著者
岡村 かおり 池田 鉄輔 島倉 康仁 吉場 史朗 岸 賢治 安藤 潔 堀田 知光
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.46, no.7, pp.527-531, 2005 (Released:2009-07-28)
参考文献数
9

症例は34歳,女性。白血球数17,900/μl(異型リンパ球58%)を指摘され精査にてT細胞性前リンパ球性白血病と診断した。2カ月後に白血球数43,600/μlまで増加したため,2'deoxycoformycinおよびCHOP療法を施行するも寛解せず,非血縁BMTを目的に入院した。cytarabineとetoposideで腫瘍量を減少させた後にTBIとcyclophosphamideによる前処置を行い,非血縁BMTを施行した。GVHD予防にはcyclosporineとshort-term MTXを用いた。Day 13よりGrade IIの急性GVHD(皮膚と消化管)を発症したが,Day22の末梢血T細胞のshort tandem repeat (STR)解析でrecipient-typeが9.4%と腫瘍細胞の残存を認めた。免疫抑制剤の減量を開始するもGVHDの悪化はなく,recipient-typeのT細胞が消失した。移植後22カ月経過した現在も完全寛解を維持しており,T-PLLにおいてGVL効果が期待できることが示唆された。
著者
岡村 かおり 池田 鉄輔 島倉 康仁 吉場 史朗 岸 賢治 安藤 潔 堀田 知光
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 = The Japanese Journal of Clinical Hematology (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.46, no.7, pp.527-531, 2005-07-30
参考文献数
9
被引用文献数
1

症例は34歳,女性。白血球数17,900/&mu;<i>l</i>(異型リンパ球58%)を指摘され精査にてT細胞性前リンパ球性白血病と診断した。2カ月後に白血球数43,600/&mu;<i>l</i>まで増加したため,2'deoxycoformycinおよびCHOP療法を施行するも寛解せず,非血縁BMTを目的に入院した。cytarabineとetoposideで腫瘍量を減少させた後にTBIとcyclophosphamideによる前処置を行い,非血縁BMTを施行した。GVHD予防にはcyclosporineとshort-term MTXを用いた。Day 13よりGrade IIの急性GVHD(皮膚と消化管)を発症したが,Day22の末梢血T細胞のshort tandem repeat (STR)解析でrecipient-typeが9.4%と腫瘍細胞の残存を認めた。免疫抑制剤の減量を開始するもGVHDの悪化はなく,recipient-typeのT細胞が消失した。移植後22カ月経過した現在も完全寛解を維持しており,T-PLLにおいてGVL効果が期待できることが示唆された。
著者
杉浦 立樹 山岸 賢治 平井 浩文 河岸 洋和
出版者
一般社団法人 日本木材学会
雑誌
木材学会誌 (ISSN:00214795)
巻号頁・発行日
vol.56, no.6, pp.382-387, 2010-11-25 (Released:2011-03-05)
参考文献数
15
被引用文献数
2 2

高活性リグニン分解菌Phanerochaete sordida YK-624株の産生する,新規リグニンペルオキシダーゼの1種であるYK-LiP2をコードする遺伝子ylpAを高発現する形質転換体A-11株のリグニン分解特性を調査した。ブナ木粉培地においてA-11株は野生株より高いリグニン分解活性を示し,4週間培養後のリグニン分解率は野生株と比較して7.6%高い値を示した。また,その時のリグニン分解選択性も野生株より高い値を示した。A-11株を接種した木粉中のLiP活性は野生株のものより高く,また組換えylpAの転写解析より,A-11株は培養期間を通して安定して組換えylpAを転写していることが判明した。これらの結果より,ylpAの高発現がP.sordida YK-624株のリグニン分解活性を上昇させたことが示された。さらに,市販のセルラーゼを用いた酵素糖化性について検討したところ,A-11株により処理した木粉は野生株のものより高い糖化性を示した。
著者
山岸 賢治 老田 茂 木村 俊之 岩下 恵子 新本 洋士
出版者
社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.10, pp.456-458, 2007-10-15 (Released:2007-11-30)
参考文献数
9

生キクラゲ水抽出液の50~70%硫安沈殿物は,マウス前駆脂肪細胞3T3-L1のトリグリセライド蓄積を阻害した.さらに陰イオン交換カラムクロマトグラフィーで部分精製した画分は,3T3-L1の分化を抑制した.この活性画分には,分子量10000以上のタンパク質が複数認められた.