著者
真嶋 隆文 高木 千恵子 小池 雄太 重本 道香 山田 敬行 赤城 格
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.93, no.10, pp.2197-2200, 2004-10-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
10
被引用文献数
1

症例は73歳女性.心不全の原因となった心房細動にコハク酸シベンゾリンを使用した際,低血糖が出現した.シベンゾリンによる低血糖の機序としてはATP感受性K+チャネル閉鎖によるインスリン分泌亢進が考えられており,本例でのインスリン分泌負荷試験の評価もそれに矛盾しなかった.また本例のような腎機能正常例でのシベンゾリンによる低血糖症の報告は少なく,その他ATP感受性K+チャネル作用薬併用の影響等も考えられた.本例はシベンゾリンの臨床的留意点や,その低血糖発症機序に関する有意義な症例と思われた.
著者
金子 栄 山口 道也 日野 亮介 澤田 雄宇 中村 元信 大山 文悟 大畑 千佳 米倉 健太郎 林 宏明 柳瀬 哲至 松阪 由紀 鶴田 紀子 杉田 和成 菊池 智子 三苫 千景 中原 剛士 古江 増隆 岡崎 布佐子 小池 雄太 今福 信一 西日本炎症性皮膚疾患研究会 伊藤 宏太郎 山口 和記 宮城 拓也 高橋 健造 東 裕子 森実 真 野村 隼人
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.131, no.6, pp.1525-1532, 2021

<p>乾癬治療における生物学的製剤使用時の結核スクリーニングの現状について西日本の18施設を調査した.事前の検査ではinterferon gamma release assay(IGRA)が全施設で行われ,画像検査はCTが15施設,胸部レントゲンが3施設であった.フォローアップでは検査の結果や画像所見により頻度が異なっていた.全患者1,117例のうち,IGRA陽性で抗結核薬を投与されていた例は64例,IGRA陰性で抗結核薬を投与されていた例は103例であり,副作用を認めた患者は23例15%であった.これらの適切な検査と治療により,結核の発生頻度が低く抑えられていると考えられた.</p>