著者
福嶋 祐介 早川 典生 近藤 敏
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
長岡技術科学大学研究報告 (ISSN:03885631)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.67-74, 1995
被引用文献数
1

In order to investigate the dynamics of powder snow avalanches, the experiment on fronts of gravity currents on the inclined wall is carried out. Experiments concerned are inclined thermals using saline water and turbid water into fresh water. The saline gravity current is conservative and turbid one is non-conservative. The speed and the maximum height of the front of gravity currents are measured for all cases. The salinity concentration profits are measured for the case of saline gravity currents. The non-dimensional speed of saline inclined wall plumes and thermals are nearly constant in the flow direction. On the contrary, the non- dimensional speed of turbid inclined thermal decreases in the flow direction.
著者
上石 勲 早川 典生 川田 邦夫 千葉 京衛
出版者
The Japanese Society of Snow and Ice
雑誌
雪氷 (ISSN:03731006)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.127-136, 1994-06-15 (Released:2009-08-07)
参考文献数
6

新潟県新井市の大毛無山の新井スキー場には,雪崩対策として,プロパンガスと酸素の混合物を爆発させ雪崩を誘発する“ガゼックス”が設置されている.これを使用して,1992年1月~3月にかけて数回の人工雪崩実験を行い,大規模な雪崩発生に成功した.雪崩発生時の積雪構造と雪崩規模について解析した.また1993年5月には,ガゼックスの爆発による雪面と積雪内部の空気圧測定実験を行った.その結果,ほぼスキーヤー1人の荷重に等しい空気圧を得た.
著者
熊倉 俊郎 早川 典生 細山田 得三 播磨 隆
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
地球環境シンポジウム講演集
巻号頁・発行日
vol.4, pp.147-152, 1996

Numerical simulation by Modular Ocean Model2 (MOM2) is carried out to understand whole image of oceanic structure in the Japan Sea. MOM2 is the numerical simulation code which integrates governing equation and calculates development of momentum, temperature, and salinity. The study is successful to reproduce the flow pattern of oceanic circulation in the Japan sea, which includes meandering of Tsushima Warm Current and the polar front in the center of Japan Sea.
著者
早川 典生 河原 能久 後藤 巌
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
長岡技術科学大学研究報告 (ISSN:03885631)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.35-41, 1985-09-20

The overturning of a motor vehicle passing along Route 8 at Yoneyama along the Japan Sea coast is reported to have occurred on 29 October, 1976, due to a strong onshore wind. This paper reports a model study aimed to elucidate the mechanism of this incident. The model terrain and vehicle were scaled down to one to 30. Wind velocity, pressure distribution along the terrain as well as model vehicle are measured, and the drag and lift force and the overturning moment of the model vehicle are calculated. The result of the study points to the possibility of studying the mechanism of overturning accident.
著者
町田 誠 早川 典生 町田 敬 坂上 悟
出版者
The Japanese Society of Snow and Ice
雑誌
雪氷 (ISSN:03731006)
巻号頁・発行日
vol.69, no.4, pp.457-469, 2007-07-15 (Released:2009-08-07)
参考文献数
8
被引用文献数
2

わが国における爆薬を使用した人工雪崩誘発技術は,半世紀近い歴史を有し独特の発展を遂げてきた.しかし,その経緯を知る人は少なくなり,またその技術的発展段階では経験的要素も多いが,多くの基礎知識が積み上げられたもので,いまだ有用な技術が多い.本論文はこれまでの人工雪崩の歴史を概観し,あらたに爆薬の選定と積雪層への装薬法を検討した.さらに応用研究として,斜面での雪崩誘発技術と雪庇処理技術の開発を試みたので,それらの結果を報告する.
著者
福嶋 祐介 中村 由行 早川 典生
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1990

本研究の目的は下層密度流先端部の流動特性を乱流モデルにより解析し明らかにしようとすることである。下層密度流先端部の乱流構造、連行機構を明らかにするため、室内実験を行った。実験は淡水で満たされた水槽内に塩水を流入させて、下層密度流を形成させる。測定は密度流先端部に注目して行い、導電率計を用いて塩分濃度を測定した。また、流速の測定には水素気泡法を用いた。水路床勾配を変化させてこのような測定を行い、先端部の諸特性と水路床勾配、流入密度フラックスとの関係を調べた。このような室内実験により、代表的な密度フロントの一つである下層密度流先端部の流速分布特性と密度分布特性の変化を水理条件の変化と対応させて把握した。次に代表的な二方程式乱流モデルであるkーε乱流モデルを用いて下層密度流の非定常数値解析手法の開発を行った。数値解析手法としては、差分法、有限要素法等があるが、本研究ではこれらの手法に比べて数値的に安定であるとされ有限体積法を用い、基礎方程式である微分方程式を離散化する。数値解析はかなり複雑であり、その妥当性を検討するため、予備計算を行った。対象としたのは、下層密度流定常部である。この計算結果を下層密度流定常部の実験結果、及びkーε乱流モデルを用いた定常部の相似解と比較し、本解析手法の妥当性を確認した。この解析手法により、下層密度流先端部の数値解析を行い、その流動特性を調べた。計算結果として得られるものに流速分布と密度分布、先端部の形状が得られ、これらを実験値と比較し、解析結果が下層密度流先端部の流動特性をうまく説明できることがわかった。
著者
秋田谷 英次 石井 吉之 成田 英器 石川 信敬 小林 俊一 鈴木 哲 早川 典生 対馬 勝年 石坂 雅昭 楽 鵬飛 張 森
出版者
北海道大学
雑誌
低温科学. 物理篇 (ISSN:04393538)
巻号頁・発行日
vol.53, pp.35-50, 1995-02

1994年3月上旬,中国黒竜江省の 1500km を車で走破し積雪と道路状況を調査し,道路雪害の実態を明らかにした。北海道と比べて寒冷ではあるが雪は極端に少なく,吹雪と吹溜の発生頻度と規模は小さい。しかし,除雪作業や車の冬期用装備がされていないため,交通量が増加すれば深刻な道路雪害となることが予想される。平地の農耕地内の道路は農地からの土砂で著しく汚れた圧雪た氷板からなり,そのため滑りの危険は小さいが,凹凸がはげしい。山地森林内の道路は汚れのすくない圧雪と氷板からなり,滑りの危険が大きい。この地方の特徴である道路に沿った並木は配置が不適当なため,吹雪の面から見ると,むしろマイナスの効果が大きい。吹雪対策としては側溝と盛り土された道路,および効果的な並木の配置がある。さらに,簡単な除雪機による吹雪直後の除雪が効果的である。山地の坂道やカーブでは滑り止めの土砂散布も必要である。
著者
早川 典生 陸 旻皎 川田 邦夫 富所 五郎 宮下 文夫 石坂 雅昭 渡辺 伸一
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

1.分布型流出モデルによる松花江1998年洪水の解析松花江流域全域について、格子間隔30分の分布型流出モデルを開発し、1998年大洪水の流出解析を行い、洪水現象の発生を再現させることができた2.1 松花江流域の積雪量調査を行い、資料を収集して積雪量分布の概略を把握した。2.2 分布型モデルによる融雪流出解析松花江流域の支川,拉林河と甘河において,降水量,流量データを取得し,その分布特性を調べた.その結果,降水量分布に顕著な標高依存特性が見られた。拉林河において,格子間隔90mの分布型流出モデルを開発した。このモデルについて、降水量,流量データを取得し,洪水流出解析、融雪流出解析を行った。その結果洪水流出解析では計算流量が実測流量に比べて少なく出る傾向があった。融雪流出解析では融雪初期の流量を再現するために気温の日較差を考慮した計算手法を考案した。