著者
油田 健太郎 山場 久昭 片山 徹郎 朴 美娘 岡崎 直宣
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.56, no.12, pp.2395-2405, 2015-12-15

現在,P2Pファイル共有ネットワークが世界中で利用されている.しかし,その多くはファイルの流通制御を持たないため,著作権侵害ファイルの流通やコンピュータウイルスによる個人情報の流出などが社会問題となっている.その解決策としてインデックスポイゾニングと呼ばれるファイル流通制御方式が研究されている.しかし,P2Pファイル共有ネットワークへインデックスポイゾニングを適用する際に,トラフィックの増大やインデックスの汚染などの問題が発生することが確認されている.そこで本論文では,ファイルの流通制御を低下させることなく,それらの問題を解決する手法として,P2Pファイル共有でのクラスタリングに着目して,重点的なポイゾニング機能を提案することで従来手法を改善し,その一部をWinnyネットワーク向けに実装することで,提案手法の有効性を評価する.
著者
牧野 友洋 高塚 佳代子 関口 敏 上村 涼子 久保田 真一郎 山場 久昭 岡崎 直宣
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.353-354, 2014

地域経済に甚大な影響を及ぼす家畜伝染病が流行した場合、適切な感染抑止策が何かを判断し与えることが重要であり、そのためには、対象の振舞い(伝染過程)を的確に表現できるモデルの存在が重要である。この種のモデルは部分的には開発されており、中でも防疫対策上特に有用と考えられるものとして「各農場が各時点でどの程度感染の危険にさらされているかを定量的に評価できる数理モデル」がある。しかし、このモデルの活用方法は、感染事例の解析を行うに留まっている。本研究では、当該モデルを防疫対策に活かすことを目的とし、数理モデルよりも表現力の高い"形式モデル"により伝染過程の振る舞いをモデル化する方法を考案する。
著者
平田 木乃美 高塚 佳代子 山場 久昭 油田 健太郎 岡崎 直宣
出版者
宮崎大学工学部
雑誌
宮崎大學工學部紀要 (ISSN:05404924)
巻号頁・発行日
no.48, pp.117-136, 2019-07

The diagnosis of ocular malalignment is difficult and need examinations from ophthalmologists and orthoptists which are chronically insufficient. Part of the process of eye position check is systemized. With this check system、not only the symptom but also the angle and the extent of strabismus is detected. However、this method only useful for detecting one kind of strabismus which is divergent strabismus. The purpose of this study is to develop a simplied check system to screen at least the presence of strabismus apart from the type of strabismus or amount of ocular deviation. Digitalization of the check process and the diagnostic process was conducted. Specifically, the digitalization of element technology, "Cover-uncover function," was conducted necessary for the automation of the typical "Cover Test" for eye position check. And we also implemented function to detect movement indicating an ocular malalignment from eyeball videos durign Cover test. That is, we devised the detection method by estimating center position of pupil.
著者
富田 旋 立田 怜平 山場 久昭 油田 健太郎 岡崎 直宣
出版者
宮崎大学工学部
雑誌
宮崎大學工學部紀要 (ISSN:05404924)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.255-277, 2018-07

CAPTCHA is a type of challenge response test used to distinguish human users from malicious computer programs such as bots, and is used to protect email, blogs, and other web services from bot attacks. So far, research on enhance of CAPTCHA's resitance to bot attacks has been proceeded to counter advanced automated attacks method. However, an attack technique known as a relay attack has been devised to circumvent CAPTCHA. In this attack, since human solves CAPTCHA, the existing measures assuming bots have no effect on this attack. We designed a new CAPTCHA scheme for relay attacks tolerance and automated attacks tolerance. In this paper, we tested the robustness of the proposed method against several types of automated attacks. We constructed an experimental environment in which a relay attack can be simulated, and designed a series of experiments to evaluate the performance of the proposed method. As a result, we found that the proposed CAPTCHA scheme offers some of level of resistance to automated attacks and relay attacks.
著者
佐藤 拓弥 片山 徹郎 喜多 義弘 山場 久昭 油田 健太郎 岡崎 直宣
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.1137-1149, 2018-04-15

ソフトウェア開発におけるデバッグは,手間のかかる工程である.プログラムの欠陥を効率良く特定するためには,プログラム実行時の挙動を把握することが重要である.しかし,プログラム実行時の挙動は一般的に不可視であり,その挙動がどこまで正しかったのかを把握することは困難である.そこで,本研究では,Javaプログラムのデバッグの効率化を目的として,プログラムの欠陥特定を支援するデータ遷移可視化ツールTFVIS(Transitions and Flow VISualization)を開発した.TFVISは,プログラム実行時のデータ遷移と実行フローの可視化を行う.評価実験では,TFVISを活用することで欠陥特定に要する時間を約35%削減できることを確認した.このことから,TFVISによる可視化がデバッグ効率の向上に効果的であるといえる.
著者
橘 弘智 久保田 真一郎 山場 久昭 高塚 佳代子 岡崎 直宣
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集 平成26年度電気・情報関係学会九州支部連合大会(第67回連合大会)講演論文集
巻号頁・発行日
pp.566, 2014-09-11 (Released:2016-02-10)

多くの大学で,ICカード化された学生証(以下,IC学生証)を利用した出席管理システムが採用されている.本学でもIC学生証の導入を機にこの種のシステムが開発されたが,高価な専用ICリーダーが必要であり,それ程使われていないのが現状である.そこで,入手が容易なAndroid端末をICリーダーとして使用できる出席管理アプリを開発した.本アプリはNFC機能を搭載したAndroid端末で動作するため,リーダー用デバイスが別途必要なく,携帯性にも優れる.実際の講義で本アプリが使用され,教員により運用面に関するレビューが行われたので,今回はそれをもとに改善した点を中心に報告する.
著者
山場 久昭 長友 想 油田 健太郎 久保田 真一郎 片山 徹郎 朴 美娘 岡崎 直宣
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. IOT, [インターネットと運用技術] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2015, no.32, pp.1-6, 2015-05-14

近年,スマートフォンやタブレットのようなモバイル端末の普及に伴い,覗き見によって認証に必要な情報が第三者に取得されてしまてしまうことが問題となってきている.これを解決する技術として,指紋などの生体情報を用いた生体認証が注目されている.本論文では,そのひとつである筋電位を用いた個人認証について検討を行う.具体的には,前腕部の筋電位の波形が手首から先の手の動き (ジェスチャー) によって異なる波形を示すことを利用し,そのジェスチャーを組み合わせてパスワードとして用いる手法を提案する.今回は,個人認証に用いる生体認証として筋電位が利用可能であるのか,筋電位の波形からジェスチャーを判断することができるのか,また,それを計算機上に行わせるのが可能かどうかについて検討を行ったので,報告する.