著者
山下 高生 小野 諭
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.393-394, 1996-03-06

現在の計算機時計システムは、ある時点からの経過時間を内部に持つことで構成されている。分散環境で高精度に時刻/周波数同期を行なった場合、この内部に持っている経過時間をUTCに同期させることは、UTCを必要とするAPにとっては不可欠である。しかし、他のAPにとってはうるう秒処理によって、得られる時刻間に逆転が生じたり、計測時間に誤りを生じ、致命的な事態を引き起こす場合がある。このことは同期処理、同期タイミングの違いによっても生じる。本発表では、様々な時刻の性質を必要とするAPが存在することを考慮した、計算機時計システムについて考察する。
著者
小舘 英實 小野 諭
出版者
帝京平成大学
雑誌
帝京平成大学紀要 (ISSN:13415182)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.13-26, 2000-06-30

A tournament-type match table has been widely employed to decide the winner of games. In the case of a balanced table, participants can win after the same number of games, or one time less, depending on the number of participants. Spectators want to watch good exciting games, especially in semi-finals and the final, so powerful participants are given seeded rights in the table. On the other hand, powerful participants may, sometimes, expect to win after one time less or even less. Therefore, there may be two kinds of seeded rights : nominal and substantial. The nominally seeded players have to play the same number of games or one time less and the substantially seeded do one time less or even less. We succeeded in generating a good table by unbalanced partitions, under the strict condition of the 2-3-4 trees structure as one of balanced data structures.
著者
小野 諭 小川 瑞史
出版者
一般社団法人日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.115-130, 1996-03-15
被引用文献数
2

抽象実行とは,プログラムの様々な性質を解析するために提案された理論的なフレームワークである.これは,プログラムのデータ領域や計算動作などの意味を抽象化した有限抽象領域を設計し,その上でプログラムを不動点計算と呼ばれる手法で「実行」することにより,プログラムの性質を求める. そこで,本チュートリアルでは,プログラム解析のごく初歩的な知識を持つ読者を対象にして,抽象実行の基本概念,分類,具体的設計法、仕様記述への展望などを説明する.対象言語としては,遅延評価型の関数型言語を取り上げる.ただし仕様記述への展望は,手続き型言語における様相論理や時相論理による仕様記述をベースに説明する.
著者
小舘 英實 コダテ ヒデミ KODATE Hidemi 小野 諭 オノ サトシ ONO Satoshi
雑誌
帝京平成大学紀要 (ISSN:13415182)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, 2000-06

A tournament-type match table has been widely employed to decide the winner of games. In the case of a balanced table, participants can win after the same number of games, or one time less, depending on the number of participants. Spectators want to watch good exciting games, especially in semi-finals and the final, so powerful participants are given seeded rights in the table. On the other hand, powerful participants may, sometimes, expect to win after one time less or even less. Therefore, there may be two kinds of seeded rights : nominal and substantial. The nominally seeded players have to play the same number of games or one time less and the substantially seeded do one time less or even less. We succeeded in generating a good table by unbalanced partitions, under the strict condition of the 2-3-4 trees structure as one of balanced data structures.
著者
新井 健一 小野 諭
雑誌
情報処理学会研究報告オーディオビジュアル複合情報処理(AVM)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.125(2003-AVM-043), pp.183-188, 2003-12-19

放送品質映像を効率的に編集・混合するための映像プラットフォームの構築について述べる.放送品質映像の伝送に際しての要求条件は,(l)品質:連続したノイズフリーな映像の保持,(2)同期:複数映像/音声の正確な同期の維持,(3)スムースフェールオーバ:伝送時のフェールオーバにおける映像/音声データと時間軸品質の確保,である. 本論文では,(1)品質と(2)同期に関して,非同期網を介して複数の放送品質映像の同時性と時間軸を保証して伝送させるために開発したUnisync映像伝送システムの有効性を,ATM技術を基盤としているJGN上に構築された長距離テストベッドを介して伝送されたSMPTE-314M映像の品質から評価したので報告する.品質評価は,最大8万kmの超長距離ATM伝送路を介して伝送された映像のPSNR(peak-signal to Noise Ratio)を測定することによって実施した.
著者
高橋 直久 小野 諭
雑誌
情報処理学会研究報告プログラミング(PRO)
巻号頁・発行日
vol.1989, no.71(1989-PRO-030), pp.31-40, 1989-09-08

宣言的デバッグシステムDDS(Declarative Debugging System)では、プログラマはプログラムに期待する実行結果や途中結果を与え(宣言的に定義し)、それに基づいてシステムがプログラムのテキストと実行履歴を解析しバグ探索空間を絞り込む。本稿では、DDSの設計課題を考察し、実現上重要な3つの機構、すなわち、バグ発生源の判定機構、プログラムの部分実行機構、プログラムの診断機構について議論する。被デバッグプログラムに対して診断に不要な部分の実行を抑止する“計算の凍結”機能が重要であることを示し、その実現法とデバッグへの適用法を明らかにする。さらに、プログラム構造の静的な解析とバグ検出のヒューリスティクスを用いてプログラマの宣言と部分実行結果を解析する手法を提示する。最後に、VAX/VMS上に作成したDDSのプロトタイプを用いたデバッグ例を示し、関数型プログラムのデバッグにDDSが有効であることを示す。
著者
細川 隆 小野 諭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.355, pp.15-18, 2008-12-10

インターネット空間で個人が活動を行うサービスが増加している.個人は管理者の存在する空間において,管理者に発行されたIDの元で行動した時,個人の行動の履歴と他者から個人に下す評価の履歴を時系列と共に積み重ねていくことによって,個人の信頼を構築することができる.本研究では管理者の存在するサイト内で構築した信頼をサイト外へと流通させることを目標としている.これにより個人の信頼を参照するエンドユーザー達は複数のサイトの信頼を元に,個人に対してより総合的な信頼を得ることを可能とする.本論文では,個人の信頼を他者が利用することや信頼を構築した本人が否認をすることを防ぐためにグローバルなIDと各サイトで用いるユーザーIDの結び付けを行う.
著者
小川 瑞史 小野 諭
出版者
一般社団法人日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, pp.283-302, 1996-07-15
被引用文献数
2

関数型言語の抽象実行のフレームワークとして,領域抽象化による順方向実行と逆方向実行についてストリクトネス解析を例として説明する.さらにそれらを統一的に扱う4つのパラメータについて説明し,計算経路解析をそのパラメータ表現に基づき表す(1章).次に逆方向実行であるプロジェクション解析を説明し,計算経路解析と比較する(2章).最後にper (Partial Equivalence Relation)による順方向実行の抽象実行を説明し,プロジェクション解析や計算経路解析と比較する(3章).