルの作成のためには 従来の適応プロダクションシステムがもつプロダクションルールの生成・付加機能に加えて プロダクションメモリヘの柔軟な動的アクセス機能の装備が必要である.本論文では おもな問題領域を学習や問題解決のモデルの作成とする適応プロダクションシステムAPSH について述べる.APSHのおもな特徴は プロダクションメモリのモジュール構造化機能をもつこと プロダクションルールの付加に加えてプロダクションメモリおよびワーキングメモリヘの柔軟な動的アクセス機能と情報付与機能をもつこと プログラムの作成・編集を支援するエディタやトレーサを内蔵し 柔軟なコマンド言語をもつ対話型プログラミングシステムであることなどである.プロダクションメモリのモジュール構造化は プログラムの作成・修正・理解 そして学習や問題解決などのための知識の表現を容易にする.
著者
清水 伴訓 赤間 清 宮本 衛市
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SS, ソフトウェアサイエンス
巻号頁・発行日
vol.96, no.283, pp.9-16, 1996-10-01
参考文献数
8
被引用文献数
14

「等価変換による問題解決」は、与えられた問題を等価変換によって簡単化し、自明な問題に置き換えることによって解を得る汎用の枠組である。これを基礎としたプログラミングが等価変換プログラミングである。本論文では、等価変換プログラミングを実働化するための言語ETCについて述べる。ETCプログラムは、(1)ユーザが定義する豊富なデータ構造を用いた多様な等価変換ルール、(2)ルール選択のためのルールの優先順位宣言、からなる。
著者
赤間 清 繁田 良則 宮本 衛市
出版者
社団法人人工知能学会
雑誌
人工知能学会誌 (ISSN:09128085)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.266-275, 1997-03-01
被引用文献数
53

We propose a new framework for solving problems based on equivalent transformation of logic programs, where equivalent transformation is defined as changing programs preserving their declarative semantics. In the conventional logic programming, we (1) represent the knowledge in the given problem in terms of a logic program, (2) formalize the given problem as proving the given query from the knowledge, and (3) solve it in use of inference rules, such as resolution. In contrast, our new method does not use inference but equivalent transformation of logic programs. In the new method we (1) represent the knowledge together with the given query in the given problem as a logic program, (2) formalize the given problem as finding its equivalent logic program in a certain form, and (3) solve it by equivalent transformation of logic programs using equivalent transformation rules. Many problems, including the kind of problems which Prolog solves, are formalized and solved in the new method. The computational framework given here is called the Rule Based Equivalent Transformation (RBET). The validity of computation is strictly guaranteed by use of equivalent transformation rules, even if extralogical predicates are used in rules. Transformation rules are more expressive than Horn clauses in Prolog. RBET has the flexibility in the applications order of equivalent transformation rules, which makes efficient computation possible by the control of rule application based on rule preference.
著者
赤間 清 野村 祐士 宮本 衛市
出版者
一般社団法人日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.12, no.5, pp.447-464, 1995-09-18
被引用文献数
25

文の意味は,それが発話された状況や,話題の領域の背景知識などを柔軟に用いて適切に解釈する必要がある.しかし,多様な状況を適切に分類して,正しいアルゴリズムを書き下すことは多くの場合非常にコストがかかる.また,文の意味を解釈する場合に,あらかじめ定めた計算順序にしたがって処理を進めると,無駄な計算をたくさん行なうことになり高速な処理が期待できない.これらの問題を解決するために本論文では,いろいろな場合にわけてアルゴリズムを書くことを避け,対象領域の基本的な知識や状況を宣言的なプログラムとしてモジュール性高く記述し,正当性の証明された変換ルール群を用いてプログラム変換によって意味解釈を行なう方法を提案する.この方法は,計算の正当性,対象とルールの表現力,計算順序の柔軟性などの点で著しい特長を備えており,自然言語の意味解釈を正当性を保証しながら効率的に実現するために有用であると考えられる.
著者
吉田 忠行 赤間 清 宮本 衛市
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM) (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.41, no.7, pp.12-22, 2000-11-15

問題解決において,正しく,かつ効率的に問題を解くプログラムを作成するのは重要なことであるが,同時に困難なことでもある.本論文では,正しく効率的なプログラムを自動的に作成するための新しい方法を提案する.本論文では,文字列領域における問題の1つとして言語認識問題を取り上げる.一階述語論理表現を用いて定式化した問題仕様から,問題を高速に解くためのプログラムを生成する.ただし,本方法によって生成されるプログラムは,有限オートマトンに相当する単純なプログラムに限定している.本論文では,問題仕様とプログラムを従来の理論よりも一般的な形で関係づけている,等価変換に基づく計算モデル(等価変換モデル)を採用する.等価変換モデルでは,プログラムは等価変換ルールの集合である.本論文のプログラム生成では,問題仕様から等価変換ルールを次々に生成し,その中から効率的なルールだけを選別する方法を用いる.ルール生成は「メタ計算」と呼ばれる計算によって行い,効率的なルールの評価基準に基づき,生成されたルールを選別する.本論文の提案する方法により,一階述語論理表現を用いて自然な形で記述された言語仕様から,その言語に関する認識問題を効率的に解くプログラムを得ることが可能になる.It is very important but not easy to write correct and efficient programs for solving problems. In this paper, we propose a new method for automatic generation of correct and efficient programs. We assume that we are given a language recognition problem that is Formalized by using first-order logical expressions. Correct and efficient programs are then generated from the problem specification. The class of programs generated by the proposed method correspond to the one of finite automatons. In this paper we adopt a computation model based on equivalent transformation (ET model), which formalizes the relation between specifications and programs more generally than other existing models. In the ET model, a program consists of equivalent transformation rules (ET rules). We generate many ET rules from a given specification represented by first-order logical expressions and select ``efficient'' rules among them. We generate ET rules by ``meta computation'' and select efficient rules based on an evaluation function. We can obtain correct and efficient programs to solve language recognition Problems from their language specifications naturally represented by first-order logical expressions.
著者
携帯電話アプリケーション 作成プロジェクト 新美 礼彦 高木 剛 小西 修 宮本 衛市 高橋 修
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第20回全国大会(2006)
巻号頁・発行日
pp.111, 2006 (Released:2006-12-07)

GPS携帯電話を用いたマルチベンダ対応アプリケーションを開発した。GPS機能を用いて、グループメンバの現在位置を地図上に表示し、チャットによりコミュニケーションがとれるシステムを実装した。また、グループメンバで共有できるオンラインスケジューラを実装した。今後、両機能を実装したアプリケーションを開発する予定である。
著者
原田 康徳 宮本 衛市
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.37, pp.664-665, 1988-09-12

近年、ハードウエアの価格の低下に伴い、様々な分野へのコンピュータの進出が著しく、プログラマのすそ野が広がっている。そこでは、小規模なソフトウェアを短時間で開発できるような環境が重要であり、様々な簡易言語(いわゆる第4世代言語)が開発されているが、種々の問題を抱えている。ここでは、インタプリタ言語 Laplas(Language Processor for Listing and Stacking)を紹介し、汎用的な簡易言語として備えるべき性質を満足していることを示す。