著者
新田 英雄
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
大学の物理教育 (ISSN:1340993X)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.6-10, 2022-03-15 (Released:2022-04-15)
参考文献数
6

1.はじめに文科省のウェブサイトに,「学習指導要領ができるまで」 (本拙文はこの題名を拝借した) と題して,次のフローチャートが掲載されている1).文科大臣から中教審に諮問
著者
新田 英雄 塚本 浩司
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
大学の物理教育 (ISSN:1340993X)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.16-19, 2011-03-15 (Released:2018-12-20)
参考文献数
6
被引用文献数
4
著者
長谷川 正 松川 正樹 鎌田 正裕 新田 英雄 犀川 政稔 真山 茂樹 長谷川 秀夫 原田 和雄 中西 史 松川 正樹 長谷川 秀夫 新田 英雄 鴨川 仁 小川 治雄 前田 優 犀川 政稔 吉野 正巳 真山 茂樹 原田 和雄 中西 史 土橋 一仁 西浦 慎吾 鎌田 正裕
出版者
東京学芸大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

理科の実験・観察を児童・生徒に印象づけるための動的実験・観察教材として,室内用を29件,野外用を3 件開発した.そして,それらを授業実施するため,教師,児童・生徒,保護者,地域のボランティアと大学教員や学芸員,学生としての院生と学部生からなる室内型と野外型の支援システムを構築した.さらに,学生・院生の科学コミュニケーターとしての意識を高めための,支援システムを活用した科学コミュニケーター育成プログラムの開発を試みた.
著者
新田 英雄
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.17-22, 2012-03-08 (Released:2017-02-10)
参考文献数
19
被引用文献数
5

生徒は,物理を学習する前から経験に基づいた運動の概念を獲得してきている。それら運動の素朴概念は物理法則と整合しない場合が多く,力学を教える際の隠れた障害となっている。本論では,まず,代表的な先行研究を概観し,生徒の有する運動の素朴概念とはどのようなものかを論じる。次に,先行研究を踏まえて試作した素朴概念の分類表を提示する。
著者
新田 英雄
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.274-275, 1995
参考文献数
2
著者
覧具 博義 合田 正毅 新田 英雄 三沢 和彦 箕田 弘喜 平島 由美子
出版者
東京農工大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

初中等から大学にわたる20名ほどの教員からなる研究グループで,「物理教育の研究」についての調査と検討を進めた。調査研究を進める上での主要なリファレンスとしてE. F. Redishの著書"Physics Education with the Physics Suite"を選択した。特に注目したのは,認知科学などの急速に発展している関連領域の成果も取り入れながら,「物理教育」を科学的な研究の対象としてとらえるそのアプローチで,教育の改善や改革の方向をカンや信念からではなく,科学的な裏付けをもとに導き出すものである。この「物理教育の研究」は初中等から大学にわたる様々な段階の物理教育に関わる教員達が交流し議論する上で共通の視点と言語を提供し,この研究課題が目的とした教員連携の形成に非常に有効であった。特に,active-learningや,学習者自身の活動をうながす実習教材,CADAA(computer-assisted data acquisition and analysis)などの日本の教育現場への導入について検討し,その有効性を,複数の高校および小学校の授業場面で試行により検証した。小学校から大学にわたる広いスペクトルにわたる教員がこれらの試行を見学しその内容について討議に参加した。さらに,京都・和歌山地域で物理教育研究を続けているアドバンシング物理研究会メンバーや,認知心理学をベースにした教育学の研究を推進している東京大学大学院の市川伸一教授を講演会(2007年12月に開催)に招聘して交流した。現実の教育現場での状況は多様な側面を持っており,著作や講演による紹介だけではうかがいきれないところが多々ある。そこで,研究グループの中から2名が2007年10月に米国出張を行い,メリーランド大学のRedish教授およびディケンソン・カレッジのLaws教授を訪問して,物理教育の世界的な指導者である彼らが開発し実施している物理授業を複数日にわたって実地に見学し、その調査結果を2008年春物理学会春季講演会等で発表した。
著者
新田 英雄
出版者
東京学芸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

本研究は,非均一な強電磁場内の相対論的電子(陽電子)による放射とγ線による対生成現象を中心として,臨界電場中の真空の安定性に関係する諸問題を理論的に考究したものである。まず,相対論的イオンによる束縛状態対生成の理論を構築した。結晶軸に平行に入射した相対論的イオンの静止系では,結晶場は周期的パルス状のコヒーレント仮想光子となりいわば「仮想X線レーザー光」とみなせることに注目した。その静止系電場は,臨界電場以上の値に相当する。そのため,電子が結晶場内を進行する相対論的イオンの内殻軌道に電子が生成される束縛状態対生成が生じる可能性がある。これは,強電場QEDの検証として重要なだけでなく,エキゾティック原子や反水素の生成に応用できる。本研究ではこの対生成過程を,陽電子の終状態に平面波,電子の終状態に相対論的水素様波動関数を用いた計算を行った。得られた結果を,近未来型X線レーザーを仮定したMullerらの理論と比較したところ,イオンを同条件で入射した場合十分現実的な膜厚の結晶で同等以上の対生成確率が得られることが分かった。次に相対論的な電子が,結晶の軸ポテンシャルが形成する電場(10^<12>V/cm程度)に入射するという条件で,誘導型の対生成を波束を用いて研究した。これは,電子の進行方向における静止系から見れば,Kleinパラドックスと等価な状況となる。本研究では,Kleinパラドックス型対生成の基礎を調べるために,相対論的な波束の運動を数値的に計算した。また,電子波束の運動の基礎研究としてNelsonの確率過程量子化法を用いた波束の計算を行った。