著者
早川 博文 山下 伸夫
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.1992, no.43, pp.170-172, 1992-11-30 (Released:2011-08-11)
参考文献数
6
被引用文献数
2

Dung beetles visiting cattle dung according to dung-age (0 to 7 days) were surveyed from May to November. IVlany species of dung beetles prefered the dung in the pasture to that in the forest. Such species as Caccobius suzukii, however, was distinctly the forest species. In the pasture most species of dung beetles visited the dung of one-day-age, while in the forest they showed a tendency to visit more aged dung except Liatongus phanaeoides and Onthophagus nitidus.
著者
早川 博文
出版者
The Japan Society of Medical Entomology and Zoology
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.155-161, 1978-06-15 (Released:2016-09-05)

岩手県下の沢内村, 雫石町および滝沢村において採集された成虫と幼虫の標本にもとづいて, 新種Atylotus hasegawaiハセガワキイロアブを記載した。本種はA. horvathi (Szilady)ホルバートアブとA. bivittateinus Takahasiフタスジアブに酷似しており, 外部形態による区別は容易でないが, その生態は明らかに相違している。これら近縁な3種の主な形態的特徴点についても比較を行なった。本種名は成虫を最初に採集された長谷川勉氏に献名したものである。
著者
瀧川 幸司 佐藤 充徳 柳 麻子 浅岡 壮平 山下 伸夫 中西 良孝 萬田 正治 柳田 宏一 早川 博文
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.37-41, 1997-04-30
被引用文献数
1

放牧地における糞食性コガネムシ類(以下,フン虫と略)の牛糞処理活動が牛糞消失量と不食過繁地の存続期間に及ばす影響について検討した。1994年7月に黒毛和種繁殖牛を輪換放牧しているイタリアンライグラス(Lolium multiflorum Lam.)主体の草地に新鮮放牧牛糞1kgを置き,糞塊へのフン虫飛来を人為的に妨げた無フン虫区,糞を自然状態にしたフン虫区および対照区として無糞区を設けた。糞設置日に早川式ザル法により1kgの牛糞塊に飛来したフン虫を採集し,その個体数を記録した。糞設置後1週間目の糞の消失量を求めるとともに,糞設置後の牛糞塊面積の変化を調べた。糞塊周辺の草丈を測定し,その経日変化を検討した。調査は1994年7月から1995年5月まで行った。1kgの牛糞塊には平均726.6頭のフン虫が飛来し,その中で牛糞を土中に埋め込む能力を持つゴホンダイコクコガネとカドマルエンマコガネは7.2%であった。糞設置後1週間目の糞の乾物消失率については,無フン虫区で6.9%,フン虫区で23.0%であり,フン虫区が有意に高かった(P<0.01)。糞塊面積については,無フン虫区で日間差がほとんど認められなかったものの,フン虫区では糞設置後6日目に有意に増加した(P<0.05)。しかし,いずれの糞塊とも糞設置後282日目には消失していた。糞設置後20日目における草丈はいずれの処理区とも対照区と比べて高く(P<0.01),この時期に不食過繁地の形成が認められた。糞設置後20-300日目では,各処理区間の草丈に有意差は認められず,いずれの区の草丈も漸減した。無フン虫区およびフン虫区における不食過繁地は,いずれも280日間存続した。これらのことから,フン虫は1週間で新鮮牛糞の約4分の1を消失させるものの,不食過繁地の存続期間に及ぼす影響はほとんど認められないことが示唆された。
著者
早川 博文
出版者
農林水産技術情報協会
巻号頁・発行日
vol.16, no.10, pp.21-24, 1993 (Released:2011-03-05)
著者
佐々木 均 早川 博文
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.383-384, 1986
被引用文献数
2 2

キボシアブ属の稀有種であるマルヒゲアブ(Hybomitra hirticeps)雌成虫1頭を, 北海道当別町青山にある当別町有牧野において, 炭酸ガス誘引の蚊帳トラップにより, 1985年6月に採集した。これは, 本種の北海道における新記録である。これまでの採集地を総括して, 本種の地理的分布を図示した。
著者
筒 井等 早川 博文 後藤 千枝 石田 茂樹 伊吹 俊彦
出版者
The Society of Plant Protection of North Japan
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.1988, no.39, pp.199-202, 1988

ラジコンヘリによる微量散布での防除効果を評価するため, ジャガイモヒゲナガアブラムシを対象として防除試験を行った。ジメトエート・フェンバレレート乳剤の微量散布は, 圃場中央畦では慣行散布と同等の防除効果であった。農薬散布後, バレイショ葉を採取してジャガイモヒゲナガアブラムシを接種した結果, ラジコンヘリ飛行直下畦のジャガイモ葉ではト, 中, 下位葉とも100%の死亡率で, 慣行散布より防除効果が高かった。しかし, 飛行直下より離れた畦では生残虫が見られた。農薬の付着程度と死亡率との関係では'供試したジメトエート・フェンバレレート乳剤とチオメトン乳剤とも, 5.6粒/cm2以上で死亡率10O%であった。
著者
早川 博文 高橋 弘
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.289-293, 1983-12-15 (Released:2016-09-02)

吐[カ]喇列島の宝島および中之島から採集された雌雄成虫標本に基づいて, 新種A. takaraensis n. sp.タカラキイロアブを記載した。本種はA. kakeromaensis Hayakawa, Takahasi and Suzukiカケロマキイロアブに酷似しているが, 腹背面の斑紋が全くないことと, 翅脈R_4の小枝がきわめて短いかまたはそれを欠いていることにより, 容易に区別される。日本産キイロアブ属11種の検索表を掲げた。
著者
早川 博文 高橋 弘
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.389-392, 1977

福岡と大分の県境に位置する英彦山で, 1948年, 宮本正一教授によって採集された標本について, 新種Haematopota hikosanensisヒコサンゴマフアブを記載した。本種はH. toyamaensis Watanabe, Kamimura and Takahasiに酷似するが, 明瞭な額の中央斑およびほぼ円形の側斑, 背縁が真直ぐな触角基節, 小楯板上の灰色斑, および腹部背面の各節は縁帯を欠き, 全体が暗褐色であることにより, 容易に区別される。
著者
稲岡 徹 早川 博文 米山 陽太郎
出版者
The Society of Plant Protection of North Japan
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.1982, no.33, pp.139-141, 1982

1981年6月5日より9月17日まで北海道和寒町の町営三和, 福原両牧野において, 吸血性アブ類の種構成と季節消長を調査した。5属12種が記録され, このうちニッポンシロフアブが全体の約50%を占め, これに次いでアカウシアブ, シロフアブ, ゴマフアブ, キノシタシロフアブ, キバラァブが多かった。アブは6月下旬より9月中旬まで見られ, 種数, 個体数とも7月中旬より8月中旬までが最も多く, 牛体への害もこの時期に集中していた。
著者
早川 博文
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.145-147, 1982

日本産のイヨシロオビアブ群に基づいて, 新属Hirosiaツナギアブ属(属模式種 : Hi. iyoensisイヨシロオビアブ)を記載した。新属は, 触角鞭節の基節がやや細長く背面突起があまり発達していないこと, 小顎鬚第2節の基部がかなり膨大なことでTabanusアブ属と区別されるが, 最も大きな特徴は幼虫と蛹の特異的な形態にある。新属の名称は, 高橋弘博士に献名されたもので, なお和名のツナギアブは, 岩手県下におけるイヨシロオビアブの俗称である。ツナギアブ属の日本産9種の検索表を掲げた。
著者
早川 博文
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.155-161, 1978

岩手県下の沢内村, 雫石町および滝沢村において採集された成虫と幼虫の標本にもとづいて, 新種Atylotus hasegawaiハセガワキイロアブを記載した。本種はA. horvathi (Szilady)ホルバートアブとA. bivittateinus Takahasiフタスジアブに酷似しており, 外部形態による区別は容易でないが, その生態は明らかに相違している。これら近縁な3種の主な形態的特徴点についても比較を行なった。本種名は成虫を最初に採集された長谷川勉氏に献名したものである。
著者
稲岡 徹 早川 博文 山口 勝幸
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.261-263, 1985

The tabanid fauna of Okushiri Island, Hokkaido, Japan, was surveyed by collecting female adults with a mosquito-net trap baited with dry ice and by digging larvae and pupae with hand shovels, on August 6 and 7,1983. A total of 544 female adults of 9 species belonging to 3 genera and 39 immatures of 3 species of Tabanus were collected. Tabanus nipponicus, T. chrysurus and T. trigeminus were ubiquitous and predominant. The faunal make-up of this island with a considerable abundance of anautogenous tabanid population markedly differs from that of Rishiri and Rebun Islands. The influence of the livestock farming for the establishment of the tabanid fauna of this island was discussed.
著者
佐々木 均 西島 浩 早川 博文 楠井 善久
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.81-83, 1988

Surveys on the fauna of tabanid flies in Okushiri Island, Hokkaido, Japan were carried out at 6 localities from June to August in 1986 using CO_2-lured mosquito-net traps. A total of 138 individuals belonging to 2 genera and 6 species were collected. Tabanus nipponicus was the most predominant species accounting for 49.3% (68 indiv.) followed by Chrysops suavis (37.7%, 52 indiv.). Individuals of other species collected were few in number. The largest number of species and individuals were collected in August (5 species, 104 indiv.), with fewer in June (2 species, 17 indiv.) and July (3 species, 17 indiv.). Chrysops japonicus was collected for the first time from Okushiri Island.