著者
加我 君孝 朝戸 裕貴
出版者
日本小児耳鼻咽喉科学会
雑誌
小児耳鼻咽喉科 (ISSN:09195858)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.262-266, 2017 (Released:2018-03-31)
参考文献数
7

両側小耳症外耳道閉鎖症の術前の両耳骨導補聴器装用下および両耳外耳道形成術後の両耳気導補聴下の方向感がどの程度成立するかこれまで明らかではない。われわれは両側小耳症外耳道閉鎖症例に対して,10歳前後に耳介形成術と外耳道形成術の合同手術を過去20年にわたって実施している。方向感検査を術前に両耳骨導補聴下と術後の両耳カナル型気導補聴器の装用下に実施した。その結果両耳時間差も両耳音圧差も両耳骨導補聴下でもカナル型補聴下でも閾値の上昇を認めはするが成立することがわかった。
著者
林 裕史 新正 由紀子 朝戸 裕貴 加我 君孝
出版者
The Society of Practical Otolaryngology
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.103, no.10, pp.903-907, 2010 (Released:2010-10-01)
参考文献数
4

In treating congenital microtia and atresia, we conduct simultaneous external canal plasty, tympanoplasty, and auricle elevation with plastic surgeons about 6 months after auricleplasty by only plastic surgeons. The results are good both cosmetically and functionally. We report 13 cases in which hearing did not improve satisfactorily after surgery using postoperative high-resolution computed tomography (HRCT) of the temporal bone. Lateral healing was seen in 9 (69%), new bone proliferation in 3 (23%), malpositioning of a cartilage block in 2 (15%), and both lateral healing and malpositioning of a cartilage block in 1 (7.6%).
著者
朝戸 裕貴
出版者
特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
雑誌
頭頸部外科 (ISSN:1349581X)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.303-305, 2017

形成外科的縫合法の基本は,1.繊細な器具で組織を愛護的に扱う,2.組織反応の少ない針付き糸を用いる,3.なるべく細い糸で密に縫合を行う,4.結紮はゆるく,正結紮で偶数回むすぶ,5.瘢痕が目立たない方向を考慮した切開線とする,6.真皮縫合法を活用する,などの点があげられる。縫合痕(suture mark)を残さないために,ゆるく密な皮膚縫合,創部の安静と早めの抜糸,抜糸後の後療法などにも配慮する必要がある。
著者
朝戸 裕貴
出版者
特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
雑誌
頭頸部外科 (ISSN:1349581X)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.303-305, 2017-02-28 (Released:2017-03-07)
参考文献数
3

形成外科的縫合法の基本は,1.繊細な器具で組織を愛護的に扱う,2.組織反応の少ない針付き糸を用いる,3.なるべく細い糸で密に縫合を行う,4.結紮はゆるく,正結紮で偶数回むすぶ,5.瘢痕が目立たない方向を考慮した切開線とする,6.真皮縫合法を活用する,などの点があげられる。縫合痕(suture mark)を残さないために,ゆるく密な皮膚縫合,創部の安静と早めの抜糸,抜糸後の後療法などにも配慮する必要がある。
著者
朝戸 裕貴
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.54, no.6, pp.426-434, 2011 (Released:2012-12-15)
参考文献数
15

外耳の先天異常には, 頻度の高いものとして副耳, 耳瘻孔などがある。このほかにも軟骨の形成を要しない耳垂裂や埋没耳などは軽度の外耳先天異常といえる。軟骨の形成を要する中等度の先天異常としては, 立ち耳やスタール耳, 折れ耳や絞扼耳があげられる。小耳症は重度の耳介形成不全であり, 多くの場合に外耳道閉鎖を伴っている。小耳症の形成手術は10歳前後まで待機して, 肋軟骨で作製したフレームワークを耳介の部位に移植する肋軟骨移植術と, 半年経過後に形成耳介の後方を側頭部から聳立させる耳介挙上術, という2段階の手術方法で行われるのが一般的である。これら外耳の先天異常, とくに小耳症の形成手術について概略を述べた。
著者
三原 誠 吉村 浩太郎 朝戸 裕貴
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

われわれの研究グループは、毛包由来培養細胞移植による毛髪再生医療を究極的な目標として研究している。本研究課題の目的は、これまでわれわれが経験してきた3次元培養皮膚モデルを応用して、ヒト細胞を用いたin vitro毛包再生モデルを新たに開発し、特定の条件操作を加えて分析することにより、ヒト毛包再生にまつわる分子基盤・細胞間相互作用について研究することである。毛包由来細胞のうちの2系統である毛乳頭細胞と角化細胞を混合培養することにより、毛包を3次元的に模倣した構造を作成することを試み、結果としてスフィア培養法を開発できた。このスフィアはin vitroにおいて顕微鏡下に経時的観察可能であり、in vivoへの移植も可能であった。このスフィアにおいて毛包誘導であるWnt 10bが発現していることが示され、この発現を増強する因子の検索を行ったところ、特定の有望な候補物質を見出すことができた。このようなin vitro毛包再生モデルを開発することにより、従前のin vivoモデルでは不可能(または多大な労力が必要)であった、毛包再生にまつわる遺伝子・蛋白レベルの解析や、移植細胞の遊走・分化についての詳細な観察がさらに進展する見込みが得られた。またヒト毛包由来細胞を用いた毛髪再生治療を実現する上で不可欠であろう、毛包上皮系幹細胞の単離、および毛乳頭細胞の毛包誘導能に関連する遺伝子解析をおこなった。ヒト毛包上皮系幹細胞はCD200やCD34の表面抗原だけでなく、細胞の大きさも利用することで、コロニー形成能の高い細胞群を生きたまま分取することが可能であることがわかった。また培養ヒト毛乳頭細胞におけるTGF-β2の発現および生体内で機能することが毛包再生において重要であることが示された。これらの結果は、将来的な毛髪再生治療の開発において、基盤となる研究結果であると考えられる。