著者
伊東 裕子 下田 満哉 筬島 豊
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.133-139, 1983-03-15 (Released:2010-01-20)
参考文献数
3
被引用文献数
1 1

コーヒー豆粉粉末の香気定量法として用いる内部標準を使ったヘッドスペースガス分析法において,粒度および焙煎度の影響を検討した。(1) コーヒー豆粉末ヘッドスペース中の香気成分量は粉末粒度に大きく影響され,中程度の粒径(20~28メッシュ)において最大となった。(2) 内部標準物質のピーク高は粒度が小さくなるに従い減少し,コ-ヒー豆粉末粒子表面積との間に高い相関(r=-0.974)が見られた。従って内部標準物質のピーク高を粒度分布に関して補正することが可能となった。(3) 焙煎が深くなるに従い,内部標準物質のピーク高は減少し, L値との間に高い相関(r=0.965)が認められた。そこで,焙煎度の異なる試料の比較において,一定のL値における内部標準物質ピーク高に換算する補正法を設定した。
著者
原 尚人 松尾 知平 高木 理央 星 葵 佐々木 啓太 橋本 幸枝 澤 文 周山 理紗 岡崎 舞 島 正太郎 田地 佳那 寺崎 梓 市岡 恵美香 斉藤 剛 井口 研子 都島 由希子 池田 達彦 坂東 裕子
出版者
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
雑誌
日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 (ISSN:21869545)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.205-209, 2016 (Released:2017-01-26)
参考文献数
10

2016年4月内視鏡甲状腺手術が良性疾患に対して念願の保険収載が認められた。しかし,質の担保などの課題は残る。今後の最大目標は今回見送られた悪性腫瘍に対する内視鏡甲状腺手術の保険適応である。しかし,難解な問題点と課題が山積みである。そして将来は日本独自のロボット支援手術機器の開発が望まれると考える。これら今後の展望における問題点と課題についての考えを述べる。
著者
奥松 功基 辻本 健彦 若葉 京良 関 晶南 固武 利奈 山内 照夫 平山 智志 小林 裕幸 坂東 裕子 山内 英子 田中 喜代次
出版者
一般社団法人日本体力医学会
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.169-176, 2018-04-01 (Released:2018-03-16)
参考文献数
19
被引用文献数
1 1

It has been reported that physical fitness of breast cancer patients is relatively lower due to the cancer treatment such as surgery, chemotherapy, or endocrine therapy. Previous studies have revealed that not only cardiorespiratory fitness but also muscle strength is lower among breast cancer patients than no disease women and these symptoms may aggravate the health-related quality of life. However, there is no study which has focused the physical fitness level in Japanese breast cancer survivors. The purpose of this study was to investigate the physical fitness level and the relationship between exercise habituation and physical fitness level in Japanese breast cancer survivors. Fifty breast cancer survivors participated in this study. Participants were assigned to either exercise habituation group (n=25) or non-exercise group (n=25). We evaluated exercise habituation using an original questionnaire and examined various physical fitness level. Body weight, body mass index, and percent body fat were significantly lower in the exercise habituation group than non-exercise group. T-score of cardiorespiratory fitness was significantly higher in the exercise habituation group than average Japanese women. These results suggested that exercise habituation is relative to body weight and cardiorespiratory fitness level in Japanese breast cancer survivors.
著者
坂東 裕子
出版者
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
雑誌
日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 (ISSN:21869545)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.107-111, 2019 (Released:2019-10-03)
参考文献数
15

日本では2018年4月に“白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣癌における維持療法”として,初のPARP阻害薬としてOlaparib(リムパーザ®)が登場した。その後Olaparibは2018年7月に“がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能または再発乳癌”が適応となった。乳癌診療では遺伝性乳癌・卵巣癌症候群という遺伝性腫瘍を対象とした治療薬としては本邦初の適応であり,コンパニオン診断プログラムである“BRACAnalysis診断システム”により生殖細胞系列のBRCA遺伝子変異の判定結果に基づきOlaparibの適応は決定される。本稿ではBRCA,PARP,PARP阻害剤と遺伝学的検査についてのべる。
著者
伊東 裕子 熱田 純生 柴田 敬二 下田 満哉 筬島 豊
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.30, no.8, pp.435-441, 1983-08-15 (Released:2010-01-20)
参考文献数
3
被引用文献数
2 3

内部標準法によるコーヒー粉末のヘッドスペースガス分析法を用いて標準アロマグラムを作成するとともに,種々の包装形態における保存中の品質変化の違いを比較した。(1) 工場規準に基づいて焙煎(10回,生豆100kg/回)した同一種類の豆についてガスクロマトグラフ分析および官能検査を行い,標準アロマグラムを作成した。得られたアロマグラムは満足すべき再現性を示し,今後品質管理の基準として有用と考えられた。(2) 3種の包装形態においてコーヒー粉末を6ヵ月間貯蔵した。「劣化の有意差*」があらわれるのはピーク5対ピーク8比を基にしていずれも4ヵ月目と判定され,官能検査の結果もこれに一致した。包装形態間の優劣は官能検査では識別されたが,ガスクロマトグラフィーによってはできなかった。
著者
金子 栄 山口 道也 日野 亮介 澤田 雄宇 中村 元信 大山 文悟 大畑 千佳 米倉 健太郎 林 宏明 柳瀬 哲至 松阪 由紀 鶴田 紀子 杉田 和成 菊池 智子 三苫 千景 中原 剛士 古江 増隆 岡崎 布佐子 小池 雄太 今福 信一 西日本炎症性皮膚疾患研究会 伊藤 宏太郎 山口 和記 宮城 拓也 高橋 健造 東 裕子 森実 真 野村 隼人
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.131, no.6, pp.1525-1532, 2021

<p>乾癬治療における生物学的製剤使用時の結核スクリーニングの現状について西日本の18施設を調査した.事前の検査ではinterferon gamma release assay(IGRA)が全施設で行われ,画像検査はCTが15施設,胸部レントゲンが3施設であった.フォローアップでは検査の結果や画像所見により頻度が異なっていた.全患者1,117例のうち,IGRA陽性で抗結核薬を投与されていた例は64例,IGRA陰性で抗結核薬を投与されていた例は103例であり,副作用を認めた患者は23例15%であった.これらの適切な検査と治療により,結核の発生頻度が低く抑えられていると考えられた.</p>