著者
山本 由紀子 仁科 エミ 大西 仁
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.282-296, 2015-06-01 (Released:2015-12-01)
参考文献数
96

In musicology consonance is defined as the state where two or more tones simultane-ously presented sound pleasantly. Sensory consonance, which is perceived from tones isolated from a musical context, is largely independent of listener’s cultural background and musical experience. Several studies revealed that infants prefer consonant tones to dissonant tones and that nonhuman animals discriminate between consonant and dissonant tones. Since Helmholtz introduced the concept of sensory consonance in the 19th century, sensory consonance has been studied actively. In the 1960s models became able to estimate the perceived consonance of complex tones from the physical properties of the tones. However, sensory consonance still contains a number of problems to be solved and has been studied by multiple approaches. This paper reviews the advances and issues in studies on consonance, especially sensory consonance.
著者
林 晋子 山本 由紀子 菱田 博之 相澤 里美 宮下 幸子
出版者
飯田女子短期大学
雑誌
飯田女子短期大学紀要 = Bulletin of Iida Women's Junior College (ISSN:09128573)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.253-264, 2016-05-27

保育者養成校が設定するカリキュラムマップ(教育目標)をどの程度達成しているかは,学生による自己評価や養成校教員による評価だけでなく,実際に保育者として従事した現場の評価からも検討する必要がある.本研究では卒業生の就職した幼稚園や保育所,施設の代表者を対象に質問紙調査を行い,養成校の教育目標がどの程度達成されているか,また達成されていないかを検討することを目的とした.その結果,20項目中15項目に有意差がみられ,「専門機関との連携」以外の項目は平均値以上の値を示していることから,教育目標は概ね達成されていることが明らかとなった.自由記述においては,養成校で指導している知識や技術よりも勤務への態度や健康管理に関することが高く評価された一方で,保護者や保育者とのコミュニケーション能力や積極的・主体的な姿勢が課題であることが明らかとなった.また,養成校に期待する点は社会人としての人間性やマナー,文章表現,基礎学力であることが明らかとなった.したがって,教育目標は概ね達成されてはいるものの,今後は知識や技術が定着するように授業構成を工夫することや社会人としての人間性やマナーを身につける機会を増やすこと,コミュニケーション能力が高まるように保護者や保育者と関わる機会を増やしていくことが必要であると考えられる.