著者
武田 真司 小出 紗英 大本 圭祐 坂本 啓 田中 宏明 石村 康生 大熊 政明
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
航空宇宙技術 (ISSN:18840477)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.151-158, 2020 (Released:2020-10-29)
参考文献数
10

For the observation of microwave in space over 100 GHz by radio astronomical satellites, this study develops shape-deformable antenna reflectors. When a certain portion of the antenna reflector prototype is deformed, the entire reflector is affected by the partial deformation. The purpose of this study is firstly clarifying the effect of coupling in reflector displacement. Secondly, this study tries the performance evaluation of hysteresis elimination by a piezoelectric strain feedback system under the effect of the displacement coupling. To achieve these objectives, this study quantifies the displacement coupling, the relations between piezoelectric strain and reflector displacement, and the residual reflector displacement error under the feedback control when multiple actuators are driven simultaneously. As a result, this study clarifies that there is a non-negligible coupling effect and the stress history dependence in the reflector surface deformation, causing the limit in the accuracy of the feedback system. Based on these experimental observations, this paper presents three design improvement plans that will possibly solve these problems.
著者
柏山 礼興 坂本 啓 田中 宏明 大熊 政明 石村 康生
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.84, no.863, pp.17-00566, 2018 (Released:2018-07-25)
参考文献数
15

This study aims to develop an actively deformable space antenna system for radio astronomy around 100GHz. In order to reduce the thermal deformation in active control mechanisms composed of multiple materials, a method to cancel the mismatch of the coefficients of thermal expansion (CTE) is proposed and tested. The CTE mismatch between piezoelements and Super Invar structures is cancelled by adding another metallic part. For effective CTE cancellation, this study clarifies the cause of thermal deformation induced by the preloading mechanisms for a piezoelectric stack actuator. In addition, it shows the effect of the dimension tolerance of the piezoelements is significant, but still manageable by the proposed CTE cancellation method. The effectiveness of proposed method is validated by the use of finite-element analysis, prototyping models, and thermal deformation measurement experiments.
著者
岸 晃司 坂本 啓 坂本 泰久
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.22, pp.1-6, 1998-03-13
参考文献数
9
被引用文献数
1

最近ウェブを広告媒体として捉える企業が増えている。それを受けて、ウェブ広告の代表であるバナー広告に関して、広告効果を高める方法に関する研究がいくつかなされている。そこで注目されているのは、広告の表現方法や露出場所等の広告自身の要因である。それらに加えて、ブラウザのボタンをクリックするなどのユーザ行動に関する要因が、広告効果に与える影響を調べることも重要である。そこで本研究では被験者を集めて観察実験を行い、ユーザのどのような行動が広告効果に影響を与えるのかについて調べた。その結果、注目した3つの要因のうち2つが統計的に有意な影響を持つことが確かめられた。Recently many firms get to consider WWW as media for advertising. Several studies on improving effectiveness of banner advertising, the most popular type of WWW ads, have been done. However, most of studies deal with creative factors, such as expression of them or placement of them on a WWW page, from an advertiser's viewpoint. We think it is also important to focus on user behavior, such as pushing the button of a web browser, from a user's viewpoint. So we investigated an influence on ad effects by user behavior through close observations on panels. As a result, we found that two factors in user behavior affected advertising effectiveness.
著者
小木曽 望 上馬場 雄太 岡田 侑樹 坂本 啓
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
年次大会 : Mechanical Engineering Congress, Japan
巻号頁・発行日
vol.2011, pp."J191013-1"-"J191013-5", 2011-09-11

Design of a very precise space structural system requires an accurate estimation of uncertainties on structural and environmental parameters. For the purpose, high accurate estimations of uncertainties of the structural parameters and the effect of the paremeter uncertainties on the structural response uncertainty are required. Then, the robust design optimization based on the accurate estaimation is required. This study focuses on the former part, a high accurate estimation of the uncertainties. The applicability of a bootstrap method known as a nonparametric technique is investigated to estimate the confidence intervals of the uncertain parameters related to vibration responses of simple structures. The target structure is a cantileverd bow-shaped structure composed of beam and tether that is a breadboard model of a lightweight space reflector. The confidence intervals identified from several numbers of vibration tests is compared by the nonlinear finite-element analysis.
著者
山口 朗 勝部 憲一 坂本 啓
出版者
東京医科歯科大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2005

本研究では種々の魚類、両生類、爬虫類、哺乳類の骨格を解析することにより、"軟骨内骨化部は脊椎動物が上陸して獲得したカルシウム貯蔵庫である"という我々の仮説を検証し、脊椎動物の進化における骨格形成の変遷に関する研究の端緒を開くことを目的とした。本研究の推進により以下の結果を得た。1.カエルの後鰓体(カルシトニンを分泌する器官)を除去すると傍脊椎石灰嚢(脊椎周囲にみられる炭酸カルシゥムからなる石灰化物で骨とは異なるカエル特有の骨組織)の石灰化物が急激に減少することが知られている。もし、カエルの骨組織がカルシウムの貯蔵庫として機能しているのならば、後鰓体除去により骨組織の吸収像が碓認できるという仮説のもとで、トノサマガエルの後鰓体を除去し、その後の骨組織の吸収像を走査電子顕微鏡により解析した。その結果、後鰓体除去を行なったカエルの大腿骨表面における吸収窩は偽手術を行なったカエルと有意な変化が認められなかった。また、後鰓体除去を行なったカエルにカルシトニンを投与して場合の吸収窩も偽手術を行なったカエルと有意な差が認められなかったこれらの結果より、カエルの骨組織はカルシウムの貯蔵庫として機能していないことが示唆された。2.哺乳類の骨組織がカルシウムの貯蔵庫として機能しているのかを確認するために、8週齢ラットを正常食または低カルシム食で飼育し、マイクロCTで骨組織の動態を解析した。その結果、低カルシム食で飼育3日目のラット大腿骨の軟骨内骨化部の骨量は正常食飼育ラットに比べて有意に低下していることが明らかとなった。この結果は、哺乳類で軟骨内骨化部がカルシウムの貯蔵庫として機能していることを示している。以上の結果より、カエルの骨組織はカルシウム貯蔵庫としては重要機能を担っていないが、哺乳類の骨組織、特に軟骨内骨化部はカルシウム貯蔵庫として重要な機能を担っていると考えられた。
著者
坂本 啓子
出版者
園田学園女子大学
雑誌
園田学園女子大学論文集 (ISSN:02862816)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.277-299, 1992-01-31

本学食物栄養専攻栄養士コース2年次生87人を対象に,講義主体の日と実験主体の日の生活行動別消費時間とエネルギー消費量を調査し次の結果を得た。1.生活時間は,講義日,実験日ともに,生理的生活時間が最も長く,講義日平均10時間39分(1日の44.4%),実験日平均9時間50分(1日の41%)であった。次いで学業的生活時間で,講義日平均6時間59分(1日の29.1%),実験日平均9時間33分(l日の39.7%)三番目が社会文化的生活時間で講義日平均5時間20分(1日の22.2%),実験日3時間53分(16.2%)であり,最も短いのは家事的生活時間の講義日平均62分(l日の4.3%),実験日44分(3.1%)であった。生活時間の特徴を述べると(1)睡眠時間の平均は講義日が7時間23分,実験日が6時間33分であったが,最小値が3時間5分,両日合わせて3時間台4人,4時間台が6人いた。短時間睡眠の原因の一つに家庭内学習とアルバイトがある。若い学生ではあるが短時間の睡眠が長期に続くことは健康上よくない。短時間睡眠が習慣化しているとすれば生活リズムのとり方について検討する必要があろう。(2)家事的生活時間を持っていない学生が14〜15%いる。いずれも自宅通学者である。家庭内の誰かが,学生に代って家事的行動を行っていると推察される。(3)授業(講義,実験,実習)時間の平均は講義日が3時間24分,実験日6時間2分であった。両日の最大,最小値の差も大きい。短大の特長として,学生の学習意欲が大きければ,いくらでも学習できることを示している。(4)通学時間は両日とも平均2時間20分前後で1日の約10%を通学に要している。最大値は5時間10分である。(5)家庭内学習は,76〜78%の学生が行っている。時間は講義日2時間26分,実験日2時間11分であったが最大値の学生は8時間3分も家庭内学習を行っていた。2.1日のエネルギー消費量は講義日の平均が1991kcal,実験日の平均が1949kcalで検定結果からも講義日が実験日を上まわっている。4分類の生活におけるエネルギー消費量のうち,講義日が実験日を有意に上まわっていたのは,生理的生活,家事的生活,社会文化的生活で,学業的生活のエネルギー消費量のみが,講義日の平均692kcalに対し実験日が880kcalで,実験日の方が有意に多い結果となった。また,講義日と実験日のエネルギー消費量相関をみると相関係数は0.755と有意に高く,体量の要因をとり除いた偏相関係数も0.297であり,講義日と実験日のエネルギー消費量が独立てないことを示している。このことは身体を積極的に動かすタイプの学生は両日とも同様の動きを行っていることを示唆している。3.以上の結果から学生達は実験主体の日には積極的に学業生活を過ごし,講義主体の日より長い時間と多いエネルギーを消費して,学業生活に力を注ぎ,学業以外の生活行動をセーブしている。学業的生活の時間,エネルギー消費量の少ない講義主体の日には,社会文化的,生理的,家事的生活の時間,エネルギー消費量が増加する生活行動をとっていることがわかった。学生達は短大生の特性である自主性を生かしながら,自らの一日の生活の消費エネルギーを上手にコントロールしているといえよう。