著者
吉田 正樹 井田 正博 政岡 ゆり 小岩 信義 Jean Louis Stievenart 吉川 輝
出版者
日本神経眼科学会
雑誌
神経眼科 (ISSN:02897024)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.334-343, 2016

中枢機能を非侵襲的に研究するために,課題や刺激による局所脳活動解析がおこなわれてきた.一方で,このようなアプローチでは中枢機能の統合過程を研究するには限界があった.近年,安静時の脳活動という概念がデフォルトモードネットワークとして紹介され,これが内的思考などに関与し,従来の目標指向型の課題遂行で脱賦活する特徴があることがわかってきた.このような脳の自発的な活動は,従来の課題による脳局所活動と密接に相関することもわかってきた.この流れより,中枢機能の統合過程を解析する手段として,MR信号や拡散テンソル画像をベースにしたグラフ理論による解析法が提唱された.これらの,脳機能の局所解析からネットワーク全体の解析に至る過程を解説する.
著者
矢嶌 裕義 高倉 伸有 高山 美歩 政岡 ゆり 本間 生夫 川瀬 明子 KAPTCHUK Ted J. JIAN Kong
出版者
東京有明医療大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

脳梗塞などにより筋緊張(常に生じている持続的な弱い筋収縮)が病的に強い場合に、電気刺激を与えてその緊張を緩めることを目的としたリハビリテーションを行うことがある。本研究では、指先に振動を与えて不随意的に指を屈曲させることができる反射を用いて強い筋緊張を生じさせ、これと同時に電気刺激を与えて筋緊張が緩む時の脳活動を、脳波を用いて観察した。その結果、電気刺激を与えた場合には、この反射によって起こる脳内の神経活動のエリアが一部に限定されるとともに、筋緊張緩和に関連すると言われる前頭前野背外側部の神経活動が先行して高まることがわかり、電気刺激による筋緊張の緩和の脳内メカニズムの一端が確認された。