著者
高田 崚介 林 威 安藤 宗孝 志築 文太郎 高橋 伸
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:21888760)
巻号頁・発行日
vol.2016-HCI-169, no.10, pp.1-7, 2016-08-22

防水機能を有するタッチパネル端末 (以下,防水端末) において,画面タッチ時の圧力を取得する手法を示す.本手法は気密性を有する防水端末にタッチした際に端末内部の気圧が上昇し,端末に内蔵された気圧センサの出力値が変化する現象を利用する.同じ圧力にてタッチした際の防水端末の気圧の変化量は,タッチ位置によって異なる.我々は実験により,タッチ位置ごとの気圧の変化量,ならびにタッチ圧力と気圧の変化量の関係を調査した.本稿にてその調査結果および考察を示す.
著者
横山 海青 髙倉 礼 志築 文太郎 川口 一画
出版者
ヒューマンインタフェース学会
雑誌
ヒューマンインタフェース学会論文誌 (ISSN:13447262)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.383-396, 2021-11-25 (Released:2021-11-25)
参考文献数
21

A Japanese software keyboard for game consoles has a problem with the entry speed and widget size. In this article, we show JoyFlick that is a text entry method for an improved Japanese software keyboard. We evaluated the text entry speed and accuracy of JoyFlick. Also, we conducted an analysis of the user’s operations to study the tendency of the operations and verify the design of JoyFlick. The results showed the following tendencies: the user tends to tilt the stick to select the keys on the outer edge;the user tends to restore the stick to the neutral position between selections; the user tends to restore both sticks to the neutral position at the same time (M = 15.5 × 10−2s) at the entry of a character. Also, the results showed that the design of JoyFlick, which restricts the order of consonant and vowel selection prevents a part of mistaken entries. Moreover, we show the outlook of the application and the necessity of study in actual and several environments.
著者
長谷川 晶一 志築 文太郎 小坂 崇之
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.3-11, 2021-01-15

本稿は,新型コロナウイルスの感染予防対応のため,2月26日に急遽現地開催を中止し,オンライン開催に移行したインタラクション2020の舞台裏とこれにより分かったことを報告する.インタラクションは,情報処理学会のHCI,GN,UBI,EC,DCCの5つの研究会の共催による参加人数600人規模,3日間の国内シンポジウムであり,シングルトラックの登壇発表と200件を越えるインタラクティブ発表(デモ,ポスター発表)を中心としている.2020年は日程は当初どおり3月9日~11日に,現地開催は中止としオンライン開催をほぼ当初の予定どおりのスケジュールで行った.この結果,登壇発表では,質疑応答を含めて例年と大きく変わらずに行うことができ,インタラクティブセッションや懇親会では,様々な課題が見えた.本稿ではオンライン開催の決定からその後の運用と,そこで見えたことを報告する.
著者
大西 主紗 志築 文太郎 田中 二郎
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.1_78-1_90, 2016

大型のタッチ画面を備える携帯情報端末(以降,大端末)を片手にて操作する場合,その大きさゆえに指が届かず,操作が困難な画面領域が存在する.この時ユーザは片手のみを用いて端末の把持姿勢を変えるという煩雑な動作を行う必要があり,不安定な把持及び端末の落下の原因となる.そこで我々は,大端末向けの安定した片手親指操作手法であるTouchOverを示す.TouchOverは画面下部にて発生したタッチイベントを画面上部に転送する.画面上部に対するTouchOverと画面下部に対する直接操作とを使い分けることにより,大端末に対する安定な操作,すなわち片手親指のみを用いた持ち替えを必要としない,画面の全領域に対する操作を実現する.本稿においては,操作の切り替えにホームボタンのダブルタップを用いることにした.この動作の検出のため,我々はAndroid端末におけるホームボタンのダブルタップを検出するウィジェットを作成した.提案手法の評価を行うため,我々はTouchOverのプロトタイプをAndroidアプリケーションとして実装した.本稿ではプロトタイプを用いた使用例及び,性能評価のために行った比較実験の結果を示す.
著者
冨永 浩暉 髙倉 礼 志築 文太郎
出版者
ヒューマンインタフェース学会
雑誌
ヒューマンインタフェース学会論文誌 (ISSN:13447262)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.83-94, 2022-05-25 (Released:2022-05-25)
参考文献数
38

The virtual keyboard in the VR space is characterized by the user can place the keyboard at any position and angle in the air. The user’s posture changes as the position and angle of the virtual keyboard change. We conducted an experiment to investigate the effects of the position and angle of the virtual keyboard on text entry. We found that the position of the virtual keyboard affected the workload by analyzing the experimental data for each participant in the experiment. In this paper, we analyzed the experimental data for each entry phrase. The results show that the entry speed and usability may be improved by tilting the keyboard toward the back from the user’s point of view. Furthermore, since the fatigue of the arms was larger than the fatigue of the neck, the fatigue could be minimized by designing VR applications so as to place the user’s fingers at a lower position than the user’s eye level.
著者
黒澤 敏文 志築 文太郎 田中 二郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. HCI, ヒューマンコンピュータインタラクション研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2015, no.7, pp.1-10, 2015-05-07

タッチスクリーンを持つ携帯情報端末の操作時における,スワイプ方向の頻度に基づいたタッチジェスチャ UI を示す.我々はまずユーザが携帯情報端末の既存 UI を操作している際におけるスワイプ方向を調査した.その結果,一部の UI を除き,ユーザが右手操作を行っている際には左上方向スワイプの使用頻度が少ない事が分かった.この結果を基に,我々は左上方向スワイプを,他の方向のスワイプとは異なるタッチジェスチャとして用いるタッチジェスチャ UI を設計した.評価実験の結果,提案 UI において,ユーザは左上方向スワイプを他方向へのスワイプと区別して実行できる事,更に左上方向スワイプの性能が既存 UI のボタン操作より有意に高く Bezel Swipe と同等である事も分かった.
著者
深津 佳智 箱田 博之 野口 杏奈 志築 文太郎 田中 二郎
出版者
Japan Society for Software Science and Technology
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.3_325-3_335, 2014

本研究では,スマートフォンをアイズフリーに片手操作する際のタッチ精度向上を目的として,凹凸を付けたスマートフォンケースを作成した.我々は,ユーザがケースの凹凸を触り,タッチの際の手がかりにすることができると考えた.それぞれのケースを装着したスマートフォンを用いて被験者実験を行い,タッチの精度を評価した.
著者
鈴木 翔大 齋藤 圭汰 志築 文太郎
雑誌
研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI) (ISSN:21888698)
巻号頁・発行日
vol.2019-UBI-64, no.28, pp.1-8, 2019-12-03

我々は,VR 空間において 3 次元同期動作を用いた物体選択手法を提案する.同期動作とは,周期的に移動するターゲットに合わせて,ユーザが視線,手または物を動かすことを指す.提案手法では,VR 空間に選択対象となる物体,およびその周りに同期動作の対象となるターゲットを配置する.ユーザは,各ターゲットに対して,手を用いて同期動作を行い,同期動作が識別されるとターゲットに対応した物体が選択できる.ターゲットは,8 分割された初期位相(最小位相差:π/4),2 方向の回転方向(順方向および逆方向)および 3 軸の回転軸(x,y および z 軸)のうち,それぞれ 1 つずつを,パラメータとして持つ.したがって,ユーザは 8 位相× 2 方向× 3 軸= 48 個まで物体の選択が可能である.提案手法において,ユーザは,物体の大きさまたは配置密度の影響を受けない物体選択ができる.我々は,提案手法および既存手法を用いた物体選択の実験を行い,選択性能を評価した.
著者
佐藤 大介 志築 文太郎 三浦 元喜 田中 二郎
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
日本ソフトウェア科学会大会講演論文集 日本ソフトウェア科学会第20回記念大会 (ISSN:13493515)
巻号頁・発行日
pp.98, 2003 (Released:2003-12-17)

我々はペンによるメニュー選択に基づく日本語入力手法を開発した。このシステムでは子音のみの入力と予測候補の選択により入力速度の向上を図った。しかし、子音の組み合わせによって候補が多数になり、その選択に手間がかかることが問題であった。そこで絞り込みの機能を加え、より効率よく入力が行えるように工夫した。一方メニューにはFlowMenuを採用し、入力と候補の選択を連続的で滑らかなメニュー選択で行えるようにした。そしてユーザによる実験によって本システムを使った日本語入力の有効性を示した。
著者
黒澤敏文 志築文太郎 田中二郎
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.93-94, 2013-03-06

本稿では、キートップの引っ掻きによる入力手法について述べる。本手法では、ユーザはキーボードのホームポジションに手を置いた状態から1本の指を用いて上下左右のいずれかの方向へ向けてキートップを引っ掻く。この動作により、ユーザがキーボード上のホームポジションから手の位置を動かさずに方向の入力を行う事を可能とする。引っ掻く動作の認識に、ユーザがキートップを引っ掻いた際に生じる音(引っ掻き音)を用いる事とした。引っ掻き音を取得するために、我々はキーボードにピエゾピックアップを装着した。方向の識別に用いる特徴量として引っ掻き音の周波数成分を用い、識別器としてサポートベクターマシンを用いた。
著者
高田 崚介 志築 文太郎 高橋 伸
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.3_45-3_56, 2018-07-25 (Released:2018-09-25)

データグローブを構築するための,導電繊維が編み込まれた手袋を用いて手形状を認識する手法を示す.提案手法は,手形状として指の曲げおよび指同士の接触を推定する.指の曲げ推定には,指を曲げた際に手袋表面の導電繊維同士が短絡することによって電気抵抗が減少する現象を用いる.また,指同士の接触推定には,各指ごとに異なる周波数の交流信号を印加し,指同士が接触した際に信号が伝搬する現象を用いる.我々は実験により,指の関節の角度と導電繊維の抵抗値の関係を明らかにした.さらに導電繊維の抵抗値と曲げセンサの抵抗値を比較した.また,それぞれ異なる周波数の交流信号を印加した人指し指–小指のどの指骨に親指が接触したかを機械学習を用いて推定し,実験により触れた位置の推定精度が80.5%であることを明らかにした.さらに電源的に独立した手袋同士の接触についても検証し,信号が伝搬されることを確認した.
著者
高田 崚介 山田 渉 真鍋 宏幸 志築 文太郎
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:21888760)
巻号頁・発行日
vol.2018-HCI-176, no.9, pp.1-6, 2018-01-15

ヘルメットを介してユーザの頭部に装着したドローンによる,ウェアラブルな歩行牽引デバイスを構築した.これまでの視覚や触覚等による歩行誘導と異なり,本デバイスはユーザを直接牽引できる.具体的には,ユーザに対する牽引力および牽引方向をドローンの推進力および推進方向によって制御することができ,方向については前後方向と左右方向の提示が行える.本デバイスでは人間の移動時における主体性が人ではなくドローン側にあり,かつ牽引力を生じているのもドローンである点から,歩行における自動運転デバイスになり得る.また,他の歩行における自動運転を行う手法に比べて,本デバイスは頭部装着型であることを特徴とする.
著者
久保 勇貴 志築 文太郎 田中 二郎
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.58, no.5, pp.1061-1072, 2017-05-15

本論文において,我々は超小型端末向けの新しいタッチジェスチャとして,ベゼルからベゼルへのスワイプジェスチャBezel to Bezel-Swipe(以降,B2B-Swipe)を示す.ユーザは指の触覚から各ベゼルを見ることなく区別できるため,B2B-Swipeをアイズフリーで行える.また,矩形の超小型端末の場合,B2B-Swipeは16通り存在する.さらに,B2B-Swipeは1本指による1回のスワイプであるため,超小型端末が備えるタッチパネルのみを用いて実装可能である.これらにより,B2B-Swipeは端末にセンサを追加することなく,かつ既存のタッチジェスチャと共存しつつ超小型端末の入力語彙を増やすことができる.本論文では,B2B-SwipeがBezel Swipeおよびフリックと共存できること,およびアイズフリー入力可能であることを検証するために行った性能評価実験の結果も示す.B2B-Swipe is a single-finger swipe gesture for a rectangular smartwatch which starts at a bezel and ends at a bezel. B2B-Swipe enriches input vocabulary by utilizing a bezel. There are 16 possible B2B-Swipes because a rectangular smartwatch has four bezels. Moreover, B2B-Swipe can be implemented with a single-touch screen with no additional hardware because B2B-Swipe only uses one finger and one swipe. Our study shows that B2B-Swipe can co-exist with Bezel Swipe and Flick and can be performed in eyes-free.
著者
石川 優 志築 文太郎 星野 准一
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.59, no.3, pp.979-991, 2018-03-15

本稿は,スマートウォッチ側面に取り付けられた小型測距センサアレイを利用して手の甲上をトラックパッドのように利用可能にするシステム,Novestを示す.Novestは,測距センサアレイにより得られる距離データと信号強度データを利用することで,指の2次元位置推定および指と手の甲間の距離の状態(タッチングとホバリング)の識別を実現する.製作したプロトタイプを対象とした評価実験において,ロボットアームが把持する丸棒と人の指・平面と手の甲の組合せの条件で指位置推定精度およびタッチングとホバリングの識別精度を求めた.結果,指+手の甲での指位置推定の平均誤差は4.2mmであった.また,タッチングとホバリングの識別精度は94.2%であった.In this article, we present the system named `Novest' which enables the user to use user's back of the hand (BoH) as a trackpad with a small ranging sensor array attached on the side of a smartwatch. Novest can estimate the 2D position of the user's finger and distinguish the state (touching and hovering) of distance between the finger and BoH with using the distance data and the received signal strength data acquired with a ranging sensor array. In our performance evaluation of the prototype of Novest, we evaluated the finger position estimation accuracy and the state classification of touching and hovering accuracy. We conducted it under the combination of the pointing methods, which are a round bar held by a robot arm and a finger, and pointed places, which are a flat surface and BoH. The results show that the mean error of finger position estimation is 4.2mm under a finger + BoH condition. In addition, the state classification of touching and hovering accuracy is 94.2%.
著者
石井 晃 志築 文太郎
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.657-669, 2018-02-15

スマートウォッチのような超小型タッチスクリーン端末(以降,超小型端末)に搭載されるタッチスクリーンは,身に付けるという特性上,小型で軽量であることが要求されるため超小型である.そのため,Fat finger problemやオクルージョンの問題が発生し,ユーザは小さなターゲットを選択しにくい.この問題は,ふきだし表示を用いて操作している指によって遮蔽されている領域を遮蔽されていない領域へ表示することにより解決することができる.しかしながら,超小型端末向けのふきだし表示のデザインについてはこれまで深く調査されてこなかった.本論文では,3つのデザイン要素(それぞれの要素には2つの水準を設けた)を選び,そして超小型端末上の選択タスクにおいて8つのふきだし表示の性能を実験的に調査した.実験の結果,先行研究における結果と一部一致したが,超小型端末ならではの結果も得ることができた.ふきだし表示内の表示はなめらかに変化させたほうが選択速度が速く,エラー率も減少し,また精神的負荷も減少した.また,ふきだし表示内に正確なタッチ位置を示すポインタを表示したほうがエラー率が減少した.デザイン要素としてのふきだし表示の位置は選択タスクにおける性能に影響を与えなかった.
著者
久保 勇貴 志築 文太郎 田中 二郎
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.58, no.5, pp.1061-1072, 2017-05-15

本論文において,我々は超小型端末向けの新しいタッチジェスチャとして,ベゼルからベゼルへのスワイプジェスチャBezel to Bezel-Swipe(以降,B2B-Swipe)を示す.ユーザは指の触覚から各ベゼルを見ることなく区別できるため,B2B-Swipeをアイズフリーで行える.また,矩形の超小型端末の場合,B2B-Swipeは16通り存在する.さらに,B2B-Swipeは1本指による1回のスワイプであるため,超小型端末が備えるタッチパネルのみを用いて実装可能である.これらにより,B2B-Swipeは端末にセンサを追加することなく,かつ既存のタッチジェスチャと共存しつつ超小型端末の入力語彙を増やすことができる.本論文では,B2B-SwipeがBezel Swipeおよびフリックと共存できること,およびアイズフリー入力可能であることを検証するために行った性能評価実験の結果も示す.
著者
吉田 有花 志築 文太郎 田中 二郎
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
巻号頁・発行日
vol.2015-HCI-162, no.5, pp.1-5, 2015-03-06

粘土は馴染み深い素材である.また,つぶす,つまむ,ひっぱる,切るなど自由に変形できる素材である.我々はこれらの特長を持った粘土を用いた 2 次元モデリング手法を提案する.ユーザは圧力センサシート上に粘土を置き,その粘土をつぶす,つまむなどの行為で 2 次元モデリングを行う.これにより,マウス,タッチパネル,ペンなどの入力デバイスに基づくモデリング手法にはない柔軟な質感を感じながら,2 次元モデリングを行うことが可能になる.本稿では,プロトタイプの開発および,つぶす,つまむの操作ができるかの調査を行った.またその調査結果に基づいて 2 次元モデリングのアプリケーションの開発を行い,簡単な 2 次元モデルであれば作成可能であることを確認した.
著者
三浦 元喜 國藤 進 志築 文太郎 田中 二郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.46, no.9, pp.2300-2310, 2005-09-15
被引用文献数
19

我々は教室内のコミュニケーションを促進するため,デジタルペンとPDAを利用した実世界指向インタラクティブ授業支援システムAirTransNoteを開発した.AirTransNoteは生徒の筆記情報を教師の計算機にリアルタイムに送信し,閲覧や解析を行うシステムである.デジタルペンを利用することにより,通常の紙に書く情報が送信できるため,生徒が情報機器の操作を覚える必要がない.また,無線LAN付きPDAを使用することにより配線の手間を軽減することができ,インタラクティブ性の高い授業を一般教室で行うことが容易となる.高校1年生の数学の授業で運用実験を行い,運用にあたっての問題点を明確にするとともに,運用の可能性について考察を行った.We developed AirTransNote, an interactive learning system based on digital pen devices and PDAs. The system realizes computer-mediated collaboration for a conventional classroom by real-time note-sharing. AirTransNote digitizes notes written by students on a regular paper and enables the teacher to browse through the notes or show them to the students. Air-TransNote can analyze students' answers, helping the teacher better understand their problems. We conducted a preliminary study using questionnaires and found that this system can be feasible to apply for classroom environment.
著者
志築 文太郎
巻号頁・発行日
2013

科学研究費助成事業(科学研究費補助金)研究成果報告書:若手研究(A)2010-2012