著者
小谷 元子
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.348-364, 2002-10-25 (Released:2008-12-25)
参考文献数
65
著者
小谷 元子 大西 立顕 内藤 久資 高見 誠一 一木 輝久 古田 幹雄 青柳 岳司 下川 航也 橋本 幸士
出版者
東北大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2017-06-30

本領域は、数学と物質・材料科学の連携により、「次世代物質探索のための離散幾何解析学」を創成することを目指すものである。原子・分子のようなミクロ構造やナノ粒子などのメゾ構造(これらを階層的ネットワークと理解)と、物質・材料のマクロな性質つまり物性・機能の関係を幾何学的に記述し解析することで、物質のミクロ・メゾ構造とマクロな物性・機能の関係を解明し(順問題)、求められる物性・機能を持つミクロ・メゾ構造の予見(逆問題)、更に構造を生成する動的構造形成の制御(最適化・制御)を行うことを目指し数理モデルの構築、シミュレーションと理論による検証を踏まえた最適構造の提案とそれに基づく物質合成を計画している。総括班は、このような異分野融合研究を効率よく行うための議論の場の提供、チュートリアル的な勉強会の企画・運営、領域全体に資する国際研究集会の運営、成果発信のためのニュースレターの発行などを行った。また、研究班でカバーできない研究課題を分析し、新手法の提案・提起に柔軟に対応するため公募計画を策定し、領域会議において計画研究、および公募研究の間の情報交換と議論を行った。異なる分野、班の間をつなぐためのインターフェースとなる若手研究者を配置した。彼らは領域内の項目間の融合を促進するための勉強会やワークショップの企画、ニュースレターの作成を行うとともに、彼ら自身も連携研究を行い、論文および国際研究集会等において成果を発表した。公募研究をより有効に連結させ相乗効果を上げるために、チームを超えた連携研究を奨励するための連携研究支援を行い論文として発表することができた。領域代表者は特に本領域研究に関していくつかの重要な国際会議でプレナリー講演やサーベイ講演を行い、領域の確立に向けて情報発信を積極的に行った。
著者
前田 吉昭 森吉 仁志 佐古 彰史 栗原 将人 井関 裕康 小谷 元子 綿村 哲 大森 英樹 池田 薫 勝良 健史 亀谷 幸生 坂内 健一
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

数論、代数幾何学、微分幾何学、トポロジー、それに数理物理、素粒子論を中心として、非可換な対象物を扱い、新しい幾何学の流れを構築することを目標に置いている。本研究の特徴は、基軸となる研究である変形量子化問題と非可換幾何学を推進し、これによる微分幾何学の非可換化(量子化)手法を確立させ、それを発展させるというまったく新しい立場からの研究を行うことにある。特に、Non-formal deformation quantizationの手法を用いて、数学および素粒子物理学との融合研究を進め、この分野の国際的なネットワークを構築することを目的としている。
著者
宮岡 礼子 大仁田 義裕 小谷 元子 山田 光太郎 岩崎 克則 梶原 健司 中屋敷 厚 長友 康行 佐々木 武 岩崎 克則 大津 幸男 梶原 健司 長友 康行 中屋敷 厚 山田 光太郎 二木 昭人 マーティン ゲスト ウェイン ラスマン 庄田 敏宏 入谷 寛 石川 剛郎 梅原 雅顕 川久保 哲 田丸 博士 藤岡 敦 松浦 望 西納 武男
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

等径超曲面の分類問題の大部分を解決し,運動量写像で表現することにより,可積分系理論との関連性を根拠づけた.特異点をもつ曲面の基礎理論を進展させ,種々の局所・大域理論を明らかにし,ルジャンドル写像を用いた新しい視点を開発した.リーマン・ヒルベルト対応を介してパンルヴェ方程式の力学系を研究し,カオス性の観点を開拓した.高種数Gromov-Witten理論のモジュラー性,ミラー対称性を論じ,また量子コホモロジーから得られる正則微分をポテンシャルにもつ曲面の構成を通じて,tt*幾何に貢献した.
著者
小谷 元子 塩谷 隆 新井 仁之 熊谷 隆 井関 裕靖 納谷 信 楯 辰哉 石渡 聡
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

幾何学と確率論の異なる分野の関わりを通じて、これまで扱えなかった特異性のある空間や離散的な空間の幾何学の新たな研究方法を開拓することを目的とし、ランダムウォークの量子版である量子ウォークや、非対称ランダムウォークの長時間挙動の幾何学的理解、ランダム群の固定点性質、Alexandrov空間のBishop-Gromov型の不等式、ランダムグラフの収束性などに関する結果を得て、発表した。