著者
小林 昭三 興治 文子
出版者
日本科学史学会
雑誌
科学史研究 (ISSN:21887535)
巻号頁・発行日
vol.52, no.268, pp.200-210, 2013 (Released:2021-07-12)
被引用文献数
1

We found varieties of students' notebooks on science in Middle Meiji Era(MME) in various regions of Japan. By investigating these historically valuable primary documents, i. e. "Buturi Hikki and Kagaku Hikki", we gained a deep insight into Japanese science education and clarified those real situations in MME. We also revealed what and how science was taught by using science text books and experimental tools shown in those notebooks in MME. Especially important results of those are verification of the real usage of the "Shogakko Seitoyo Butsurisho" "Physics for Elementary School" Students in English, by various note or memo written by pupils (or teachers) of primary school of Niigata, Saitama, Gunma, etc. in 1885-1897 of MME. Furthermore, we found how Japanese teachers developed their own styles of science teaching based on Japanese culture and how they cached up to the top level of the worlds by worldwide connections and by using hands-on tools in MME for learning actively.
著者
興治 文子 小林 昭三
出版者
日本科学史学会
雑誌
科学史研究 (ISSN:21887535)
巻号頁・発行日
vol.52, no.268, pp.240-248, 2013 (Released:2021-07-12)
被引用文献数
1

Modern science education was started in early Meiji era. It is said that the purpose of science education at the compulsory education level had changed qualitatively in middle Meiji Era. Public laws and published text- books were used to study this change, but it was not still clear what happened in the real science classrooms. We discovered students' science notebooks at middle Meiji Era in various regions on Japan. These notebooks are primary resources to reflect on science classes in middle Meiji Era. We analyzed these notebooks and found that teachers were using inventive approaches to promote students' understanding of science concepts.
著者
小林 昭三 興治 文子
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.72, pp.3386-3386, 2017

<p>明治150年前年までに世界最先端レベルの物理学や化学や生理学他の本格的科学教育実現に挑みその新展開を目指した多くの新証拠を各地の授業筆記探索し発見してきている。そうした科学・理科・物理の教育史に関する新知見と諸成果について報告し,その現代的な科学教育の源流,その国際的な相互連関,能動学習型(Gage教科書他)における科学教育の今日的価値を考察して,それらを現代的にどう蘇らせるかを考究する。その際,最新のモバイルICT基盤を活用したアクティブラーニング授業法としてどう新展開出来るかについての試みを報告する。特に,科学の核心的概念を深く形成する際の鍵実験における予測と検証の過程を従来に無い様な見事なデータ提示などで明快な検証法として新展開できる,最新のモバイルICT(タブレットPC・超高速カメラ他)活用による手軽で効果的な能動学習型授業法について論究する。</p>
著者
小林 昭三
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

科学概念形成に効果がある最新のITセンサー活用をベースに「active-learning理科学習モジュール群」を研究開発した。抵抗のない世界を手軽にもたらす数々の巧妙なシステム、超高速動画カメラ・運動分析ソフト活用教材、携帯型ICT(無線LAN)活用教材、抵抗が支配的世界での学習モジュール、等の有用なICT活用コンテンツを研究開発した。その効果を事前事後調査等で評価し、その修正・改良で、より効果的な理科支援・学習システムを形成・構築した。
著者
小林 昭三 五十嵐 尤二 興治 文子 伊藤 克美 鈴木 恒雄 松田 正久 川勝 博 生源寺 孝浩 石井 恭子 伊藤 稔明 北林 雅洋 種村 雅子 三石 初雄 滝川 洋二 大野 栄三
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

ミリ秒分解能ICT活用等によるアクティブ・ラーニング(AL)型授業を創新する豊富な研究成果を得た。例えば「摩擦抵抗が無視できる;超軽量力学台車システム、ホバーサッカー型空中浮揚システム、ガラスビーズ敷き滑走台システム、アクリルパイプ系吹き矢システム、V字型振り子衝突システム、摩擦抵抗が支配的な超軽量紙カップ落下システム」他、等の体系的AL型授業法を研究開発した。これ等の本研究の成果を国内外の学会やワークショップ・ICPE国際会議等で発表・交流して国内外での多様な普及活動に取り組んだ。
著者
小林 昭三
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

科学概念の形成を効果的に実現する最先端のIT利活用で力学分野、又は圧力・熱分野、等を詳細に記録し分析・検証する授業法を研究開発し、DVD教材集やウェブ資源に集大成して広く普及した。1.抵抗が極小な教材(超軽量台車、スペースワープ機材、ホバークラフト)活用で、運動法則、運動量、エネルギーなどの分野でも効果的な概念形成をするIT based授業を新展開した。2.ドライブレコーダーという装置で車の日常的な運動を記録して位置・速度を風景動画と同期・提示する(エクセル活用も可能)授業モジュールを開発をした。3.GPS装置で多様な運動(飛行機、新幹線、自転車、ランニング等)の3次元位置情報から効果的な速度概念の形成を可能にした。4.無線LANセンサー・PC装置、携帯センサー装置等の先進的IT活用で効果的授業法を開発した。5.空気抵抗や水の粘性抵抗が支配的な「空中や水中での物体の運動」の教材を研究開発した。6.最先端の動画DVDやMeb資源を蓄積し生徒・学生・教員への実習で初中高理科の改善に寄与した。2005PCカンファレンスの実行委員長として「情報教育の課題と展望一アジア諸国と日本」でASPEN韓国NPC・キム教授、前ASPEN議長代理・リー教授の招待講演を企画成功させた。ICPE2005インドでの講演、ICPE2006東京会議(8月13日〜18日)やASPEN香川Workshop(8月10日〜12日)の組織者として講演やワークショップを企画、等で上記諸成果を発表して国際的にアピールし、超軽量台車・紙カップ教材などを国際的に広く普及した。日本物理学会シンポでは「ICPE2006東京会議の報告と世界の物理教育の動向」の招待講演をした。国内外の学会や教育現場の教員研修・研究会や生徒・学生への実習を広く行ない、初・中・高教育における最先端のIT活用理科の新展開と再構築を進めた。
著者
沢田 昭二 小林 昭三 斎藤 栄 安野 愈
出版者
名古屋大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1992

量子色力学(QCD)の低エネルギー有効理論である非線形シグマ模型のソリトン解であるスキルミオンに関する研究を行うとともに、QCDの成立にいたる過程において重要な役割を果たし現象論的にも実験事実をよく再現する非相対論的クォーク模型との関連についても研究した。成果を項目的にまとめると次のようになる。1.量子化したカイラル・ソリトンのトポロジカルな性質に付いての研究については、特に3次元球面上のカイラル・ソリトンのスピン-アイソスピン空間における回転およびソリトンの中心を中心とする伸縮運動(ブリージング・モード)を集団座標の方法によって量子化し、この系の相転移構造を調べた。2.スキルミオン描像に基づき、高次補正を含めて一貫した矛盾の無い方法によって湯川相互作用やパイ中間子-核子散乱現象を記述することができるかどうかは、この描像の長い間の懸案であったが、この問題について基本的な解決を得ることが出来た。3.カイラル・ソリトン描像と非相対論的クォーク模型の描像の両者をQCDのカラー自由度N_Cを変化させてバリオンのスピン・フリップ・頂点について研究した。4.カイラル・ソリトンに採り入れられていないクォークの自由度を考慮した研究の新しい芽も生まれている。